第107話 独立・建国編 ~えっ? 眷属召喚ですか?~
カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。
「と言うワケで、眷属召喚について教えて欲しい」
「ふっふっふっ、チンチンをしながらお願いしますと言ったら教えるのですぅ」
「なんでやねん!」
何故か巨乳美女にからかわれる幼女、ハイガンベイナ4歳です。
「なぁ、私が何か気に障る事でもしたのか?」
「ベイナ様は時々苛めたくなる幼女なんですぅ」
「タダのサディストかよっ!」
「ふふふふふっ、慌てるベイナ様も可愛いですぅ」
「くっ、死神めっ」
「反抗期になってやろうか?」
「嘘ですよぉ~。 だから機嫌を直して下さいねぇ。 はい、ハチミツたっぷりのワッフルですよぉ。 あーん」
「あーん。 ふん、こんな事では私の機嫌は直らないのだ」
「あっ、こんなところに新作のクッキーがぁ」
「そっ、それで機嫌を直す事もあるかも知れないが、私はそんな単純な幼女じゃないんだからなっ!」
「はい、あーん。 美味しいですかぁ」
「別に、美味しいなんて言わないんだからなっ! もぐもぐ」
「うん、美味しかったですかぁ。 ナイス、ツンデレですぅ」
くそっ、弄びやがって。 しかもホントに美味しいのが腹立たしい。
見た目は幼女かも知れないが、中身はクールなレディなんだぞ。
「そんなベイナ様も可愛いですぅ」
「そっ、そうなのか?」
「まあ冗談はさておいてぇ、召喚方法の説明を始めますぅ」
「うがぁぁぁぁ~っ!」
やっぱり見た目が重要なのか? 幼女だとクールレディにはなれないのか?
「まずは自分のルーツに意識を集中しながら魔力を込めてぇ」
「悲しくなるから無視は止めてくれっ!」
「ちゃんとやらないと、習得できませんよぉ」
「ちくしょぉぉぉ~っ! こうなったらやってやるよぉぉぉ~っ!」
「あっ、鼻水ですぅ。 フキフキ」
ちくせう。 完全にヘルのペースじゃねぇか。
しかし教えると言ったヘルの言葉に間違いはなく、手取り足取り、懇切丁寧に教えてもらえた。 くそ、何気に教えるのが上手かったりするんだよな。
「そう、その意気ですぅ」
「ぐぉぉぉぉ~っ! 眷属召喚っ!」
「凄いですぅ。 成功ですぅって、石?」
「えっウソ。 私のルーツって石なの?」
大きさとしては、大きめのビーチボールを楕円にしたカンジで、色は黒。 表面がツルツルテカテカしている。
コンコン。 石というより、中身が入っている入れ物っぽいというか…。
「卵…なのですかぁ?」
「卵…だよなぁ」
私は確かに人間はやめたかも知れないが、哺乳類までやめたつもりはなかったんだがな。
てか、鳥類? 爬虫類? 何で?
当然の事だが、私には羽毛も鱗も存在しない。 あるのは産毛ぐらいだし。
いや、この世界には魔物とか魔獣とかのモンスターも存在するんだっけか。 となると、ヌルヌルテカテカした眷属って可能性もあるのか?
あっ、ダメだ。 想像したら鳥肌が立ってしまった。 うぅぅっ、ヤダなぁ。 このまま見なかった事には出来ないだろうか?
だが、そんな私の葛藤をよそに、ヘルは布を取り出して、自分のお腹に巻きつけて固定してしまった。
「うふふふふ~っ。 この子は私が孵しますぅ」
「なあヘル。 もう一度召喚すれば、ちゃんとしたのが来るかも知れないし…」
「育児放棄はダメですよぉ、ベイナ様」
「あっ、うん」
「安心して下さい、ベイナ様。 ちゃんとインプリンティングして、私達が親だと認識させますぅ」
「私達?」
「二人の愛の結晶ですぅ」
「そうなのか?」
「そうですよぉ。 私が手取り足取り手伝って、ベイナ様が生み出したぁ、愛の結晶ですぅ」
「ハトリはお姉さんになるのー」
「二人とも…、そうだな。 育児放棄は良くないよな。 たとえヌルテカだったとしても、愛情を注ぐとしよう」
「ふふふふふっ、まぁ、そうはならないと思いますぅ」
なんでそんなに自信満々なんだ? まさか、何が生まれるのか判っているのか?
「そんなに心配しないでも、ちゃんと手と足がある子が出てくると思いますよぉ」
「ホントか? ただ単に卵から孵るってだけで、人間に近い見た目とか?」
「まあ、尻尾や翼もあると思いますけどぉ」
「尻尾や翼があって、卵から孵るだと? 始祖鳥的なヤツか? いや、ハーピー的なモノもありか。 それとも天使的な可能性もあるのか」
「うふふふふっ、孵ってからのお楽しみですぅ」
「ハトリも楽しみなのー」
そうか、どうやらヌルテカは回避出来そうだな。 まあ元気な子供が生まれてくれるなら、多少変わった見た目でも大丈夫な気がする。
ヘルは何故か確信があるみたいだが、まあ卵の段階でも愛情が注げるのだから、安心しても良いのかも知れないな。
手足と翼に加えて尻尾まであるとすると、順当にいけば悪魔っ娘だしな。 可愛い見た目なら、翼の小さいサキュバスってのもあるかもだし。
まあ鳥類や爬虫類ってのが、間違った認識だったんだ。 大体からして、ルーツに関連があるとは思えないもんな。
前世は人間で、今世も人間スタート。 一時期魔王なんて呼ばれていたけれど、多分人間だったし、その後は幼女神。 うん、関係ないな。
眷属召喚が神になって可能になったって話なんだから、天使か悪魔系、微ㇾ存で神話に出てきそうなモンスターくらいなんじゃないかな。
さすがにニャルラトホテプとかは無いと信じたい。 無いよね? 信じているぞ!
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カクヨム版(先行)
魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~
https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704
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