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刀剣工が叩き刻むは

刀剣工が叩き刻むは恋の告白

作者: motto

お読みいただき、ありがとうございます。

飛び散る火花


流れ落ちる汗


輝く魔法の光


威勢の良い声


魔法刀剣工の工房は今日も活気に溢れていた。


「おら、おら、おら、おら、おら」

ガン、ガン、ガン、ガン、ガン、

「ふん、ふん、ふん、ふん、ふん」

ガン、ガン、ガン、ガン、ガン、


お互いに金槌を交互に素早く叩きつけ、真っ赤な火花を散らしながらをたたき出し、鋼を精錬していく。


「行くぞぉ!!」

「こいやぁっ!」


叩いた鋼をハシで取り上げて素早く魔法水に付ける。熱い鋼が入った瞬間ジュワッと周囲に水蒸気が広がった。


「第三階位アイシクル・ソォォオドォー!」

「第五階位サンダー・ボゥッ!!」


鋼が冷える瞬間に合わせるように、先程まで金槌を打ち合っていた2人は魔法水の中に魔法を叩き込んだ。

魔法水の中で発現した魔法は形を成さず、魔法水を介して鋼と魔法は混じり合う。


「はぁ?『さんだーぼぅ』だぁ、しかも第五階位なんて、そんな生ッちょろい魔法込めんなや!」

「ムカッ、どこかのバカみたいに、アンバランスになる第三階位のブレードやらソードの魔法を込めるよりマシよっ!剣作ってるからってソードですか、ブレードですか、ハッ(笑)」

「なんだと!」

「なによ!!」


いがみ合う両者の目の前で魔法水に入れられた鋼はまだ淡い魔法光を放っていた。

お互い無言でそれに手をかざす。


「第二階位イフリートソォードォ!!!!」

「イラっ・・・第二階位メルトウィンドカッタァー!!!!」

「ぐぬぬ!!第一階位真神鳴絶冷剣ぇぇぇん!!!!!!!!!!」

「あーそう、それなら第一階位デスクリスタルデッドエンドォォ!!!!」


魔法水は赤黒くなり、紫色になり、氷付き、鋼ごと破砕した。


「ぶわっかもーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!」


ブゥオン


「ちょっ!あっぶねーな、くそジジィ!?」

「っ、師匠!危ないですよ!!」


にらみ合う二人の頭があった場所に巨大な金槌が通り過ぎる。


「なんど言ったらわかるのじゃぁぁあ!神聖たる工房で下らん喧嘩をしおって!!協力しろといっておろうがぁ!!!」


ジジィと呼ばれ、師匠と呼ばれた高齢の男性は細身の体に似合わぬ軽々しさで金槌を肩口にかけると弟子二人を睨みつけた。


弟子の一人は名をゴクマと言う。黒い短髪に厳めしい顔付きで『大熊』の愛称そのもののを体でしめす2mを越える体躯に人並み外れた膂力がある。それだけでなく街でも一握りしか使えぬ第一階位の魔法を使える刀剣工としての才溢れる男だ。年のころは20半ばで、直情的であるが、素直になれない少しひねくれた性格と言葉の荒さが玉に傷である。


もう一人の弟子はアリスと言う。金髪碧眼という貴族にも見られるやや高貴な色合いをもち美しい容姿をしているが、ゴクマと同じく第一階位まで魔法が使え、特に身体強化魔法では天賦の才がある。魔法を使えば膂力と素早さはゴクマを凌ぎ彼女の振る金槌は音速を越える。『金槌姫』の愛称で呼ばれ、刀剣工を目指す女性の数少ない1人だ。年のころは17歳と若いが見かけによらずの負けん気で口も悪く、口でも拳でも喧嘩が強い。裏表がない良い意味で素直で率直な性格をしている。


