第15話 幼女掘削~えっ? 炭鉱夫ですか?~
カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。
おっとうのためなら、え~んやらこ~や♪
おっかぁのためなら、え~んやらこ~や♪
気分はすっかり炭鉱夫。
いや、別にツルハシとか使っているワケじゃあないんだ。 てか、鉱脈とか無いから無理だしね。
両手を壁に添えながら錬金術を起動するとあら不思議。 壁から小さな金属球がポロポロと這い出してくる。
当初の目的であった鉄はそれなりに入手出来ているんだけど、他の金属は雀の涙。 まあ分かってはいたけどね。
やっぱり弾頭は鋼になりそうかな。 タングステン? 入手の目処すら立っていないよ。
いや、分かってはいるんだ。 鋼は徹甲弾には向かないって。
でもね、別に相手の装甲は鋼じゃないし、鱗って感覚的には非金属の炭素化合物っぽいだよ。 固くて軽いけど「割れる」ってカンジの。
ヒドラとかだと、それを魔力でコーティングして粘性を上げているっぽいけど、鋼の弾頭でも弾速を上げればどうにかなる印象かな。
防刃性は高そうだから、この世界の人間にはかなり厳しそうだけど。
昔は科学チートでの無双ものとかも好きだったけど、やろうとして無理だって思い知ったよ。
考えてみれば当然なんだけど、現代技術って合金とか化合物とかの材料工学で支えられているんだよね。
固い金属の代表格であるジュラルミンだってアルミ合金だし、純粋な金属って分野に限らずまず使われていないからね。
何が言いたいかってね、無理なのよ。 化学式とか分子構造とか覚えていないし。
もちろん黒色火薬みたいな、木炭と便所土の合成なら何とかなると思うよ。 あと焼き入れによる鋼の生成とか。
でも合金って比率が分からないし、合成する段階での温度なんて専門外。 酸化防止でのメッキだって電気か湿式かのどっちが正解なのかも分からない。
大体カーボンナノチューブなんて炭素からどうやって生成するのかもチンプンカンプン。
精々《せいぜい》知っているのは、炭素を超高温、超高圧力で結合させればダイアモンドになるくらい。
知ってるかい? アカシック先生によると、この世界の鎧って板金技術と彫刻、彫金技術で成り立っているんだぜ。 全てが万事、親方万歳なんだ。
一応オリハルコンとかミスリルとかのファンタジック金属も存在するらしいんだけど、メインド・イン・ダンジョンだってさ。 しかもドワーフとか言うファンタジー種族しか扱えないんだとか。
くたばれファンタジー!!
ちょっと都合が悪くなると、ファンタジーな魔素だか魔力だかが顔を出してきてのゴリ押し。 なんだよ、魔力を込めたオリハルコン・ハンマーでぶっ叩けって。 ワケ分かんねーよ。
一番気に入らないのは爪だか牙だかの魔物素材。 信じられるかい? 本来角質だかカルシウムであるはずの物から剣とかナイフとかを作っちゃうんだぜ? しかもソコソコ高性能なヤツを。
もうアレだね。 コレはそーゆモノだって納得するしかないみたいな。
私の絶望が分かるかい?
SFの世界では空間を強制的に繋ぐには最低でも銀河規模のエネルギーが必要だからと言う理由でワープ機関が完全否定されたのに、何気に便利なアイテムボックス。
そう、さっきから採取した金属をブチ込んでいるこの穴だよ。 アカシック先生の教え通りにやってみたら出来ちゃったヤツだよ! 嬉しいけど泣きたい気分なんだよ!
しかもチャッカリ時空間属性に分類されているんだよ。 アインシュタインに謝れよ!
神はサイコロを振らなくても、特殊相対性理論には真っ向から喧嘩を売るんだよ!
ついでに空間転移が何気に量子テレポートっぽいんだよ! もう時空間属性が何なのか分かんねーよ!
ぜーはー、ぜーはー。
ふぅ、無駄にエキサイトしちまったぜ。
まあ結論から言うと、連射式レールガンが完成しそうって事なんだ。
三連バレルでアイテムボックスからの自動装填。口径30ミリ、加速バレル2000ミリの秒間3発でマッハ10。 バルカン形式になったのは構造の単純化と、装弾の都合上かな。
単発式の場合は手動装弾が出来たけど、自動装填だとガス駆動が限界だったんだ。 勿論バルカン式の原点が手回しハンドルで採用しやすかったってのもあるけどね。
でも連射出来る魔術としては、確実に最強だと言える。 一応ウインドカッターやロックバレットの連射は可能っぽいけど、射速、射程、威力では比較にすらならない。
元が鎌鼬っぽいものや投石器もどきだからね。
中世っぽい世界では有効なのかも知れないが、流石に現代人としては受け入れられなかったんだよ。
ちょっと想像して見てもらいたい。 空気弾や石ころを大型バスサイズのモンスターや魔物にぶつける様を。
マンモスに石斧で挑むよりも無謀だろ? 私には死ぬ未来しか想像出来ない。
それこそゴブリンやウルフ系の魔物ならアリかも知れないが、コッチは竜種だか亜竜だかが彷徨くダンジョンなんだぜ。 近付くだけで死ねるわ!
嘘だと思うんなら、超再生ヒドラを相手してみろってんだ。 有効打を与えられない状態で、もれなく溶解液ブレスで骨まで溶かしてくれるぜ。
痛覚神経ごと溶かされる恐怖は、火だるまにされるよりもキツイから。
私が近付きたくないんだよ。 目指すならアウトレンジからの一方的な蹂躙だろ?
それにもしも対象が飛翔した場合は、航空目標に対し追随射撃も行えるしな。
あっ、周囲警戒に魔力察知も使い始めました。 気が付いたら後ろにいるとかゾッとしないもんね。 ホント、調子に乗ったらダメでした。
あの時は死を回避した安堵から油断してたんだよ。 一杯一杯だったし。
これからは、絶対殺すマンの精神で頑張りたいと思います。
油断はしない。 準備もしっかりやる。 そして絶対死なない。
サーチ&デストロイ。 戦争好きな吸血鬼だろうが、相手が無力な羽虫だと侮っているヒドラだろうが容赦はしない。
気が狂う前に、絶対この地獄から這い出して見せる。
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カクヨム版(先行)
魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~
https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704
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