第13話 幼女悶絶～えっ？ 誰か…助けて～
カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。
近くに爆弾が落ちた場合に、取るべき姿勢ってのを知ってる？
うつ伏せに寝て耳を塞ぎ、目を強く瞑り口を開ける。
理由は簡単で、鼓膜が破れないように耳を保護し、目玉が飛び出さない様に目を瞑り、身体が圧迫されたときの逃げ口を作る。
通常の爆弾なら距離の２乗に反比例して殺傷能力が無くなるので、この方法でも結構助かる場合がある。
ただし砲弾などの場合は、殺傷能力を上げるための破片が飛んでくるけどな。
尤も今回使用した術式はサーモリック術式なので、全方位から衝撃波が発生し、肺などの１気圧空間を圧迫しまくったワケだ。
するとどうなるか？ 答えは目の前のヒドラの状態にある。
目玉が飛び出して視神経でぶら下がり、鼻血を流し、苦しそうに呼吸している。
しかも超再生はまともには機能していない様だ。
どう言う理屈で再生しているのかは知らないけど、飛び出した目玉には苦戦している様に見える。
単純に目を潰された場合は、周囲から再生したりするのだろう。
でも目玉を引きずり出された場合は？
多少視神経は傷付いたかも知れないが、基本的には損傷していない。
では鼻血はどうだろう？
人間ですら約４千万個の嗅細胞があり、大量の空気と接触させるために、表面積が多くなる様な仕組みがある。
似たような仕組みに腸の襞があるが、シワを全て伸ばした場合、テニスコートと同じ面積になるそうだ。
勿論今回は、肺胞などにもダメージが入ったハズだ。
一体、テニスコート何面分にダメージを負ったんだろうね。
しかも、衝撃波によって体内に結構なダメージも入ったハズだろ？ 三角波だって発生してただろうし。
苦し紛れに放った一発だったけど、思いの外ダメージが入ったみたいで良かったよ。
アレだね。 喰らってもケロってしてる魔女様が異常なんだよ。
まあ何だ。
どうやって倒そうかと思ってたけど、コレなら案外簡単そうだ。
と、言う分けで…。
死ね。
「ちゃーモリック術ちき展開、起動！」
死ね。
「ちゃーモリック術ちき展開、起動！」
死ね。
「ちゃーモリック術ちき展開、起動！」
ふっ、ふふふっ、ふははははっ。
ざまぁみさらせ！ 脅かしやがって。
魔法防御も物理防御も表面だけってか。
今まで喰らった事の無い攻撃には、手も足も出ないってか。
ボスだか準ボスだか知らないが、全然大したことねーな。 私の心配を返せ！
ちょっとチビっちまったじゃねーか。 顔が怖えーんだよ！
無駄にデカ過ぎだよ！
生きた心地がしなかったじゃねーか！
はぁ、はぁ、はぁ。
無駄にエキサイトしちまったぜ。
後は何だっけ？
マジックバックに入れておけば、素材だか資金とかになるんだっけか？
早速お持ち帰りだな。 これを機に錬金術でも調べてみっか。
いや、それとも鍛冶か？
いっその事、最強装備を目指してみるとか。
流石にいつまでも幼稚園児ルックとかねーし。
ん？ 暗いんだよ。 ん？
は？ えっ？ 何で？
何でもう一匹、ヒドラがいるんだよ。 ありえねぇだろ。
あっ、そうか。 徘徊モンスター…。
バカみたいに、デカい音を立てていたから…。
えっ、ちょっ。 待って。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
えっ、何？ 皮膚が爛れて、溶けて？
あっ、目が…。
誰か………………………………助けて………………………………………。
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カクヨム版（先行）
魔女転生 ～えっ？ 敵は殺しますけど？～
https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704
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