だが・・・


「「こいつが悪い」」


この二人は仲が悪い。


「「協力なんて無理だ・です!!」」


ゴン・ゴン


師匠の怒りの鉄槌は無言で落とされた。




工房都市イロンはラスクトォーバ王国の主要都市の一つでその名の通り工房が立ち並ぶ職人の街だ。


「いたたた・・・まったくゴクマの奴」


師匠に金槌による特大の拳骨をくらったアリスは、頭の痛みの原因となった相手の名を口に悪態を付きつつ、自分たちが荒らした工房の後片づけをしていた。まったく飾りっ気のない工房であるが師匠が積み重ねてきた研鑚が層のように染みついておりアリスはこの空間が非常に気に入っている。そしていつの日にか自分もこんな工房を持てるようになりたいと思っていた。


「精進がたりんのだ」


武骨な机に肘をかけ、タバコを吹かしながら師匠は言った。


「でも師匠、ゴクマと私はやっぱり合わないと思うんですよね」

「・・・・ワシはこれまで片手で数えるほどしか弟子は取っておらん。」

「はい、知ってます師匠はこの業界では、弟子をとらないで有名でしたもんね」

「お前らが一人でここに弟子入りを志願しにきても、きっと取らんかっただろう。あの日、奇しくも二人が同時に弟子入りしたから取ったんだ。お前たち二人ならば自分の想像もしなかった面白い剣がこの目で見れるとな。」


アリスの言葉に、一度タバコの灰を地面に落として師匠はそう返した。


「・・・・・精進します」


アリスとしてはそう返すしかなかった。工房都市イロンの・・・いやラクストォーバ王国全土を見ても師匠程の技量を持っている魔法刀剣工はいないだろう。しかも女性が入りにくいこの刀剣工の世界で師匠程の方に弟子入りが叶ったのはそれだけで快挙といって良いだろう。


だが私はここで満足できないのだ。


「ふん、喧嘩はしたが良く精錬されているな。今年の品評会はお前らに任せるから出して来い。」


私達が破壊した刀剣の元である鋼を拾い上げて見た師匠はおもむろにそんなことを言った。


「へ・・・・・・マジですかっ!?」

「ふん・・・間違えるな『おまえら』だからな!一人で突っ走るなよアリス」

「・・・・わかりましたよ。こうしちゃいられないっ!さっさとゴクマに伝えて引っ張ってきて計画を練らなきゃ。師匠、ありがとうございます!」


なんて事だろう。

12歳で師匠に弟子入りして早5年・・・まだまだ師匠の技術の足元に及ばないのが事実だが、魔法刀剣工の名誉を競う祭典、一年に一度の王国魔法刀剣品評会への出品が許されるとは晴天の霹靂も良いところだった。

罰として刀剣の素材の手配と買い出しを任されているゴクマの首根っこを摑まえて一秒でも早くどんな魔法刀剣を仕上げるか話し合わなければなるまい。

アリスは街の雑踏の中を走り出した。


宿敵(ライバル)


