表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
123/300

第123話 勇者編 ~えっ? 不審者ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「ママー、不審者を蜘蛛くもが捕まえたのー」

「ふぁっ、不審者?」


 蜘蛛の糸でグルグル巻にされた不審者を差し出された幼女、ハイガンベイナ6歳です。


「まぁ、見た目は3歳児ですけどぉ」

「うっさいわっ!」


 帝国軍を壊滅させてから1年、そろそろ盗賊退治も収まってきた今日この頃です。


「で、どうして不審者なんだ? それに怪しいなら殺しても構わなかったんだが?」

「えーとねぇ、お屋敷に火を着けようとしていたのー。 それに何だか言ってる事が意味不明なのー」

「ん? 精神障害者か何かか? 取り敢えず、その口をふさいでいる糸を取り除いてくれ」

「分かったのー」


 で、糸を解く事(しば)し、そいつはイキナリ罵倒ばとうを初め出した。


「おい、テメェ。 解きやがれ! 俺のバックには聖教会がついているんだぞ。 いずれ犯し殺してやんよ!」

「黙れ糞虫くそむし、お前こそ産まれてきた事を後悔させてやろうか?」 バコッ!

「げふぉっ!」


 思わずカッとなって、顔面に身体強化込みで拳を叩き込んでしまった。 後悔はしていない。 てか何なんだ、コレ?


「マジックスキャン!」

「うぎゃぁぁぁ~っ!」


 ほう、ほうほうほう。 殺人、強盗、強姦かぁ。 まぁ処刑は確定だな。 いやソレ以前に問題なのは…。


「お前、聖教会の勇者なのか?」

「へっ、今頃ビビったって遅いぜ。 お前ら全員、はらむまで中出ししまくってやる!」

「黙れっ!」 バコッ!

「ぐふぉっ!」


 もしかしてコレでも敬虔けいけんな聖教徒だったりするのだろうか? これじゃあまるで、「殺せ」、「犯せ」、「奪え」を信条としていたコンキスタドールだな。


 コルテスなんて、あれだけ散々犯して殺して奪ったクソ野郎だが、毎朝の祈りは欠かさないキリシタンだったらしい。


 まあ今の南米人の多くが現地インディアンとスペイン人かポルトガル人の混血だって言うんだから、一体何人犯したんだよって話だよな。


 こう言ったクズは、楽に死なせてはいけないと思うんだ。


 でもなぁ、そんなに上手い処刑方法なんて知らないぞ。 例え生きたままで焼き殺したって、5分も苦しまないだろうし。


 胴切なら10分くらいだっけか? 何だか生温いきがするな。


「テメェ等、こんな事をしてタダで済むと思ってんのか? 俺に何かあれば、聖教会が黙っていないぜっ! 今なら気を失うまで犯す程度で許してやるよっ! だからこの糸をとっとと解きやがれっ!」


「ミーティア、不快だからコイツの股間を吹き飛ばせ」

『ちぇっです。 ペタンが命令してんじゃねぇです。 でもママに酷い事をするって言ってるコイツは許せないです』


 バシュッ!


「うぎゃぁぁぁ~っ、俺様の股間がぁぁぁ~っ!」

「どうせ死ぬまで使い道の無いモノだ。 身軽になっただろう?」

「テメェは絶対許さねェ! ひんいて、家畜のなぐさみのもにしてやるよっ!」


「家畜の慰みものかぁ。 なあヘル。 家畜のナニはコイツに欲情する事があると思うか?」

「家畜にも選ぶ権利はあるのですぅ」

「だよなぁ」


 苦しめて殺す方法かぁ、何か良い方法はないものだろうか?


 そう言えばカラスって雑食だったよな。 生きたまま鳥葬ちょうそうにするなんてどうだろう? 長く苦しんでもらえれば最高なのだが。


「なぁヘル、お前の眷属けんぞくのカラスって人間を食べたりするのか?」

「まあ死体なら何でも食べますよぉ」

「なら生きたままの人間なんてどうだ? 命令すればやってくれたりするんだろうか?」

「良いアイデアだと思いますぅ。 ちょっと呼んで聞いてみますねぇ」


 おっ、ヘルも良い顔をしているな。 どうやら私がやりたがっている事を理解した様だ。


「【召喚】! いらっしゃ、私の黒い眷属たちよぉ!」

「KuWaaaa~!」


「えーと、アムロさん?」

「KuWaWaWaWaaaa~!」

「この子はカイですぅ」

「分かんねぇっ!」


 私にカラスを区別しろとか、ハードルが高すぎる。


「じゃぁカイ、コイツを生きたまま食べる事は可能か?」

「KuWa、WaWa、KuWaaaa」「おぃ、ふざけんなよ、テメェ!」

「えーとぉ、男は固いから、あんまり好きじゃないらしいですぅ」

「目玉とか柔らかいと思うんだが?」

「KuWa、KuWaWa、KuWaaa」「殺す、テメェは絶対ぇ殺す!」

「内蔵とかは柔らかいけど、筋肉とかが固いらしいですぅ」

「なら目玉と内蔵だけで良いから食べて貰えるか?」

「KuWa、KuWaWa、KuWaWaWaWa」「殺す、殺す、殺す、殺す!」

「肉はねずみが食べるそうですよぉ」

「あ、そうか。 鼠の眷属もいたんだっけか?」

「はい、じゃああの子たちにもお願いしてみますねぇ」


 何だか勇者が喚き散らしているが、どうやら自分の立場が理解出来たらしい。


 しかし、カラスとか鼠とか、「死」を司る神は伊達じゃぁないな。


 これなら死ぬまでに相当苦しみそうだし、今まで買ってきた恨みが少しでも昇華されると良いな。


 それに教会に関する処遇も決める必要があるな。 いっそ聖王国でも消し飛ばせば大人しくなるのだろうか?



少しでも気に入られた場合は、ブックマーク、評価、「いいね」をよろしくお願いいたします。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