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第135話 聖王国編 ~えっ? 尋問ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「あっ、ヘル。 これから尋問じんもんするんだから一人くらいは残しておけよ」

「はいですぅ。 そう言われると思って一人だけ残しておきましたぁ」

「うげっ」


 生きているのが不思議に思える聖騎士を眺める幼女、ハイガンベイナ6歳です。


「生きているんだよな?」

「当然ですよぉ。 取りえず動けなくした後でぇ、アミュレットとよろいぎ取りましたぁ」


 いや、見れば判るんだけどね。 どうして手足が無いのに生きているかが不思議なんだよね。


「ベイナ様のぉ、知識を参考にしましたぁ。 応急手当って言うんでしたっけぇ。 アレを魔術で再現しましたぁ」


 あかん、コレはダメなヤツだ。 ヘルは実はサディストな部分があるので、その手の知識があると悪用しちゃうんだ。


「生かさず殺さずってぇ、最高ですぅ。 それじゃぁ残り時間も少ないのでぇ、マジックスキャン」

「うぎゃぁぁぁ~っ!」


 あっ、本当に生きていたんだ。 それじゃぁ私ものぞいておくか。


「マジックスキャン」

「ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぁぁぁ~っ!」


 我ながら鬼だと思う。 でも同情よりも地下道の情報なんだよね、私の場合。


「聖騎士の詰所つめしょからつながっているのか。 考えたな」

「ですよねぇ。 脱出路としては、出た後に護衛が手配出来るのは良く考えているのですぅ」

「まぁ聖騎士が他の脱出路を知らないのは仕方が無いんだろうな」


 当然、脱出路が一つだけなんて事は無いのだろうけど、側近でもないワケだしね。 まぁ一つだけでも判っただけでももうけものか。


「でもぉ、面倒臭い聖騎士の詰所を襲撃する必要性が出てきました」

「だよなぁ」


 いや、待て。 最悪の場合待ち伏せされるんじゃないのか? てかどうして連中はヘルの事を知っていたんだ?


 あっ、情報源さんはいつの間にかお亡くなりになってんじゃん。


「私はぁ、こう見えても古い神なのですよぉ。 だから教会関係者にも身バレしているんですぅ」

「えっ、そうなの?」


 そう言えば信仰の始まりってネアンデルタール人の埋葬からだったけ? つまりその時に「死神」が誕生した可能性があるんだよな。


 この世界の事は知らないケド、死をつかさどる神が原初の神様って可能性もあるワケだ。 それに天国とか地獄ってのは死の先にあるとも言えるしね。


 だから古い神だって事には異論は無いんだけど、ヘルってもしかして有名な神なの?


「とっても有名な神である私はぁ、ベイナ様にぞっこんですぅ」

「うん、いらない情報だ」

ひどいですぅ」


 だとすれば隠密行動とか出来ないんじゃないか? 顔まで知っていたっぽいし…いや、どうやって知ったんだ?


「姿絵が残っているんですぅ」

「うげっ、古代のブロマイドかよ」


 それじゅぁ、夜陰やいんまぎれて行動するしかないのか? 丁度、外は夜だし。


 いや、寝ているハトリやミーティアを置いて行くワケにはいかないか。 それに私だって少し眠いし。


「寝たらどうですかぁ? イタズラはしませんよぉ」

「神に誓って?」

「死神に誓ってですぅ」

「信用性ゼロだな」

「いけずですぅ」

「本心は?」

「寝ている間にあれこれしてもぉ、バレないからセーフですぅ」

「だろうと思った」


 流石に今夜もう一度、襲撃してくるとは思っていない。 大体からして情報化社会じゃないんだから、襲撃の失敗を知るのも明日だろうからね。


 だから眠る事だけは問題ないんだよな。 転がりまくっている死体はアイテムボックスにでも仕舞しまえば気にならないし。


「なぁ、明日なんだが顔を隠して行動して貰えないか?」

「それはベイナ様の要望でも却下ですぅ。 人間ごときの為にコソコソするなんてゴメンですぅ」

「だよなぁ。 神様だもんなぁ」


 別に攻略法が判明した聖騎士なんてどうでも良いんだよ。 身の危険は感じないんだし。


 私が気にしているのは最悪の場合、敵の上層部が逃げてしまうんじゃないかって事なんだ。


 独裁者とか共産主義者って、平気で兵士とか一般市民とか見殺しにするからね。


 それに土地とかにも愛着が無さそうだから、この都市を吹き飛ばしたら「新・聖都」とか作りそうなんだよね。


「それは無いと思いますよぉ」

「そうなのか?」

「ええ、聖地を都市にしたらしいですからぁ」


 エルサレムかな? 宗教的な意味があるのなら、都市の放棄は考えられないか。


 なら聖騎士の詰所は明日で良いかな?


「で、ヘルさんや。 貴方は何をしてらっしゃのかな?」

「コインにぃ、穴をけていますぅ」

「何故に?」

「だってベイナ様って眠りの魔術が効かないじゃないですかぁ」

「そりゃまぁ、私だって神様らしいし」

「ですからぁ、催眠術とやらを試してみようかとぉ。 貴方はだんだん眠くなるのですぅ。 ついでに身も心もヘルにささげるのですぅ」

「捧げてたまるかっ!」


 全く、油断もスキもあったもんじゃないな。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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