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第133話 聖王国編 ~えっ? 地下道ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「それで地下道ってどうやって見つけるんだ?」

「取り敢えずぅ、降りてから考えませんかぁ?」


 自分だけが攻略法を知らない幼女、ハイガンベイナ6歳です。


 地上に降りて、自信満々のヘルに問い掛ける。


「ヘルお姉様、ダメなである私に、クレバーな解決法を教えてくれませんか?」

「おーほっほっ、後でそのお尻をみしだいて良いなら教えますことよぉ」

「やろう、調子に乗りやがって」

「そんな事言って良いんですかぁ、ベイナ様ぁ? お・ね・が・い・し・ま・すでしょぉ」

「ぐぬぬぬぬっ! お・ね・が・い・し・ま・しゅ」

「じゃぁ前払いのチューをぉ、頂きますぅ。 ぶちゅう♡」

「うぎゃぁぁぁ~っ! 舌を入れてくるんじゃねぇよ!」

「ご馳走様ちそうさまでしたぁ♡」


 くっ、下手したてに出りゃ直ぐにコレだよ。 てか、要求までエスカレートしてねえか?


「それで、どうするんだ?」

ねずみさんたちにぃ。地下道を探して貰いますぅ」

「くそっ、その手があったかっ!」

「その間に私たちは宿でも取ってぇ、ベイナ様を好きにしますぅ」

「敵地なんだが?」

「襲ってくればめ上げて、出入り口とか聞き出せば良いのですよぉ。 これも作戦ですぅ」

「あれ、そうなのか? 意外と考えている?」

「だからベイナ様は宿に着いたらぁ、お風呂でも入っていてくださいぃ」

「おっ、おう。 作戦なんだよな?」

「そうですよぉ、作戦ですぅ。 だからベイナ様はぁ、風呂上りは裸リボンで待機していて下さいねぇ」

「信じて良いんだよな? 信じてるぞっ!」

「ええ、悪い様にはしませんよぉ。 ぐふふふふぅ」


 すごく不安だ。 とんでもなく不安だ。


 でも今回はヘルは色々考えているみたいだし、たまには信じてみようと思う。


眷属召喚けんぞくしょうかん! 鼠さんたちぃ、いらっしゃいぃ」

「どぅわぁぁぁ~っ! そう言えば鼠って苦手だったぁ!」

「おバカですぅ」

「おバカなママも可愛いのー」

『ペタンってやっぱりバッカじゃねーの、です』


 勇者の処刑では直接触れ合っていなかったけど、流石さすがに足元にワラワラと出てくるのは遠慮したい。


 だってドブネズミって赤ちゃんの手足をかじったりするんだぜ。


「お宿に行くーっ! 1人でも行くーっ!」

「ベイナ様の案内はぁ、ハトリちゃんに頼みすねぇ」

「判ったのー。 ママをお宿に連れていくのー」

「ぐす。 うん、ハトリとお宿で休んでる」

「あっ、ベイナ様ぁ、ちゃんとお風呂に入って下さいねぇ」

「うん、鼠って不衛生だから綺麗きれいにしとく」

「待ってて下さいねぇ♡」


 ハトリに抱っこされて宿屋に向かう。 そっか、だから風呂に入れって言っていたんだな。 じゃぁ裸リボンの意味って何だろう? 何か呪術的な意味でもあるのだろうか?


 さっさと2人で宿屋に入りチェックインする。 うん、以前の帝都遠征で覚えたんだよ。 それに怪しまれる事も無かった。


 まぁ、聖都って巡礼とか色々あるだろうからね。 宿屋の種類も数も段違いなんだよ。


 私たちが選んだのは風呂があって出来るだけ狭い宿屋。 だって襲撃の可能性があるなら狭い宿屋に限るからね。


 参考になるのは京都にある池田屋であろうか。 柱やはりに刀傷があるのは有名な話だ。


 狭い場所では日本刀を振り回す事が出来ず、新選組は大変苦労したと言われている。


 もっともそこから襲撃する場合には突きを多用する事になるのだから、「牙突がとつ」の原型はそこから来たんじゃないかな?


 結局何が言いたいかと言うと、宿屋を襲撃するには慣れが必要だって事だ。 そう言う意味では宿屋で待機するのは悪い考えではないし、相手の武器を封じるには最適な場所だ。


 こっちは剣を振り回すのはハトリだけなのだから、今回はナイフあたりで我慢がまんしてもらおう。 新選組の突きを主体とする戦い方もハトリなら何とかなりそうだし。


 それに私やヘルの絶対命令権はそれなりに役に立つハズだ。 後は頭の中をスキャンすれば情報だって入るのだから完璧だと言えよう。


 1つ不明なのは「裸リボン」だが、教会の連中はロリかペドが多いのであろうか? でないと効果が無いと思われるのだが、まあヘルの知識や経験に期待するとしよう。


 アカシック先生はかないと教えてくれないからなぁ。 結局、経験などに関する知識は検索が難しいのだ。


「なぁハトリ、一緒にお風呂に入るかい?」

「一緒に入るのー」

「それじゃぁいこうか」

「お風呂セットは完璧なのー」


 2人して共同の浴室に向かう。 まあ、貴族用じゃないからね、個室にあるパターンじゃないんだよ。


 そして脱がし合いっこをしてから風呂に入る。 おお、結構シッカリしてるじゃん。


 洗い場まであったので、今度は背中の流し合いだ。 ひゃっほう、修学旅行みたいだぜ!


 相手がヘルだと攻防戦になるのだが、ハトリには安心感がある。 頭がピンクな死神とは違うのだよ、我々は!


 そしてユックリとお湯にかり、温まって疲れをいやす。 うん、私たちって侵攻者なんだけどな。 場違い感がパねぇわ。


 風呂から上がれば、体を拭いてからの裸リボン。 へっ? どうしてハトリがリボンなんて所持しているの?


「ヘルから渡されたのー」


 アイツは準備万端だな。 まさか聖都侵攻準備でリボンまで用意しているとは。 しかも太めの真っ赤なヤツ。


 ああ見えてヘルってば物知りだし、有能ではあるんだよな。 変態な部分さえ無ければ。


 有能な軍師がいる生活ってこんな気持ちなのだろうか?



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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