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新しい人生の新しい学校生活 10

遅くなって申し訳ないです<(_ _)>

なかなか書く時間がなくて……ってただの言い訳したらだめですよね。

 更衣室まで意外と遠い。

 とてもではないが五分前行動をしろとか言われていたら歩いてでは間に合わない距離だ。

 更衣室はそこまで狭くはなかった。だが広くもない。普通の更衣室だった。

 セスは中に入り思っていたことを口にする。

「少ないな」

 と一言。

 そう、男子人数が少ないのだ。

 その数約百人。

 普通に考えれば多いほうだろう。だがこの学園の一学年の人数を考えるとそうでもないことが明らかだ。

 この世界で魔法が使えるのがほとんど女性なのだ。九割が女性で残り一割が男子だ。

 この学園の男子人数はわずか三百人しかいない。

 学園に入学希望を出す男子は、人数の約三倍にもなる。女子は約三千人ほどだ。

 最低クラスでもそのなかで選ばれた彼らは凄いと言えるだろう。

 セスは着替えを始めた。

「少ない? いや、少なくはないだろ。むしろ多い方だ」

 ヤコフは疑問に思った。

「いや、きにしないで」

「いやいや、気になるだろ」

 特にこれといって何もなく呟いたためセスは返答に困った。

「本当になんでもないんだ」

 と流すしかなかった。

「いや、気になる」

 まだ聞こうとしてくるヤコフに、

「……」

 もう何も言うことはない。

「あ、いや、すまん」

 セスの態度に感じ取ったのか謝ってきた。

「あまりしつこいと嫌われるよ。僕はもう行くよ」

 そう言いセスは更衣室を出ようとする。

 この二人以外にはもう更衣室にはいない。

「えっ、ちょっと待ってくれ!」

 話していたために着替えが終わってないヤコフは急いで着替え始める。

 いつの間にか着替えを終わらせていたセスは更衣室を出た。

「まってくれ~」

 ヤコフのこえを聞きながら。



 第五アリーナ。どこのアリーナもだがコロシアムのように客観席、戦場があり、どちらも広い。ただ広いのではなくとてつもなく広い。

 アメジストが言っていたアリーナに着いてすぐに、

「よし全員そろったな。今から行うのはSAWの適用試験とお前ら底辺の実力を今から見るぞ。その後は貴様らの貧弱な“ステータス”を見てから契約をしてもらう。最後は貴様ら全員と私一人での模擬選をしてもらう」

 アメジストは罵りながら説明した。

「まずはじめに、お前らにはこのSAWをつけてもらう」

 そう言ってアメジストの足元に置かれていた箱の中から取り出したのはブレスレットのような物だった。

 各自ブレスレット型のSAWを取りに行き装着する。

 周りから疑問の声が聞こえてくる。

「静かにしろガキども。そのSAWに魔力を込めろ。込めればお前らにあった武器が出現するはずだ」

 その言葉を聞き周りの表情が変わる。

 自分の武器が何なのか楽しみなのか各々魔力を流し始めた。

 剣、大剣、小剣、槍、斧、剣盾、根、弓などそれぞれに合った武器が出現した。

「お! 俺のは大剣みたいだな!」

 ヤコフがはしゃぎながら大剣を見せつけてくる。

「すげーよこれ、自分の体にすげー馴染んでる! うぉッ!?」

 うるさいぐらいにはしゃぐヤコフを突き飛ばしたものがいた。

「ねぇセス君! 君はどんな武器が出た?」

 セスに聞いてきたのはリリー。

 その後ろにお決まりのルーティ、シーナがいた。

 そう聞かれたセスはSAWに魔力を流した。

「…………?」

 セスは不審に思った。その理由は武器が出現しなかったからだ。

「あれ? 武器でないね?」

「故障でしょうか?」

 リリー、ルーティが首をかしげた。

「ん?」

 シーナは何かに気づいたようにセスの指を凝視する。

「んん? セス君って指輪なんてしてたっけ?」

 シーナに言われセスは自分の指を見てみる。

「ほんとだ。いつの間に」

 付けていた本人が気づいてなかった。

「でもこれはSAWなのかな?」

 とシーナ。

「さぁ? 僕はなんでもいいんだよなぁ」

 指輪を眺めながめていると、

(なら、棒なんてどうだ?)

(棒ですか?)

(ああ、棒だ)

(なんで棒なんでしょうか?)

(なんでって軽くて扱いやすくて最強になれるからだ)

(最強なんて望みませんが……扱いやすいですか……?)

