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いざ家康のもとへ

1600年7月。会津征伐に伴い家康不在の大坂城。そんな最中佐和山城は……。


左近:「殿!!城内が騒がしいのでありますが……。」

私(三成):「左近か!おぉ忘れておった!!いくさに行くことになったから準備いたせ。」

左近:「……いくさ……?今、我が石田家が参加するようないくさは御座いませぬが……。」

私(三成):「あるではないか。会津に今、家康が向かっているではないか。我らもそこへ向かうことにした。」

左近:「(……殿もとうとう……。でも致し方ない。殿に一生付いて行くことを固く誓ったのであるから。)上杉のもとに馳せ参じるのでありまするか?今、上杉は賊軍の扱いとなっておりまするが。」

私(三成):「いや。そうでは無い。私は家康の味方として会津に向かうことにした。」

左近:「え!?殿が家康の味方としてでありまするか?」

私(三成):「そうだ。何か問題はあるか?豊臣のいくさとして大将を務める家康のもとに馳せ参じることに致した。」

左近:「……しかし殿。家康とのこれまでの抗争に加え、殿と上杉の関係を考えますと、家康が殿を受け入れるとは到底思われませぬが。」

私(三成):「そこが狙い目なんだよ。家康は当然私を警戒する。私も私で左近もわかるように家康のことを良くは思ってはおらぬ。故に私が参戦しても、家康は私を最前線に送り込むことはあり得ない。」

左近:「確かに。」

私(三成):「でも私は家康のもと働くことを誓った。誓うとどうなる?」

左近:「どうなりまするか?」

私(三成):「私と同じく家康のもとに馳せ参じた亡き太閤殿下の諸将はどう思う?」

左近:「殿以上の忠誠心を家康に示さなければならなくなりますね。」

私(三成):「そのためにはどうしなければならなくなる?」

左近:「上杉と戦うことにより、家康にアピールすることになります。ただそのためには危険を承知で白河口から乱入しなければならなくなります。」

私(三成):「そこが私の狙い目。家康と福島らを敵地に放り込むことになれば当然。無傷では終わらない。あわよくば自動的に豊臣を食い物にする家康と、私を追放した福島らを亡き者にすることが出来る。と……。」

左近:「……殿らしくありませぬが……。もし我らが最前線に送り込まれることになりましたら如何なされますか?」

私(三成):「逆にその時は、あらかじめ景勝と連絡を取り。私をおとりに家康らを敵陣深くまで誘導して……。あくまで私の目的は家康と福島らを屠ることであって、上杉を倒すためでは無い。もっともそんなこと考えているような輩を家康が最前線に配備することは無いであろうし、福島らが私を先陣にすることは許さぬであろう。」

左近:「……確かに殿が先陣になることはありませぬな……。ただイベントごとは5割予定通りに行けば成功。と言われる程、予期せぬことが発生するのが常です故。慎重に行動なさいませ。」


……と出陣の準備を進める石田三成。そこへ会津遠征に加わるべく移動中の大谷吉継が、佐和山でのただならぬ様子に不安を抱き、三成のもとを訪ねるのでありました。


私(三成):「おぉこれは大谷殿!!如何なされましたか?」

大谷吉継:「これから会津遠征に向かおうと思っていたのであるが、佐和山界隈の様子が。……なにやら異様感じたものであるが……。」

私(三成):「おぉ!!私も会津に向かうことにした。」

大谷:「ん!?三成殿が。会津へ……。でありますか?」

私(三成):「そうであるが、何か問題でも?」

大谷:「三成殿!!早まってはなりませぬぞ!!!」

私(三成):「いや何も私は早まってなどはおりませぬが。」

大谷:「お前の気持ちはわかる。十分承知している。でも今はその時ではない。」

私(三成):「私は何も……。」

大谷:「何も言わなくともよい。これまでお前が家康からどれ程の仕打ちを受けて来たか重々承知している。だが今動いてはならぬ。」

私(三成):「いやだから私は……。」

大谷:「何も言わなくてよい。わかった。お前と私の間柄である。覚悟は決めた。」

私(三成):「いやだから私は家康の……。」

大谷:「大丈夫だ。お前を独りにはしない。ただこれだけは言わせてくれ。」

私(三成):(……嫌な予感……。)

大谷:「お前には人望が無い。お前は横柄である。故にお前が檄を飛ばしたところで、たとえそれが正しいことであったとしても、豊臣家のことを思う者をも家康のもとに奔らせることになってしまう。お前は絶対表には出てはならん。毛利殿か宇喜多殿を大将に戴き、お前は影に徹するのだぞ。これだけは約束してくれ。直ぐ恵瓊と長盛に知らせる。少し時間をくれ……。くれぐれもお前は動くのではないぞ。」

私(三成):(……エライ人に捕まってしまったな……。)


こうして私(三成)の運命の歯車は回り出すのでありました。私が望んではいなかった方向に……。

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