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第180話 旅立ち編 ~えっ? 侯爵家当主ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「取りえず、マジックスキャン」

「ぎょばばばばぁぁぁ~っ!」


 侯爵家当主の頭の中をのぞく幼女、ハイガンベイナ6歳です。


 ちなみに部下達の処刑は終了している。 ナムナム。


 しっかしコイツはクソだな。 次男もクソ虫だったがコイツはそれ以上だ。


 権力を使ってやりたい放題している上に、どこかの気狂きちがいキッシー見たいに変な増税ばかりを繰り替えしている。


 よし、殺そう。 その方が世のためだ。


 泡を吹いている侯爵を、何だかムカついたので身体強化した足で蹴り起こす。


「ぐふぇっ!」

「いつまで寝てやがる」

「なっ、何をする!」

「蹴り起こしたんだが判らなかったか? どこまで無能なんだ?」

「そう言う事じゃないっ! 侯爵たる私に対してこんな事が許されると思っているのかっ!」

「だれの許しが必要なんだ? だが優しい私は特別にお前に選択肢を与えよう」

「何の話だ?」

「絞首刑と斬首系。 どっちが好きなんだ」

「そうだな、どちらかと言えば斬首刑の方が好きだが、誰を処刑するんだ? それを聞いて検討する」

「因みに処刑対象はお前だ」

「老衰の刑で」

「じゃぁ火刑な」

「嫌だぁぁぁ~っ! 何が望みなんだ? 金なら領民から幾らでもしぼり取れるから好きな金額を用意出来るぞっ!」

「お前の命が望みだ」

「うがぁぁぁ~っ!」


 世の中には生きているだけで害悪な存在っているんだな。 旅に出る時には世直しなんて良いかも知れない。


 とは言え火刑にする事は決定しているのでハトリに頼んで拘束し、ミノムシ状態にしてジアンヌ嬢に引き渡した。


「ジアンヌ嬢、取り敢えずコイツを牢にでもぶち込んで欲しい」

「あの…幼女神様。 その人は侯爵様ですよね」

「らしいな」

「どうなさるおつもりなのですか?」

「火刑にでもしようかと思っている」

「流石に侯爵家当主を火刑にするのは問題があると思うのですが…」

「問題無い。 侯爵家は私直々に壊滅させるつもりだ」

「その様な事をされると、色々な貴族家が黙っていないと思いますよ」

「ならばその色々な貴族家とやらも壊滅させてやろう。 どうせ貴族連合とやらも壊滅させる予定だったからな。 ついでだ」

「あのぉ、多数の貴族家を処分すると、帝国そものもにも影響が出ると思われますが…」

「心配するな、帝国がどうなろうと独立すれば済む話だろ?」

「えっ? 独立するつもりなんて無いんですけどぉ!」

「皇帝も私と関わりがあるこの領の独立を望んでいるみたいだぞ」

「えっ? えっ?」

「因みにイーストウッド領も併合して、独立領の領主にジアンヌ嬢がなる事も決定している」

「そんな事を言われても困るんですけどぉ!」


 折角せっかくの機会だからね。 イーストウッド領も彼女に任せてしまおう。 それなりに優秀な彼女なら何とかしてくれるだろう。


 色々としぶる彼女を魔力で脅し…げふんげふん…説得すると何とか了承してくれた。


 私は別に正義の見方などではない。 だから世直しなんて言葉を使っているが、実のところ悪党を懲らしめる事が目的ではないのだ。


 理由はまぁ、盗賊を財布と勘違いしているどこかのドラゴンスレイヤーさんと同じである。


 そう、目的は溜め込んでいるであろう財宝である。


 どう言うワケか、この世界での私にはお金儲けの才能が無いらしく、ヘルにはニートを見る様な目で見られてしまった。


 そりゃぁ一般的な異世界転生物みたいに冒険者ギルドがあって、魔物があふれる世界だったらS級冒険者にならなれたのかも知れないが、残念ながらそうでは無かった。


 この世界の魔物はキチンと食物連鎖を形成しており、都市部には魔物なんて現れないのだ。


 まぁね、最低辺であろう草食系の魔物や動物は、森林などの自然豊かな環境でしか生息できない。 水場だって必要だろうし、どこにでもいるワケではないのだ。


 そして肉食系の魔物だって餌がある森林などにしか生息できない。


 確かにゴブリンなどの雑食の魔物が人里に現れる事もあるにはあるが、その頻度は日本の猪が田畑に現れる場合と同じ程度だし、農民などに農具で始末される事も珍しくないし。


 何が言いたいかと言うと、魔物の数が圧倒的に少ないのだ。


 確かに魔の森みたいな場所ならそれなりに存在するのだが、生存圏の違いにより人と魔物が関わりあう事は多くない。


 魔物と殺し合いをする事がある職業なんて猟師くらいのものだろうし、その生活は質素だ。 当然の事だが私には無理である。


 一部の探検家はパトロンに支えられる感じで秘境やダンジョンにアタックをするらしいのだが、コミュ障の私としてはパトロン探しなんて無理なのだ。


「本当に残念な幼女ですぅ」

「くっ!」


 いつの間にか側に来ていたヘルに残念な子みたいに見られていた。


「そっ、そうだ。 錬金術を使えば私だって有名なアルケミストくらいにはなれるハズだ。 アカシック先生だっているのだから知識だけなら何とかなるんだし」

「営業はどうするんですかぁ? 買ってもらわないとお金にはなりませんよぉ」

「ポーションくらいなら傭兵ギルドとか色々需要もあると思うし…」

「じゃぁ傭兵がぁ、『へっへっへっ、良い女を連れているじゃねーか。 一発やらせてくれたら買ってやってもいいぜ』って言ってぇ、ハトリちゃんを連れ去ろうとしたらぁ?」

「あ゛ん? 殺すけど?」

「ベイナ様には商売は無理だと思いますぅ」

「何でだよっ!」


 いや、だから何でそんな話になるんだよ。 私だって「いらしゃませ」とか「有難うございました」とかだったら言えるぞ。


「トラブルの起きない商売は無いと思いますぅ」

「くそっ、どうすりゃ良いんだよ!」

「大人しく恐喝でもすれば良いと思いますぅ」


 くっ、今に見てろよ。 私だってやれば出来る幼女だって事を証明してやるぞ!



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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