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新しい人生の新しい学校生活 15

家に帰ってからすることなど大抵決まっているものだ。

炊事に洗濯、掃除などの家事が普通だ。その普通の通り普通に料理を始め、作り終わり、食べ、食べ終わり、風呂を洗い、風呂に入り、風呂からあがり服を着て、寝床に着く前に歯磨きなどを済ませ床につく。一連の流れを毎日欠かせないことでそれを当たり前の日常とする。

まだここに着いてから二日と経っていない。

これからこの日常を当たり前にするための行動をしようとしたところでベルが心地よい音とともに鳴った。

<また客人か……。なんでこんなに客が来るのか分からんな>

それはこっちも同じことだ、と思いながら白の事を無視し玄関の方に向かう。

玄関のカギをあけ、扉を開く。

そこにいたのは、ひとりの1人の少女だった。

浅い黒色のツヤのある長髪。整った顔立ちに若干のつり目。長いまつげ。

誰が見ても美少女だ。

「思いのほか早く着いたんだね。連絡くれれば迎えに行ったのに」

セスはこの少女を知っていた。知らないはずがない。

「そうですね。そのつもりでしたけどあなたに頼るのは癪だったので」

相変わらず言葉がきつい。

「はは、まぁ変なことに巻き込まれなければ僕はそれでいいよ。まぁ、上がって」

セスは少女を中に招き入れ客間に通し、自分は紅茶を入れにキッチンに向かった。

紅茶をいれ先ほど案内した客間に入る。

そこに見たものは少女に抱えられた白の姿。もう何とでもなれと言わんばかりのあきらめた表情をしていた。

「気にいったんならそのまま抱き枕にでも使ってもらって構わないよ」

笑いながら紅茶と一緒に持ってきたお菓子を少女の前に静かに置いた。

<さすがにそれは困るのだが主よ>

「まぁ、それを決めるのは僕じゃないから、そこの女の子に聞いてみたら?」

「女の子じゃありません。私にはお父様から頂いた大切な名前があるのです。ミリアて立派な名前をいただいたのです」

誇らしげに胸を張るミリア。

彼女の名前は、ミリア・リー・バルサー。

セスがお世話にになった人の娘だ。

「ところで誰に対してそのようなことを言ってるのかわかりかねますが。もしや頭がついにいかれたのでょうか? それなら喜ばしいことです。すぐにでもあなたを殺せるのだから」

抱きかかえていた白を離し、瞬時に魔力を構築し魔法を解き放つミリア。

「……ディス・ア・センブル」

セスは独り言のように小さな声でポツリと言葉を発する。

その瞬間ミリアの発動した魔法はまるで発動してないかのように消滅した。

「まだまだ魔力の込め方が甘いんだよねミリアは」

魔法を消されたミリアは驚きを隠せないのか口が開きっぱなしになっていた。

セスは続ける。

「例えば、魔法ていうのはさ、魔法陣か、魔法式に込められる魔力量の違いで、下級の魔法が中級以上の魔法に匹敵できるほどに込め方によって変わってくるんだ。魔法は強さやランクじゃあないんだよ。それでも君のその発動までの速さは毎回ひやっとするけどね」

冗談めかしく言う。

セスの言葉に悔しそうな顔をしたミリアはあきらめたように紅茶を口に含む。

行動一つ一つが流れるようなきれいな動きで。

「そういえばミリア、君はクラスはAでよかったのかな?」

「ええ、それがどうしたというのですか」

「いや、さすがだなと思って。けど、君の魔法はむやみやたらと使うべきじゃない」

「そんなことわかっていますッ!」

怒りに満ちた瞳でこっちをにらみつける。

「ああそれでいい。君の怒りは別にぶつけてはいけない。さてそろそろ寝ないとね。部屋は好きに使っていいみたい。お風呂は部屋を出て左にあるから」

そういい部屋を出ていくセス。

部屋に残されたミリアは溜息を吐く。そして一言言葉を漏らす。

「私はあなたが嫌いです。」

部屋の電気を消してミリアは部屋を出てさっき言われたお風呂場向かった。



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