新しい人生の新しい学校生活 2
変なところがあるかもしれません。
暇つぶしでもいいので読み続けていただけたら嬉しいです^_^
「セス君いつも通りでいいのよ〜。たしかにお母様て言う響きはいいけど〜いつも通りのセス君の方がいいわ〜」
「わかった。そうするよ、母さん」
エリカに言われセスは元の喋り方に戻し、席に着く。
「お待たせしました。こちら前菜の千年草の爽やかサラダでございます」
セスが席に着いてすぐに料理が運ばれてきた。
やはり、綺麗に盛り付けされている。一枚一枚丁寧に並べている。料理に対する気持ちが伝わってきそうなほどだ。こういうのを見ていると気が引けてしまう。
だからこそ、感謝して食べなければとセスは思いつつ料理を食べ始めるのだった。
四人とも出される料理を全て完食した。だが、四人が食べ終わってすぐに事件は起きた。
カランカラン。
何かが転転がる音がした。周りの人間は誰も気づいていない。そして、その『何か』は、
プシュー。
白い煙を出し始めた。
色は見えるが拡散してすぐに透明になる。かろうじて聞こえる音もすぐに止み、何も無かったように思われた。
一人、また一人と倒れていく。食事をしているもの、話をしているもの、近くにいた人間ほど早く倒れていく。
ようやくその異常事態を察知したのか、まだ意識のある貴族達は食堂をでて行こうとする。が、両方の扉は開かなかった。
「なんだこれは!? ふざけるな早く出.....せ......」
部屋をでて行こうとしたが、力尽きその場に倒れる。ジークとエリカは他の貴族達が気づくより前に異常事態を察知してすぐに結界を張っていた。
......やはり二人は噂以上の実力を持っているな。
二人を観察していると、
「さて、めんどくさいことになったな」
「そうですねぇ〜。どうしますこの後は?」
「これと言った策は必要ないんじゃないか?」
「それはそうですけど。セス君はどう思いますかぁ〜?」
いきなり話を振るエリカ。
「僕もそこまでの策は必要ないと思う。後は各自自由に動けばいいと思う」
自分の思ってることを言うセス。
「だが、敵の武器や魔法が解らないのが痛いな......」
......確かに、相手の武器などの情報があった方がいい。けど、
「大丈夫だと思う。多分魔法がそこまで使えない。素手でもいける」
「なんでそう思うのぉ〜?」
「確実ではないけど魔法で貴族達を眠らせてないところを見ると、高い確率で」
確実ではない、可能性の話である。しかし、魔法をつかわなかった。これは大きくはないが、それでも一つの情報だ。だが、わざと魔法を使わなかった可能性が消えてない以上、慎重にならざるを得ない。
「だが、慎重にならないといけないな。それは確実じゃないからな」
ありがたいことにジークはセスの考えをわかっている。
「もうそろそろ行動した方がいいんじゃないかしら」
と、エリカ。
「それもそうだね。じゃあ、僕が前方車両にいくよ」
セスは席を立ち前方車両に続く扉の前に行く。
「ダメだ。お前一人では行かせない」
「大丈夫。だって一人で行くわけではないから」
そう言ったセスの隣に白が静かに座ってる。何処かの剥製と見間違えそうなほどだ。
「おお、白がいれば心配いらないな」
「心配し過ぎ。あと、ちょっとその言い方は傷つく......まぁいいや。父さんと母さんは後ろの方お願い。それじゃ行こうか白」
白が扉を壊し部屋を出て行く。
ジークとエリカもすぐに後方車両に続く扉を壊し部屋を出て行く。
<ここにも誰もいなかったな>
セス達は二つの車両を過ぎ三つ目の車両にきていた。
「そうだね。いや、誰か来る」
セスと白は近くにあった部屋に入る。
「運良く空いていて助かったね」
セス達が、部屋に隠れてすぐに前方の扉が空く音がした。
「もうくそ貴族どもは全員寝ただろう」
「ああ、この列車に乗ってる貴族どもはみんな食堂に集まっていたからな」
「しかしボスは何が目的なんだろうな」
「さぁな。さっさとボスに言われたとおり貴族どもを拘束するぞ」
男三人の声。
「三人か......やれそうだね」
<ああ、そうらしいな。じゃあ、さっさと愚かな人間どもを拘束しようか>
どこか面倒そうに白は言う。
「ああ、そうだね。それじゃいくよ」
セス達は男達が扉の前に来る直前で扉を開ける。
「うおっ!」
一番前にいた男が驚き後ろの男達はその男を見て笑っている。
「あはははっ、何おどいてんだよ」
「そうそう、ただ扉が開いただけじゃないか」
開いた扉には誰もいなかった。
