第156話 青海の魔女編 ~えっ? 茶会ですか?~
カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。
「と言うワケでぇ、魔女の茶会に出席しましょうよぉ」
「行くかっ! 今は仕事中だぞ」
死神から魔女の茶会に出席を懇願される幼女、ハイガンベイナ6歳です。
私は今、書類仕事をしている。 て言うか滅茶苦茶忙しい。 うん、無いな。
「大体どうして私が出席しないといけないんだよ? 関係ないだろ」
「ベイナ様ぁ、聖女の事を覚えていますかぁ?」
「ん? 聖女? そう言えばその問題が解決していなかったな」
「それでぇ、誰がベイナ様を魔王呼ばわりしたんでしたっけ?」
「えっとぉ…誰だっけ? 大司教? いや、聖女が神託を残してたんだっけか」
「そうですぅ。 その聖女ですぅ」
聖女の居場所でも判ったのかな?
「『灼熱の魔女』の記憶を見て判ったんですけどぉ、聖教会は魔女の1人と関係があったみたいなんですぅ」
「その魔女が聖女だったと?」
「そこまでは判らないですぅ」
「そうか…」
魔女=聖女か…。 あり得ない話じゃないな。 不老不死だったらしいし。
でも魔女に邪神を封印する事なんて可能なのか? いやそれを確かめに行くのか。 うーむ、でもなぁ。
「なぁ、行かなきゃダメかな?」
だって忙しいし。
「こんな機会は二度と無いかも知れませんよぉ」
「だよなぁ」
あっ、ウォルターがコッチを睨んでいる。 うん、どうしよう。
「なぁウォルター」
「帰ってきたら二週間の監禁ですよ」
「うげっ!」
行くには行けそうだけど、コレって次に地獄を見るパターンじゃん。 あぅ、ヘルは荷造りを始めちゃっていやがる。
「くっ、仕方あるまい」
「では今から書類を集めておきますね」
「鬼めっ!」
何とか荷物を纏め、出発の準備に取り掛かる。
「それじゃぁ今回のメンバーだが…」
「ハトリも行くのー」
「当然にぃ、私も生きますぅ」
『ミーティアの事も忘れるんじゃねぇです』
「あっ、全員ね。 うん、知ってた。 それじゃぁ出発するか」
「ベイナ様はぁ、何だかお疲れですですねぇ。 揉みましょうか? 尻を」
「揉むなら肩をもめよっ!」
「そんな所を揉んでぇ、何が楽しいって言うんですかぁ!」
「いや、私を労れよっ! てか何で私が疲れて、お前を喜ばせなきゃいけないんだっ!」
「酷いですぅ。 寝ているときはあんなに素直なのにぃ!」
「寝ている間にイタズラすんなっ!」
私は寝ている間に、ヘルに尻を揉まれていたのか? その事実にびっくりだよっ!
「因みにぃ、寝ているのに頬を赤らめるのがぁ、チョッピリ可愛いですぅ」
「知りたくねぇよっ、そんな事実!」
コイツはいつか、絶対泣かす。
「そんな事より、魔女の茶会ってどこへ向かえば良いんだ?」
「『灼熱の魔女』の記憶ではぁ、聖都からずっと西に向かった先ですぅ」
「そうか、なら転移で聖都まで行って、その後は飛んで行くか」
「それしかないと思いますぅ」
思ってたよりも、長旅になるかも知れないな。
「じゃあ皆集まってくれ」
「はいなのー」
「ぬふふふふぅ、ベイナ様と旅行ですぅ」
『今回の旅の最中に×××です』
「んじゃぁ、転移!」
◇
視界が変わると、廃都が広がっていた。 うん、邪神に破壊された後に廃棄されたみたいだな。
「あの時から少しも変わっていないんだな」
「生き残った人間もぉ、去って行ったみたいなのですぅ」
「そう言えば邪神が生き残っていないかの確認のために、ちょいちょい訪れていたんだっけか?」
「あの時は1人で寂しかったですぅ」
「悪かったよ」
「なら今晩は一緒に寝て下さいぃ」
「ハトリも一緒にねるのー」
『寝ている間にコロコロです』
「何だか1人物騒なのがいるが、旅の醍醐味だしな。 皆で一緒に寝れる宿を探そう。 それでココから何処へ向かえば良いんだ?」
「ここから西へ飛んで行けば街がありますからぁ、そこで一泊ですねぇ」
「じゃぁ皆で飛んで行くか。 どのくらいの距離があるんだ?」
「昼過ぎには到着すると思いますぅ」
それから皆で宿がある街まで飛んでいった。
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カクヨム版(先行)
魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~
https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704
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