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第169話 魔女闘争編 ~えっ? 傀儡の魔女ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「またまたハズレだぞー、自爆っ!」

「ぐばぁぁぁ~っ! 出てきやがれコンチクショウっ!」


 自爆人形におちょくられる幼女、ハイガンベイナ6歳です。


「くそがぁぁぁ~っ! 見つけたら絶対に苦しめて殺すっ!」

「ママー、少しは落ち着くのー」

「すっ、スマン…」


 ハトリに諭されるなんて初めてだな。 少々気が立っていたのかも知れない。


 いつかは本体に辿たどり着けるかとも思っていたんだが、減っている分を補充しているらしく少しも減らないんだ。 こうやって魔力探査で探られる事に慣れているみたいだ。


 しかもコッチが見つけた相手が人形だった場合はあおってくるもんだから、ストレスが半端無はんぱない。


 くそう、やっている方はさぞかし楽しいんだろうな。


 しかし気力的にも私の限界は近い。 このままだと勝機さえ見えないのは辛いな。 どうしよう。


 相手のダミーを削っていっても、その分の補充が行われるのなら最終的には魔力量の勝負になるだろう。 まぁそこまで私が我慢比がまんくらべに勝てればの話なのだが。


 単純な魔力量だけで言えば私が負けるとは思わないんだが、現在は精神的なマウントを取られている状況だからな。 正気を保っていられる自信が無いんだ。


 面倒なのでここら辺一帯を吹き飛ばしたい欲望にかられるが我慢だ。 でないとゴーレムの相手をしているハトリに申し訳が立たないし。


 さて、どうしよう。 何か複数の相手を同時に屠れる方法でもあれば良いのだが…。


 そう言えば前にも似たような場面があったな。 あれは隣町のレイクフォレストでの事だったけ。


 確か解放軍だけを選別して滅ぼす必要があったんだっけか。 あの時はどうしたんだっけか?


 あっ、そうだ。 今みたいに敵と見方が入り乱れている状況だったから、見方がいる場所を除外して吹き飛ばしたんだっけか。


 今回は街中だから同じ手は使えないか。 面倒だな。


 要は敵を見方を判別し、敵だけを攻撃できれば良いんだけど、そんな事が出来るのだろうか。 ぬぅ、面倒だぞ。


 かと言ってやらなければジリ貧だし、ここは我慢のしどころか。


 さて、どうする? 同時に敵だけを感知して同時に攻撃するなんて、それこそ並列思考と魔術の並列詠唱でもしない事には不可能だろう。


 そう言えば昔は並列思考の訓練もしていたんだっけか。 最近は必要なかったから忘れていたよ。


 あの時の結論はマルチタスクに重点にした方法だったはずだ。 マルチCPUみたいな事も出来なくはなかったけど、それほど有用な方法とは言えなかったんだよな。


 だから思考加速をしてタイムスライスみたいな事をやっていたんだっけか。 イージス艦の多重目標追尾を参考にして。


 並列思考を訓練していたのって、あのダンジョンで孤軍奮闘こぐんふんとうしていた時が最後のハズだから、あの時と比べたら神化だったり色々と強化されている訳だから、今ならもっと上手く出来るハズだ。


 こうやって考えると、本当に私はたるんでいたんだな。 ヘルやハトリがいる事が当たり前で、自分の力だけでやる事を忘れていたのだと痛感させられる。


 良いだろう、やってやるよ。


 先ずは思考加速だ。 まだ人間だった時は脳内麻薬とかに頼っていたのだが、現在の私には必要無いみたいだ。


 思考を加速したいと思うだけで、周囲の時間が流れる事が遅く感じられる。 本当に人間を止めていたんだな。


 そんな時間感覚の中で、魔力探査で人形を一体ずつマーキングしていく。 私の推測が正しければ、この中に魔女もいるハズなんだ。


 攻撃魔術は何が良いだろうか? やはり速度が早い雷系統の魔術が最適だろうか?


 ならば威力はマシマシで。 一般人には同時と思えるくらいの速度でサンダーボルトを発射すれば良いだろう。


「サンダーボルトレイン!」


 ほぼ同時と思える時間で、次々に目標に落雷が着弾する。


「ぎょばばばば~っ!」


 その中で、マーキングした目標に着弾した時に悲鳴が聞こえてきた。 ぐふふふふっ、やっと見つけたぞ!


 残りの人形は無視して、悲鳴が聞こえた対象に今度は集中的にサンダーボルトを叩き込む。


「サンダーボルトストーム!」


「んががががががぁぁぁ~っ!」


 意外とシブトイな。 雷耐性でもあるのだろうか?


 対象が移動を始めたところを見ると、撤退する事にしたみたいだな。 だが逃しはしないさ。


「ファイヤーストーム!」


「ぎょえぇぇぇ~っ! 熱いぃぃぃ~っ!」


 さらに魔力を注ぎ込み、温度を少しずつ上げていく。


「ひぃぃぃぃ~っ!」


 炎の色が赤から青に変わり、やがて白へと変化していく。


「こっ、降参だぞぉぉぉーっ! 攻撃を止めてくれぇぇぇーっ!」


 まだ喋れる余裕があるじゃないか。 もう少し魔力を込めてみよう。


「ひぃぃぃーっ! 死ぬっ! 死んでしまうぅぅぅーっ!」


 何だが悲鳴が単なる叫びになってきたみたいだな。


「ギガ・エクスプロージョン!」


「ぎょばぁぁぁーっ!」


 さあ、ご対面といこうか。 生きているならトコトン苦しめないといけないからな。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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