(まぁ、暇なときにでも使ってみるといいさ)

 昔の記憶がふと思い浮かぶ。

「……棒……か」

 そう呟いた瞬間、セスの眼前で光が集結する。

 それは横長に細い形をしていた。

 そのままの形を残しながらそれは実態を持った。

 錆びて薄汚れている棒だった。

 灰に近いの黒に灰に近い白が交互に縦に塗られていた。一切の凹凸がなく簡素な形をした棒だった。

「あ、やっとでたね。セス君のは棒なのかぁ、ちょっと意外。でも、なんでこんなに錆びてるんだろう?」

 リリーは棒をまじまじとみて疑問と感想を述べる。

 セスは棒を手に取り、感触を確かめる。

「うーん、それはよく分からないけど、まぁまぁだね」

 とセスは言ったが、実際はとてもしっくりきていた。

「全員SAWを起動したな。今から貴様らの実力を測るために二人ずつに分かれて模擬戦をしてもらう。この模擬選は魔法を使った模擬戦だからそこんところは気をつけろ」

 それぞれ模擬選をし始める。

「なぁセス、俺と模擬戦しないか?」

「んー、僕でいいの?」

 ヤコフの申し出にセスは逆に問い返す。

「おう! じゃないと頼まないって」

 セスは分かったと返事をしヤコフと模擬選をすることにした。

 ヤコフは大剣を両手で構える。逆にセスは一切構えをとらない。

「ああ、それとこのアリーナでは怪我は負わん。本気で全力で殺す気で存分にやりあってもらって構わんぞ」

 この戦闘音の中アメジストの声が聞こえてきた。ほかの音を置き去りにして透き通る声で。

「だってよ。なら本気で行くぜッ!」

 ヤコフは一気に間合いを詰める。逆袈裟斬りを繰り出す。

 セスはそれをギリギリのところでかわす。

「まだまだ行くぜッ!」

 うるさいほどに大声をあげセスに連続に斬撃を放つ。

 その斬撃を棒を使い流し、受け止めながら、

「ねぇ、この模擬選の意味分かってる?」

 余裕そうな顔でヤコフを指摘する。

 この言葉を聞いてヤコフは攻撃を止めた。

「そういやそうだったな。ならこれならどうだッ!」

 また同じように間合いを詰め同じように逆袈裟切りを放った。

 セスは先ほどのギリギで避けていたのを大きく避ける。

「おいおい、さっきのかわすのかよっ!?」

 当たると確信していたのかヤコフは自分の決め技が当たらず驚いた。

 ヤコフが使ったのは強化系の魔法、ポーターだ。

 効果は武器に魔力を纏わせ武器の間合いを自由に変更できる魔法だ。魔法ランクは下級だが、いろいろなところで応用が利くため、基本的に近接武器を使うものはこれを多用する。

「ポーターか……僕はあんまし使わないな」

 呟きながら攻撃をかわし続ける。

「なんか言ったかっ?」

 セスの声が聞こえたのかセスに問う。

「いや、なんでもない。それよりそんなに動くとばてるよ」

 この猛攻を余裕な表情でかわし続けるセス。

 その行為に若干ながら不愉快な顔をしたヤコフは、

「そのすました顔を崩してやる!」

 そう発しセスに手のひらを向けた。

 その手から火の玉が現れセスに向かって放たれた。

 そこそこの速度で向かうそれをセスは大きくかわす。

 そこを狙っていたかのように懐に飛び込んだヤコフ。

「もらったッ!!」

 勝利の声を上げセスの心臓付近を狙って大剣の先端で突きを繰り出した。

 今のセスは大きくかわしたために体勢が少々悪い。

 勝利を確信したヤコフはにやりと笑う。


 ガキンッ!


 セスの体に到達しようとしていた剣先が鈍い金属音を響かせ防がれた。

「なっ!?」

 セスは棒で防いでいた。だが、ただ防いだのではない。棒の側面でずれることなく防いだのだ。先端で防ぐならまだしも円の側面でずれることなく防ぐことがどれだけ困難か考えるまでもないだろう。