双子弟子のゴクマは私にとって、その言い方がもっともしっくりくる存在だ。

寝食を共にし、それなりに苦楽も共にしたはずだが、落ち込む時には叱咤とは可愛い(けな)し合いをして、お互い1歩でも相手よりも先に出ようと努力した。

コイツには負けられない。

そんな意地の張り合いもあって5年という短い間でかなりの地力を得たと実感している。

そんなこんなでゴクマの事は知り尽くしており、どうせ素材集めの(いとま)に一杯引っ掛けているとふんで行きつけの酒場に足を向けた。

酒場に入るとすぐに見慣れたデカイ背中がカウンターにあるのが見えた。

だが声をかけるのは(すんで)のところで留められた。

隣に妙齢の女性がおり、ゴクマは珍しく笑顔を向けて懐から出した小包を渡し、女性はそれを大事そうに両手で受け取ったのだ。


バキッ

「きゃっ!?」

「ぐわっ!?」



あ、声より拳が先に出てた。


「何しやがるっ!?」

「・・・し、仕事サボって女と一杯なんていいご身分だね」

「いや、これは違う!ってか殴るか普通」

「せっかく師匠からの取っておきの話を持ってきたのにね、残念、自分で聴きなっ!」


そう言うと振り返らずに店を出てきてしまった。

少なくともこれまでゴクマのあんな笑顔は見たことが無かった。

その事実に何故か胸がズキリとした。


「おいっ!アリス待て、待ってくれ!」


振り返り見ると息を切らして走って来たらしいゴクマが立っていた。


「何よ、彼女さんはいいの?」

「は?彼女?・・・イヤイヤイヤ、あの子は違うぞ!」

「プレゼント渡してたじゃん・・」

「プレゼント?いや、あれは、その・・・頼まれててな・・・」

「まーゴクマの恋愛なんて、私にはどーでもいいけど、これからの大きな仕事に差し支え無ければさ・・・」

「へっ?大きな仕事ってなんだ?」


そう、私には、もとい私達には大きな仕事があるのだ。


「師匠が今年の王国魔法刀剣品評会に私達で作った刀剣を出すようにってさ」

「へっ?」

「何よ?」

「マジかっマジかよ!あの品評会にかよっ!?俺らがか!?」

「そうよ!あの国中の魔法刀剣工が腕と頭脳のせめぎ合い、ただ一振りの名誉の頂きを目指す王国魔法刀剣品評会よ!!」


私の肩を掴んで確認するゴクマの顔は驚きと喜色が溢れ出していた。何だかその表情を見て私の胸にもこみ上げてくるものがある。


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおやってやるぜえええ」


ゴクマは腕を振り上げて叫んだ。


「フフフ、フフフフフフフフ、やってやるわ、やってやるわよぉ!」


私も改めて胸を(たぎ)らせて叫んだ。


ガシッ


「やるからには必ずトップよ!」

「ふん、当然だ!」


私とゴクマは手を握りあって誓った。


その日から寝る間も惜しんで品評会に出す魔法刀剣の案をお互いに出し合った。


「だから、品評会じゃ重量に長さも規定があるのよ、そんな設計じゃお粗末もいい出来になるわ!」

「そっちこそそんな素材じゃ脆くなるだろ、固く作って削りとりゃいい!」

「それじゃアンバランスになるでしょ!」

「てめぇのは脆くなる!」

「「ぐぬぬぬぬ・・・」」


が、いつもの通り我と我がぶつかりあい、お互い妥協しない中、議論は三日三晩続き魔法刀剣作成は計画段階から行き詰まっていた。


(らち)があかねぇ!」

「それはこっちの台詞よ!」


流石に頭がぼぅっとしてきた。お互い一時休戦し、頭を冷やすため休みを取ることにした。


ゴクマの作ろうとするのは固く折れず重い剣、その剣自体に魔法を付与し破壊力を最大級にした攻撃特化の剣だった。


私が作ろうとする刀は柔軟にしなり、切れ味と素早さを持たせた刀、そして使用者に魔法を付与し、刀身一体で最高速の攻撃を可能とする刀であった。


全く譲る気は無いが、確かにこのままじゃ時間ばかりが過ぎ去って行くだろう。


「とにかくじっともしてられないわね」


そう答えの出ぬままに頭を冷やしに外に出たゴクマを探しに夜の街にアリスは歩み出した。



「悪いことは言わねぇからさ、オメェの腕なら今からでも俺達に頭下げれば、うちの師匠も許してくれるし、あんなしけた工房出よりゃ出世するぜ。」

「そうさ、お前ほどの逸材を遊ばせ神聖な刀剣工の場に女なんかを入れてる工房なんてどうせ後なんかねぇよ」


やっと見つけたゴクマの大きな背中ごしに、嫌な声が聴こえてきた。

ゴクマを囲っているのはベースト魔法刀剣工房の連中だ。

うちは良くも悪くも工房の中じゃ規模は小さく、最大規模のベースト工房のヤツらは、ことに付けては中小規模の工房を見下した態度で接し、女だからという理由だけで卑下する嫌な奴らだ。

