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第153話 閑話 ~死神と魔女②~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

 皆様どうもぉ。 ベイナ汁を補充した死神のヘルなのですぅ。


「じゃぁもう一度ぉ、行ってきますねぇ」

「行けっ! 二度と戻ってくんなっ!」

「あっ、まだベイナ汁が足りない気がしてきましたぁ」

「すみません。 もう二度と言いませんから勘弁かんべんして下さい」

「じゃぁこれ位で勘弁するのですぅ。 転移!」


 まったくベイナ様は素直じゃないのですぅ。 体の方は少しずつ素直になってきているんですけどぉ。


 人間どもが死に絶えたオアシスに戻って来たので南を目指すのですぅ。 うふふふふぅ、待っていて下さいね。 『灼熱の魔女』さん。


 私の事を「年増のブサイク」なんて呼んだのですからぁ、見栄えに相当自信があるのでしょうねぇ。 どんな見た目になりたいのでしょうかぁ? 今から楽しみですぅ。


「フライなのですぅ」


 空路で魔女の住処すみかがあると思われる場所を探索しますぅ。 うん、アレでしょうか?


 水場の近くに石造りの大きなお屋敷が一つ。 どうやらそれっぽいですねぇ。


 門の前に降り立ち、ドアノッカーを乱暴に叩きますぅ。 でも返事が無いのですぅ。 居留守いるすでしょうか? 生意気なのですぅ。 仕方がありませんねぇ、強行手段なのですぅ。


「エクスプロージョン!」


 ドアをえぐるように壁ごと吹き飛ばし、中に入りますぅ。 ここまでやって出て来ないのでしょうかぁ? 結構大きな音がしたとおもったんですけどねぇ。


 さて、お寝坊な魔女は何処にいるのでしょうかぁ? まぁ高い所ですかねぇ。 おバカとお猿さんは高い所が好きだっていいますしぃ。


 階段を登って、一つずつ部屋を見聞していきますぅ。 うん、生活感がありますねぇ。 とても無人とは思えないのですぅ。


 そんなこんなでドアを破壊する事数回目、中に入ると荷物をまとめて逃げようとしている女と目が合いましたぁ。


「もしもしぃ、『灼熱の魔女』さんですかぁ?」

「うぎゃぁぁぁ~っ! 来たぁぁぁ~っ!」


 どうやらアタリみたいなのですぅ。 おバカさんですねぇ。 逃げるなら荷物なんて置いてぇ、さっさと逃げれば良いと思うのですぅ。


「さぁて、どうしましょうかぁ?」

「まっ、待って! 死神のヘル様ですよね。 私に手を出したら、邪神が黙っていませんよっ!」

「あのジジイならベイナ様がぁ、殺し尽くしたのですぅ。 復活はしませんよぉ」

「うっ、嘘だっ! アイツは頭を吹き飛ばされても復活したんだぞっ!」

最期さいごはぁ、殺して下さいって言っていたのですぅ。 魂までもぉ、ベイナ様のモノになりましたぁ」


 どうやらあのジジイが死んだ事に納得出来ないみたいなのですぅ。


干物ひものになって焼却処分になってぇ、満足して逝きましたよぉ?」

「あっ、アイツは危なくなったら転移で逃げてくるって言ったんだっ!」

「復活するまでの間にすでに干物になっていましたからぁ、逃げる余裕すら無かったみたいですよぉ?」

「そっ、そんなぁ。 アイツはホントに死んだのか?」

「えぇ、死神として確認しましたぁ」


 あっ、どうやら次は自分の番だと思い至ったみたいなのですぅ。


「くそっ! 死ねっ! フレイムボンバー!」

きませんよぉ?」


 実は私も魔力鎧まりょくよろいは使えるのですぅ。 ベイナ様には秘密ですよぉ。 まあベイナ様程の魔力は無いので長時間は無理ですがぁ、ポイントポイントで使えば問題ないのですぅ。


「くそぅ! フレイムボンバー! フレイムボンバー! フレイムボンバー!」

「無駄な努力なのですよぉ。 気は済みましたかぁ? それじゃぁ、強力遠赤外線!」

「うぎゃぁぁぁ~っ! 熱いぃぃぃ~っ!」


 素肌が見える箇所かしょ勿論もちろんの事、全ての場所が水脹みずぶくれでただれていますぅ。 うん、少しは見れる外見になったのですぅ。


 どうやら全身が痛いのか、のたうち回って反撃すら出来ない様子なのですぅ。 弱いですねぇ。 これなら聖騎士の方が強かった位なのですぅ。


「ひぃ。 ぐはっ! 死にたくない死にたくない死にたくない!」

「生かしておく理由は無いのですぅ」


 何とか私から距離を取ろうといずっていますがぁ、逃すつもりはないのですぅ。


「マイクロウェーブバーストぉ!」

「ぎゃぁぁぁ~っ!」


 五月蝿うるさいですねぇ。 足を片方吹き飛ばしただけなんですけどぉ。


「くそぅ! どうじて魔術障壁が無効化されるんだっ!」

「ベイナ様が考案した魔術はぁ、魔術障壁程度なら貫通するのですぅ」

「くそがぁぁぁ~っ!」


 まあ今までの相手ならぁ、圧倒的な火力と魔術障壁で何とかなっていたのでしょうけどぉ、異世界の科学は凶悪なのですよぉ。


 対する私は魔力鎧を使っていますからぁ、こうして一方的になぶれるのですぅ。


「そう言えばベイナ様の記憶にはぁ、ロストペインと呼ばれる現象があったのですぅ」

「こっ、降伏する! 絶対服従するし、私が所有する全ての宝石も差し出す!」

「例えば失った手足が痛むとか言う現象なのですけどぉ、私はとっても興味があるのですぅ」

「命だけは勘弁してくれっ! 決して逆らわないし、奴隷になっても構わない!」

「何でも痛みというのは単なる電気信号でぇ、ノイズとか呼ばれるモノでも感じるらしいですよぉ?」

「話を聞いてくれっ! 軍門に降るって言ってるだろ!」


 何だかピーピーと五月蝿いのですぅ。 折角新しい魔術を考えている途中なんですから、少し静かにして欲しいのですぅ。


「【黙りなさい】」

「!!!!!!!!!!!!っ!」


 どうやら呪言に抵抗する力すら残っていないみたいなのですぅ。 これが色々とはかどると言われる状況でしょうかぁ?


 さてと。 何とか魔術は組みあがったみたいですねぇ。 じゃぁ折角片足を吹き飛ばした事ですし、そっちで試して見ましょうかぁ。


 あっ、その恐怖におびえた顔はぁ、ぞくぞくするのですぅ。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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