セス達は男達の後ろを歩いていた。そして、セスが扉に手を掛けた瞬間、男達は静かに倒れた。倒れた男達の手と足は氷で拘束されていた。
一瞬で気絶させ魔力で氷を作り適切なところに適切な圧力で拘束していた。これをやってのけたのはセスではない。白だ。
.......やはり凄いなこの世界の四大禁接は。
セスは扉を開け次の車両に進む。
進んだ先に先ほど倒した男達の仲間がいた。その数20弱。
「さっさと頭の後ろに手を回してください。じゃないとケガしますよ」
セスは淡々と男達に向かって言う。
「なんだてめえは、というよりなんで寝てねぇんだ?」
「ただのガキに何ができるって言うんだよ! バカじゃねぇのか!?」
「ギャハハハハッほんとだよなぁ! この人数相手にガキがどうにか出来るはずねぇじやねぇか!」
男達はセスに罵声を浴びせる。
「やっぱり魔法は得意そうではなさそうだね」
男達は手に銃を持っている。実弾を撃つための銃が。セスも最初銃があることに驚いた。魔法しかないと思っていたからだ。セスの元いた世界の銃より性能ははるかに劣るが。
「クソガキが舐めたこと言ってんじゃねぇ!」
そういい一人の男がセスに向かって銃を発砲する。だが、銃弾がセスに当たる5センチのところで氷の壁に阻まれセスに当たることは無かった。氷の壁はすぐに壊れる。
<よほど死にたいと見えるな>
「な、なんだ!? 頭の中に声が......!」
「お前もか!? 俺も聞こえた」
「俺もだ......! 一体誰が......?」
一斉にセスを見る。
「残念だけど僕ではないよ」
とセス。
<ふん。人間はどいつもこいつもゴミばっかだな>
白が全員に念話を送る。
そして、
<眠れ>
その一言が聞こえた瞬間男達は次々と気絶していく。
20人弱が数秒で気絶した。
<主どの早く行くぞ>
よほど早く終わらせたいらしい。軽く殺気を感じる。
セスは次の車両への扉を開ける。開けた瞬間銃弾の雨がセスに降り注ぐ。が、やはりセスに銃弾が届くことはない。
<人間はつくづく愚かだな>
白は目の前の男達にたいして嫌悪感を抱いている。
「白は人が嫌いなの? そんなに嫌いなら契約解除する?」
セスはわかっていて白に聞く。
<いや、主達のことは好きだぞ。だから解除はこまる>
白は本当に困っている。セスはそれが少しおかしいと思った。あの、四大禁接が、と。
「わかってるよ、そんなことは」
セスと白は敵の眼前で緊張感のない話をしている。
「おいおい、この人数相手に余裕だなぁ! 」
リーダーらしき男が男達の前にでてニヤニヤ笑っている。それにつられて他の男達も笑い始める。男達の数およそ30。広い車両だったからこその人数だ。正直いすぎな気がする。
「......ねぇ、白」
<なんだ主どの>
「この人達の腕とか折るぐらいまでだったら許してあげるから、さっさと黙らせてくれない?」
<その理由は?>
「僕に下卑た目を向けているから」
男達はセスを女だと思っている目をしていた。
<ああ、そう言うことか......。わかったすぐに黙らせよう>
白は快く了承した。
「おい、なぁにブツブツ言ってんだぁ〜?」
今だに下卑た目を向けている。
「残念だけど僕は女じゃないよ。じゃ、いい夢を......」
セスのその声を聞いた瞬間、男達の意識は刈り取られた。
一方、ジークとエリカの方は最後尾に到着していた。
「なぁ、なんでお前がいるんだよ......それにこの男達の山......」
ジークは目の前にいる金髪の男に呆れながら言う。目の前にいるいる金髪の男はジークと、学力と実技を競い合い互いに高め合った仲であり、ライバルでもある。ついでに言えば腐れ縁の仲でもある親友だ。
その名をカロル。
金髪の男はカロル・スード・スワンだった。
「いや〜、なんでいるって言われても......娘が明日入学式だからに決まってるだろ。そういや、セス君も一緒に入学するんだったな」
カロルはそう言い近くにあったソファーに座る。
「そうか、お前の娘がセスと同じで、入学式なのか......はぁ?」
ジークは思わずうわずった声を上げる。
「ん? どうした?」
カロルは不思議そうな顔でジークを見る。
「 どうした? じゃねぇ! お前に娘がいるなんて俺はきいてないぞ!」
「あれ?私言ってませんでしたかぁ〜?」
と、エリカ。
「聞いてない......。俺は断じて聞いてない!」
と、怒鳴るジークにたいし、
「あー、すまん。言うの忘れてた」
と、軽く言うカロル。
「言い方軽っ!」
カロルの軽い言い方に思わずつっこむジーク。
「俺はエリカが言ってるもんだと思ってた」
「私は兄さんがカロルさんに言ってるものかと.....」