以前、絡まれたので色々と教育してやったが、どうやらまた教育が必要な様子だ。

意気込んで1歩踏み出したアリスはヤツらの発した次の言葉で踏みとどまる。


「お前も、あんなお遊び気分の暴力娘と組んで迷惑してるだろ」


ズキン・・・


そんな音が頭の中で響いた気がした。

ゴクマは・・・私の事をどう思っていたのだろう。そんな疑問が頭をよぎった。


「確かに・・・あいつは口悪いし手も早い」

「はっ、そうだろうともよ」

「だが魔法刀剣への情熱は誰よりも厚く、どこまでも真摯だ・・・俺と肩を並べてんだ。腕に至ってはお前らカスには一生届かない頂きにいるぜ」


ガスッ


「俺の誇りにケチを付けるな」


ゴクマはアリスを馬鹿にした男の鼻っぱしらを殴り飛ばした。


「やりやがったな!!」

「やっちまえ!」

「おおっ!」


いくらゴクマの図体がでかくても、相手の数は多く、みな仮にも刀剣工。体格良く、喧嘩なれしているヤツらばかりだ。

ゴクマはあっという間に囲まれてしまった。



ドキドキした。


あのゴクマが私をそんなふうに見てくれていたなんて。

この胸の鼓動は照れくささと喜びだけか?

なんだろう、心が騒がしい!


この心を抑える為に無性に何かに当たりつけたい。

ああ、魔法刀剣工の神様、感謝します。

・・・丁度いいヤツらが目の前にいた。



「おりゃああああっ!」

「ゲフォッ!?」


ゴクマを背後から狙っていた男はアリスの放つ飛び回し蹴りの餌食になった。


「憶えてやがれっ!」

「お前らこそ女に負けたと憶えておきな!」


参戦したアリスによって戦況は一変、ベースト工房の男達は逃げていった。


「ったく、ゴクマは体格は良いし、魔力はあるのに小熊並に喧嘩弱いんだから無茶しないでよ・・・」

「ふん、俺は魔法刀剣工だ・・・武威はいらん」


序盤で袋にされたゴクマは倒れふしたまま、偉そうにそう言ってのけた。


「ったく・・・肩貸すから立ち上がって」

「ぐっ、いらねぇよ」

「・・・体はそうは言ってないよ、意地張ってないで歩きにくいから身体預けてよ」

「ふん・・・」


ふらついているゴクマは、意地を張るのは諦めたようで身体をアリスに預けてきた。


不思議と身体を接していても不快じゃない、ゴクマの汗の匂いも体温も気にならなかった。


「ゴクマ・・・」

「・・・なんだ」

「いいアイデアを思いついた。これならきっと私達の意見は対立しない」

「そうか・・・ありがとな」

「私こそ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ありがとう」

「うぉ、おっ、お、お前!!いつから居たんだ・・・」

「・・・割と最初から」

「なっ・・・」

「・・・」

「・・・」


お互い直接、見えはしないが自分の顔が赤くなるのをアリスは感じた。

そうしてゴクマの家まで2人は無言で歩き続けたのであった。


翌日から、アリスのアイデアをゴクマは承認し作業は始まった。今年の品評会はあとひと月に迫っている、2人はアイデアを形にする為にさらにぶつかり合い、持てる技術を出し切り、心血を注ぎ、一振りの剣が完成した。