「…………」

「…………」

 沈黙。

 その時間僅か一秒未満。

 先に行動を起こしたのはセスだった。

 防いでいた大剣を左にずらし棒を素早く扱い棒先をヤコフのこめかみに当てた。

 当てられたヤコフは若干よろめいた。だがすぐに体勢を立て直し次の攻撃に移ろうと大剣を薙ぎ払うように構えた。その瞬間、ヤコフは体勢を崩し膝をついた。

 脳に衝撃を受けたことで脳震盪を起こしたのだろう。だが気絶するほどではなかったようだ。

「…………」

 何も言わずにヤコフに手を差し出す。

 セスの手を取り立ち上がる。まだ脳が揺れているのか少しぐらついているが、もう少しすれば完全に回復するだろう。

「ははは、わりーな」

「ん」

 申し訳なさそうに謝るヤコフに一言返し周りを見渡す。

 模擬選が終わっているのはまだ他にいないが、もうすぐしたら終わり始めるだろう。

 さてどうしたものかと考えようとしすぐにやめた。

 唐突に歩みを進め始める。その進行方向は迷いがない。

 セスは模擬選が行われている中アメジストのもとに向かう。

 流れ弾の魔法が当たりそうになるがそれをかわしながら進む。

 目的のアメジストのもとに着き、

「なんだ、セス・クラウンか……どうかしたか?」

 男のような口調で話しかけてくるアメジスト。

 模擬選を終わらせたことを伝えると、

「なら、観客席の方で待機しておけ」

 と、簡潔に返され、その言葉通りヤコフと一緒に客席の方に移動し席に腰掛ける。

「ああ負けたぁ~」

 席に着くなりうが~と声を上げるヤコフ。

「セスは強いな」

 ヤコフは純粋にセスを評価した。

「いや、そんなことはないよ」

 それに対して謙遜する。

 この後にも、これまどんなことをしてきたのか、どの魔法が得意なのかなど、質問をされた。

 セスはこれらの質問にすべてあいまいか、若干の嘘を混ぜた本当の話をしてヤコフの質問攻めを乗り切った。

 質問攻めを乗りっ切った時には全員の模擬選が終了していた。

「よし、貴様らの実力は分かった。三十分の休憩の後“ステータス”を測るぞ。各自自由にしていていいぞ」

 アメジストはそう言い何処かへ行ってしまった。

「次は“ステータス”か……俺、この“ステータス”の仕組みがよく解らないんだよな」

 ヤコフは次に行われる“ステータス”が何なのかを疑問に思っている。

「まさか“ステータス”がどういうものなのか解ってないんなんて、あんたどんだけ馬鹿なのよ」

 突然ヤコフを馬鹿にした声が聞こえてくる。

 その正体は考えるまでもない。

「“ステータス”を解らずにこの学園によく入れたわね」

 いつもの三人組プラス女子一人がいた。

「うるせぇ! そんなん解らなくても絶対に必要じゃないからいいんだよ!!」

 大声を張り上げるヤコフ。

「ヤコフ、叫ぶなら何処か山奥にいく?」

 セスは耳をふさぎながらヤコフに若干の圧力をかける。

「うっ、すまない」

 申し訳なさそうに謝る。

「セスさんお隣座ってもよろしいですか?」

 声をかけてきたのはルーティだ。

 セスはコクリとうなずきルーティ、シーナ、リリー、ともう一人の女子が順番に座る。

 セスはいつもの三人組に混ざって一緒にいる女子を見る。

「そちらの方は?」

 セスは先ほどから気になっていた疑問を口に出した。

「あ、そうだったね。この子はさっきの模擬選で私と戦ったエリアーヌて言うの」

 とリリー。

「はじめましてエリアーヌ・フォンテルセンよ。……えっと……セス君とヤコフ君だったよね?」

「うん、よろしく」

「おう! よろしくな」

 セスは簡潔に、ヤコフは暑苦しく返した。

「ところで、セス君たちはどっちが模擬選に勝利したの?」

 ニヤリと笑うシーナ。

「まぁ、どっちが勝ったのかはなんとなく分るけど……」

 とさらに続けた。

「ああ分かる!」

 それに同意するように声を上げるリリー。

「おまえらめっちゃ俺に失礼だろ!」

 反抗するように同じく声を上げるヤコフ。

「でも、実際勝ったのはセス君なんだよね?」

「うっ……確かにそうだけどよ……」

 エリアーヌに図星を突かれたヤコフは一瞬言い淀んだが、その言葉を肯定した。

「休憩時間は終わりだ。貴様らあと三十秒以内に整列しろ!! 出来なかったら全員五十キロほど走らせるぞ!」

 なかなかに無茶な条件を二つ出してきたアメジストの声に一斉に動き出す。特に五十キロは結構辛いだろう。

 普通ならここで一人は歩く者がいるだろう。だが誰一人としてそれをしなかった。なぜなら、それをやりかねないことはこの二日間でなんとなく悟ってしっまたからだ。もちろんセスも他と同じように急いで並んだ。











今回もとても遅くなってしまいました><

本当にこの作品を見ていただいてる皆様には申し訳なく思ってます! 嘘じゃないです!

本当にすいませんでした。

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