16. 連載作品の1話の文字数は短すぎず長すぎず程々に
今回は1話の文字数の話です。
これに関する考察はこれらのエッセイも書いてあるので、それぞれも参考に。
>> https://ncode.syosetu.com/n2628fr/18/
>> https://ncode.syosetu.com/n5316df/10/
>> https://ncode.syosetu.com/n2628fr/29/
1話の文字数の話なので、ここでは連載作品だけ調べます。短編作品は話数がないので今回は一切触れません。
1話の文字数の計算は『全文字数÷話数』です。
まず連載のTS作品の1話の文字数の分布のヒストグラムを描いてみます。
図16.1
ほとんど10000字以内ですね。中央値と平均値は3000字くらい。しかし最大は50000くらいまであります。数の違いは大きすぎて右側の方がはっきり見えないので、y軸を対数スケールにしてもう一度描きます。
図16.2
どうやら20000以上はかなり珍しいですが、本当に存在しますね。でもこれはただ話数すくない作品である可能性も高いです。
話数との関係の分布図を描いてみたら……
図16.3
やっぱり1話が長すぎる作品は話数少ない方がほとんどですが、話数も多くて1話の文字数も多いという作品も本当に存在しています。
次は本文の全文字数との関係の分布図を描いてみます。
図16.4
ここで色は話数を示すのです。
見ての通り、全部文字数が多い作品でも大体文字数の少ない1話から成されるものです。
1話の文字数と全文字数と話数との関係は以上です。次にもっと気になるのは総合ポイントとの関係ですね。
1話の文字数と総合ポイントとの関係の分布図を描いてみます。1話の文字数が10000字以上である作品は少ないので、ここから描く図は文字数が10000字までの範囲だけにします。
図16.5
なんか綺麗な絵になっていますが、分布はバラバラで、ごちゃごちゃいっぱいなので、分布図から見てもわかりにくいです。
はっきりと傾向をわかりやすいように、各範囲の作品の総合ポイントの割合を描いてみましょう。
図16.6
各範囲の中央値もここに書いておきます。
0 < 文字数 ≤ 500:6.0
500 < 文字数 ≤ 1000:16.0
1000 < 文字数 ≤ 1500:41.0
1500 < 文字数 ≤ 2000:72.0
2000 < 文字数 ≤ 2500:148.0
2500 < 文字数 ≤ 3000:180.0
3000 < 文字数 ≤ 3500:228.0
3500 < 文字数 ≤ 4000:329.0
4000 < 文字数 ≤ 4500:241.0
4500 < 文字数 ≤ 5000:285.0
5000 < 文字数 ≤ 5500:260.0
5500 < 文字数 ≤ 6000:383.0
6000 < 文字数 ≤ 6500:346.5
6500 < 文字数 ≤ 7000:241.5
7000 < 文字数 ≤ 7500:196.0
7500 < 文字数 ≤ 8000:122.0
8000 < 文字数 ≤ 8500:191.0
8500 < 文字数 ≤ 9000:95.5
9000 < 文字数 ≤ 9500:227.0
9500 < 文字数 ≤ 10000:114.0
図と中央値から見たら、2000字以下はほとんど駄目だという傾向は見えますね。4000-6000字くらいは中央値が高いですが、それ以上高くなるとポイントが低くなる傾向にあります。
やっぱり1話は短すぎても長すぎてもよくないよね。2000-8000字くらいはいいようです。それ以上長くても別にポイントが下がりますが、大きく下がるわけではないので、実際に大した問題がないかもしれません。
それに対し、短すぎる方は明らかにポイントが下がるので、やっぱり駄目のようです。1500-2000字も随分短いけどまだいけているようですが、1500字以下はさすがに短すぎますね。
ブクマ数との関係も総合ポイントと同じであるはずですが、一応ここにも分布図を描いておきます。
図16.7
感想数との関係の分布図。
図16.8
最後にレビュー数との関係も描きます。ただしレビューの場合は数が少ないので、y軸を対数スケールにしない方がいいですね。
図16.9
1話の文字数に関する話は以上です。
次は1話ずつの更新の間隔について見ていきます。