誕生パーティー
感想じゃんじゃください。
セスは、一人廊下をハイハイしている。なぜ廊下にいるかと言うと、
赤ちゃんを寝かせる所から、出てきたのだ。
出てきた理由は簡単。ぶっちゃけ暇なのである。
なので、家を探索中なのだ。他の理由もある。それは、
この家の書庫は、凄く多くの本があるらしい。読んで見たいのだ。
読書好きとしては、そのとき、
「セス坊ちゃん!」
捕まった、効果音は、ガシ! を付けた方が良いほど、ガッチリ捕まってしまったのだ。
そして、いきなり頬ずりをしてきたその人は、
「セス坊ちゃん勝手に抜け出しては駄目ですよ!」
と言いながらも、頬ずりを止めないメイド長のサラさん。
年は、40位のきれいな人だ。そして、自分の部屋に戻されたのである。
その後、宿命のあれの時間だ。やっぱり何度やっても恥ずかしい。
お腹が一杯になって、すぐに意識を手放したのであった。
やっと一歳になったセスは、今、誕生日会をやっている途中。
「「「セス(坊ちゃん)誕生日おめでとう(ございます!)」」」
周りの人たちの話も分かってきた。
もう、あれをしなくて良いなんて、と思っているのは、セス以外誰もしらないのだが。
やはり、嬉しいのだ、あれは恥ずかしいのだから当たり前だ。
それと、祝ってもらうのは10年ぶりだった。
彼の前世、四宮 章は、家族がいない。なぜか、殺されたのだ。
父、母、一つ下の弟全員。ただ殺されたのでは無い。
とても、惨たらしく殺されたのだ。
それを思った瞬間、涙が流れていた。それを見た周りの人たちは、
驚いた。これまで彼は泣いていない。
それが、いきなり涙を流したのだ。驚くのも無理はない。
何も驚いたのは、周りの人達だけではない。自分自身、
驚いているのだ。
(もう、絶対泣かないと決めたのに)
泣いてはいるが、とても嬉しそうに泣いていたのだ。
周りもそれを見て、嬉しそうにしていた。
あれから二年がたった、ついに三歳になったのだ。
三歳になり、誕生パーティーを開いている。
来ているのは父、母の親戚、友達などだ。
そして、セスはステージに立たなくてはいけないそうだ。
「今回お集まり頂き誠にお礼申し上げます。それでは我が息子のセスに挨拶をしてもらおうと思う セス!」
「はい」
出てきたのは、天使を思わせるような少年、
父親と同じ色の、腰まである黒色の髪を、ポニーテイルのようにまとめ上げ、母親と同じ蒼色の目、
そして、口を開いた。
宿命は、思ったより早く終わってしまいました。
変なところがあったら教えてください。