第11話 幼女訓練~えっ? 特訓ですか?~
カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。
「はっ、酷い夢を見たでちゅ」
「ほう、どんな夢だった?」
「鬼畜な魔女ちゃまに、激痛がはちりまくるくちゅりを飲まされる夢でちゅ」
「そうか? 無事に魔力が倍増している様だか」
「……」
「因みに聖水は美味しく頂きました」
「おまわりちゃ~ん、コッチでちゅう~!」
本当に酷い目にあった。 例えるなら、全身の血管で尿道結石の苦しみを味わった様な感覚だ。
いや、尿道結石なんて患った事は無いけど。
何故そんな感想を持ったかと言うと、視界の中がゴツゴツした岩肌で埋め尽くされているからだろう。
鋭く尖った小石なんかもあるしね。
てか何処だよココは!
まるで洞窟の中みたいじゃないか!
「自分が何処に拉致られたのか疑問の様だな」
「嫌な予感ちかちないでちゅ」
「具体的に言えば、灯りも無いのに壁がうっすらと輝いている事か?」
「ちぇっかく言わないでおいたのに~!!」
「正解は魔の森にあるダンジョンの最奥だ」
「No~!」
ちくせう。 折角見ない様にしてたのに。
これってアレだよね。 少年漫画にありがちな修行パートとか。
「強くなれ、ベイナ」
「何故でちゅ?」
「お前の実力は、近衛魔導騎士団の平均といったところだ。 私の弟子としては情けない限りだ」
「弟ちになった覚えは無いでちゅ」
「まあ、紐付き魔導士くらいはワンパンで倒せ」
「まるで聞いてないでごじゃる」
あの~、近衛魔導騎士団って近衛の魔導士で、しかも騎士扱いって事でしょ?
それってスーパーエリートなのでは?
そんなのをワンパンって、何処を目指せと?
「取り敢えずお前には、上の階層を目指して貰う事になる」
「ゲートでちゅか?」
「そんな事をしたら修行にならんだろう? 勿論、全ての転送装置は使用禁止にしてある」
「どこのダンジョンマちゅターでちゅか!」
「良く判ったな。 因みに全てのショートカット禁止と階層主を倒さない限り、上に行くことも出来ない仕様だ」
「鬼畜でちゅ」
「まあそう言うな。 うまく行けば脱出まで、最短で1年だ」
脱出まで1年って、何回層あるんだよ。
それに普通、上から下へ行くのが王道じゃないのか? もの凄く嫌な予感がするんだが。
3歳児の修行じゃないよね?
「ほれ、せめても情けだ。 スモックにベストマッチするマジックバックだぞ」
「わーい、アヒルちゃんのアップリケでちゅー」(ヤケクソ)
「しかも容量無制限、時間停止機能付きだ」
「無駄に高ちぇい能でちゅ」
「今なら防御力倍増効果付きのチューリップハットもセットで」
「くっ、リバーちブルでおちゃれでちゅ」
どうやら完璧な幼稚園児ルックで固めたいらしい。
その労力は、別のところに使えよ!
「ところで、かぼちゃパンツと白スクは、どちらが尊いだろう? もちろん白スクは旧スクバージョンだ」
「ちらないでちゅ!」
だ、ダメだ。 早くコイツを何とかしないと。
「まあ、かぼちゃパンツであれ白スクであれ、マジックバックに入れた段階で私のオカズになる運命だがな」
「どうやって?」
「私は遠隔アクセス権限を有しているからな。 しかも管理者権限でだ!」
「野に放っちゃダメな変態でちゅ!」
「さらにはこのダンジョンも変態仕様でな、中で死んだ場合は、最下層からの再スタートとなる」
「鬼畜度アップでちゅ」
「隠しモンスターとして災害級もいるよ!」
「ドコを目指ちているんでちゅ?」
「罠は無いけど、アサシン系から死神系までもコンプリート」
「全力で殺ちにきてるでちゅ」
死ぬ、絶対死ぬ。 どう考えてもラスダンレベルじゃねーか。
もちつけ。 いや、落ち着け。
ここは回避一択だ。
だがどうやって回避する? 色仕掛けでもするか?
通常なら通用しないが、相手は重度のロリコン。
あざとい笑顔ならワンチャンある?
表情は佇まいに宿るんだぁ!
「ベイナ、お外に出たいでちゅ」
「ふむ、お前は誤解している」
「へっ?」
「私はドSでな。 幼女を甚振ることで興奮する」
「ちょっ」
「興奮する!」
「お家帰るー」
「そんなベイナに朗報だ。 徘徊POPモンスターの三つ首ドラゴンモドキさんです」
「キン◯ギドラ?」
「ちょっと嬉しい、ポイズンブレスと超再生も標準装備。 では、アディオス!」ひゅん
あっ、これはアレですね。 最低でもエリアボスとして登場する、ヒドラさん。
うん、知ってた。 しかも、転移で観戦モードとか。
手伝う気すら無いんですね。
初っ端からヘルモードなんだが?
「へるぷみー」
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カクヨム版(先行)
魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~
https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704
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