品評会当日


様々な魔法刀剣が並ぶ、ある剣は炎を纏い、ある刀を持つ者は素早く動けた。


そして様々な刀剣が居並ぶ中で、上座に置かれ1つだけ刃を見せない刀剣があった。

この場でもっとも上座にある剣はその年の最優秀作である。


アリスとゴクマの作成した剣がそこにはあった。


「封魔剣・・・刃を抜けば周囲全ての魔法効果を打ち消す魔剣とはな。魔剣を攻めでなく守りに特化させるとは、なかなか面白い剣を作りおったな」


会場に来た師匠は剣を見てそう評した。

師匠が言うように私達の剣は会場全ての魔剣を只の剣にしてしまった為に、特別に鞘に納めての展示となっている。

本来であれば2人の手による波紋が美しく光る(つるぎ)が見るものの目を愉しませるはずだ。


「ありがとよ、ジジイ、まぁアリスのアイデアがあってからこそなんだがな」

「ちなみに、ゴクマが袋叩きにあったの見てて思いついたので、ゴクマは体を私は頭を使って出したアイデアです。」

「ふぉ、ふぉ、ふぉ、2人が協力した結果じゃ、良いものを見せて貰ったよ。だがゴクマ・・・そのアイデアを出した喧嘩、先に手を出したのはお前らしいな。」

「・・・ああ、だが俺は悪いとも思わねぇし後悔はしてねぇよ」

「だろうともよ、だからこそいい機会だ先方にはワシが頭を下げてこよう。同業者にしこりは残さんものだぞ」

「・・・俺も行くぜ」

「あの、わたしも行くよ」

「アリスは止めてやれ、あいつらの屁みたいなプライドを粉々に砕く」

「ハッハッハっ、まーアリスは待ってておくれ」


ゴクマと師匠にそう言われては仕方なく、2人の背中を見送り、アリスは自分達の作品の前で待つ事にした。


「すみません、ここはゴクマさんの工房の作品でよろしいでしょうか?」

「そうですよ、今はあいにく席を外していますが」

「そうですか・・・」


アリスに声をかけてきたのは、いつかのゴクマの彼女らしき妙齢の女性であった。


「それにしても、やはりゴクマさんは素晴らしい腕の鍛冶屋なのですね。結婚札(けっこんふ)を依頼してよかったです。」


「結婚札?」


鍛冶屋と魔法刀剣工は近いようで違うのだが、素人に言っても理解してもらえるかイマイチだ。

結婚札とはこの国で昔から続いている習慣で金属板に結婚する2人の普段使うことがない真名を鉄板に刻むもので、結婚の証のようなものである。決して切れない折れない、そういう願掛けもある。


「はい、実はゴクマさんは私の従兄弟に当たるのですが、父によればより硬く錆びない結婚札を作ってくれるという事で依頼したんです。」

「そ、そうなんですか」


疑問と誤解の一つが氷解した所ではたと気づく。

最近、真名を刻んだ憶えがある。


剣を作り終えた後、あまりの疲労に寝て起きるとゴクマは居らず、ただ剣の柄にゴクマの名が刻んであり、その片わらが空いていた。

普通、こんな時は刀匠の字名や師匠から貰い名を入れるものだが、そこにはゴクマの真名が刻んであり、何となくそれに習って自分も真名を刻み込んだのだ。


ゴクマ・タガサキ

イリス・ラクストォーバ


木製の柄を上から付けたので、今は名は隠れているが確かにそこにはそう刻まれているはずだ。


「ななななな//////」

「どうした?アリス」


動揺したアリスに今、一番顔を合わせずらい男が声をかけてきた。


「ご、ご、ご、ごくま!?」


ゴクマはアリスの隣りに居た従兄弟を見てアリスの動揺の原因を察したらしい。


「///・・・やっと気づきやがったか」


ゴクマはそっぽを向いてそう呟いた。


「/////」

「//////」


「ぬにゃああああああ!」


アリスは拳を握りこんだ。


魔法刀剣工の恋はひねくれ者の無骨(ぶこつ)()てないプロポーズから始まるのであった。


ゴクマ側の視点もそのうち書きたいと思います。

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[一言] 2828 良いですね、こういうの。
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