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第120話 独立・建国編 ~えっ? 残党狩りですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「ハトリ、子蜘蛛こぐもを頼む」

「どのくらいなのー?」

かく沢山たくさんだ」


 残党狩りに蜘蛛くもを要求する幼女、ハイガンベイナ5歳です。


 うん、帝国軍はもう瓦解がかいしているんだけどね、残党がそれこそ蜘蛛の子を散らす様に霧散してしまったんだ。


 だから蜘蛛には蜘蛛をって事で、子蜘蛛による捜索を行おうかと考えているワケだ。


 空からの追跡も考えたんだけどね、木の陰に隠れられたら見つけられないし。


 かと言って、放置なんてあり得ない。 まぁ盗賊にでもなるのは容易に予想出来るからね。


 それに対象が小部隊に分かれるなら、それこそハトリの独壇場どくだんじょうだ。 盗賊狩りに慣れているってのもあるけど、ハトリの剣術なら取り逃す事も無いだろうし。


「なぁハトリ、面倒を掛けるが、残党の始末を頼めるかな?」

「了解なのー。 ミーティアも一緒に行くのー?」

『行くです。 ペッタンよりも役に立つです』


 何でだろう。 そんなに嫌われる事をしたかな、私。 それに私は将来、ないすばでーになる予定なんだぞ!


「無理だと思うのですぅ。 外見は永遠に4歳児のままですよぉ」

「うっさいわっ!」


「大体ぃ、幼女が大人になってどうするのですぅ?」

「いや、幼女は大人の女にあこがれるものだろう?」

「幼女は至高です」

「ヤだいヤだいヤだい、絶対にないすばでーになってやるんだぁ! 最悪でも変身の魔法でも作って、大人になってやるんだぁ!」

「断固、阻止ですぅ」

「邪魔する気なのか?」

「えーとぉ、確か洗脳する方法はぁ…みょんみょん」

「私の頭を撫でくり回してんじゃねぇ!」

ちなみにぃ、幼女である自分についてぇ、どう思いますかぁ?」

「どうもこうもねぇ。 大昔から女の子は大人の女性に憧れるもんだど相場は決まっているんだ! 「みょんみょん」 古くは青や赤のキャンディーで変身したり「みょんみょん」手鏡だったり魔法のステッキだったりで大人の女性に変身するのは日本の文化だ。 「みょんみょん」 でも最後は結局変身できなくなって身の丈に合った生活に戻るんだよな。 「みょんみょん」 そして急いで大人にならなくて良いという結論になって、「みょんみょん」つまりは幼女こそが最高だって結論だな。 はっ、私は何を?」

「もう少しなのですぅ。 みょんみょん♪」


 えーと、何考えていたんだっけか? あっ、そうだ。 残党狩りの件だった。


 見えている敵は、ハトリとミーティアがボチボチ狩っている最中だ。 うん、順調順調。 任せて大丈夫っぽいな。


 じゃあ私達は戦利品の確認でもするかな。 おっ、アレは輜重しちょう


「なあ、敵が食料を置いて逃げたっぽいんだが」

「回収しますかぁ?」

「そうだな。 ここで回収しておけば、残党に対する兵糧攻めにもなるかも知れないし」

「じゃぁ装備とかはどうしますかぁ?」

「そうだなぁ。 本音を言えば回収しておきたいところなんだけど、今回は人手が無いからなぁ。 特に死体付きのよろいなんてウンザリするし」

「でもぉ、死体も焼却処理をしないとぉ、流行病はやりやまいの原因になりますよぉ」


 だよなぁ。 虐殺しておいて何だけど、死体の処理も面倒臭いんだよな。 もういっそ、鎧も含めて焼き払ってしまおうか。


 でも鎧付きってちゃんと焼けるのか? 残ったら二度手間じゃん。


「なあ、死体だけを焼く魔術って知らないか?」

「死体だけですかぁ。 我侭わがままですねぇ」

「だって楽をしたいじゃん」

「そうですねぇ、アンデッドだけを焼く魔術なら無くはないですよぉ」

「なんだよ、その嫌そうな顔は」

「だってぇ面倒臭いんですぅ」

「やれ」

「それにぃ、成功するとは限りませんよぉ」


 何だよ、ソレ。 一体何が問題なんだ?


「簡単に言うとぉ、死体に宿っている魔力を感知してぇ、識別する必要があるんですぅ」

「あ、今回は数が多いからか」

「そうなんですぅ」


 うん、確かに万を越える数を識別するのは現実的じゃないな。


 ん? 待てよ。 ヘルファイヤーって生命力を燃料に燃焼させる魔術だよな。 だったら、魔力を燃料に燃焼させる魔術を作れば良くね?


「新しい魔術で確かめてみたい」

「どんな魔術なんですかぁ?」

「ヘルファイヤーの改造版なんだが、魔力を燃料に出来ないかと思ってな」

「そんな事が出来るんですかぁ?」

「出来そうな気がするのだ」


 うん、制御力だけじゃなく改変力もアップしているみたいだからね。


「てな事で、アビスフレイム」

「わぉ、成功してますぅ」

「はははっ、そうだろうそうだろう。 自分の才能が怖いくらいだっ!」

「あのぉ、上機嫌のところ悪いのですがぁ」

「ん? どうした?」

「食料が燃えていますぅ」


 えっ、どゆこと?


「そう言えば、食料にも少量の魔力が含まれているのでしたぁ」

「うぎゃぁぁぁ~っ! 折角の臨時収入がぁぁぁ~っ!」

「そんなお馬鹿なベイナ様も素敵ですぅ」

「そんなお世辞は必要ないやいっ!」


 くそっ、私の完璧な計画に狂いが生じるとは。


「でもぉ、武器や防具は残りますからぁ、それで満足すれば良いと思いますぅ」

「いや、そゆ事じゃなくてね。 武器とか防具とかを集めるのだって重労働なワケだし」

「ファイトぉ!」

「畜生めぇぇぇ~っ!」


 その後、罰ゲームの様な回収作業は日没を過ぎても終わらなかった。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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