と、二人とも同じようなことを言う。この瞬間を、兄妹だな......。と、思うジークだった。
「.......それよりもセスが心配だ! 俺は行くぞ!」
ジークはセスがいる車両に向かうべく駆け出した。
「あ! 待ってくださぁ〜い。私もいきます〜」
ジークを追いかけていく。
「ほんとあいつらは仲がいいなぁ」
カロルは二人の後ろ姿を見送る。
「本当に白は気が利く。リーダーらしい奴だけ残してくれるなんてね」
白は30人近くを気絶させ、リーダーらしい男だけを動けないようにした。
<まぁ、このぐらいは我にとっては朝飯前だ>
当たり前と言わんばかりの顔をしている。
「まぁ、それはそうだろうね」
わかっていた。白の強さが異常なのは。
「セスッ! 」
ジークが扉を開け飛びついてくる。
「セス君!」
次にエリカが飛びついてきた。
「怪我はないか!」
「そうよ、怪我はない!?」
......ああ、いいな、家族って。
セスはそう思った。セスがそう思ってしまうのは仕方が無いことだろう。
「心配しすぎだよ二人とも」
「本当?」
「本当だから離して......苦しい......」
この二人は、抱きつく力をもう少し弱めて欲しいとも思う。
「さて、そこの男は起きてるみたいだし」
「事情聴取します〜?」
「ああ、そうするか」
急にジークとエリカは真面目な顔になる。
「なぜこんなことをした?答えろ」
その声はドスの効いた声だった。
「それじゃあ、私たちは部屋に戻ろうかしら〜」
エリカはセスの手を掴み車両から出る。
「ああいうのはジークさんに任せとけば大丈夫よ〜」
「うん。そうだね」
エリカに手を引かれたまま部屋に戻ってきた。
「それじゃあ、お母さんはお風呂に入ってくるわねぇ〜」
「うん、行ってらっしゃい」
エリカはその場から動かない。
「セス君、一緒に入る?」
いきなりとんでもないことを言ってきた。
「遠慮しとくよ、母さん」
「そう、残念ねぇ〜」
本当に残念そうに言い、風呂場に行く。
セスはエリカを見送りベットに倒れる。そのまま睡魔に襲われ眠りにつく。
「......ここは......」
セスの目の前には雄大な大草原が広がっている。
「......なんだろう、不思議な感じだ」
その時、心地よい風が吹く。
ここで、目の前に広がっていた大草原がなくなり、セスは目を覚ます。
「......なんの夢を見てたんだっけ......?」
むくりと起き上がり目を覚ましたセスは何の夢を見ていたのかを忘れてしまった。ただ、一つわかってるのは、
「なんか、すごく短かったな」
これだけはなぜかわかった。
「まだ、電......じゃなかった。列車は動いてるのか」
辺りは暗く何も見えない。近くにあったランプをつける。ランプと言っても電気で動いてるのではなく魔力を光に変換しているものだ。
「しかし、そこまで明るくはないんだよねこれ」
セスは独り言を言い隣の方を見る。ジークとエリカはぐっすりと眠っている。
セスはベットからでて、風呂場に向かう。風呂場についてセスが見たものはシャワーと、湯槽どちらも風呂場にあった。
「なんというか、凄いなこの列車は」
セスはそういい服を脱ぎシャワーを浴びる。頭と体を洗いすぐに出る。その時間約十分ほどだ。近くにあったバスローブを着てタオルで髪をふく。
<起きたのか主どの>
起きていた白から念話だ。
「うん、ご飯前に寝てたからね」
<ふん、あんな時間に寝るからだ>
白にそう言われ、
「まぁ、そうだろうね。ところで白は寝ないの?」
セスはこの時間まで起きていた白に聞く。
<なんだろうな、寝付けないんだ、今は>
「寝付けない? 寝付けないのは白が毎日寝てるからじゃないの?」
白は一日中寝ていて動かない時がある。だからセスがそう聞くと、
<バカいえ、我は寝てるのではなくてだな......そう! 人間観察と言うやつだ! >
と、苦しい言い訳をする。
「ああ、そうだね。人間観察......ね」
<なんだそのわかってると言いたげな顔は!>
「わかってるって、人間観察と言う名の居眠りだもんね」
セスが確信を持って言うと、
<ちがーう! 寝ていなぞ! 我は断じて寝ていないぞー!>
と、言い張る白。
セスが白を30分ほどからかっていると、
<もう寝る!>
白はそう言い眠る体制に入る。
「ああ、おやすみ」
セスがそう言い、
<ああ、明日も早いぞ>
白は眠ってしまった。
「さて、僕も寝ようかな」
ベットに倒れすぐに眠りについた。
新しい人生の新しい学校生活 1の列車の到着時間を変更させていただきました。




