セスが出ていった後のちょっとした話 11
投稿は遅いけど見捨てないでください。
(ありえない。ランクSが100人だと? そんな人間がいるはずがない!)
男はパニックに陥っている。自分の知っている強さと相違があったからだ。男はクラウン家の二人。つまりジークとエリカことだ。この二人のギルドランクの強さはジークとエリカ共にS3だと聞いていた。男のランクもまたS3だった。
この場合誰がどう見ようと2対1の数の差で男の負けに思える。しかし、ギルドランクとはその人の依頼達成量や早さ、経験などその人の功績でしかない。ランクの高さを決定する項目には、魔力量や技術の高さが問われる項目も確かにある。が結局のところ総合的に見てランクを決めている。つまり、ギルドランクが高いから誰しも強いというわけではない。ゆえに男がジークとエリカを倒すことは可能だ。
だが男は気が動転していてその考えにいたらない。
<何をそんなに驚いている、相手がどれだけの強さを持っているのか知らなかった訳ではあるまい。何度も言うが二人は死んではおらん>
ふたたび『何者』かの声が聞こえる。男はもう一度周りを見回した。先ほどまであった視界を悪くしていた煙は少なくなりよく見えるようになっていた。そこで男は見た。自分が放った魔法『フレアランス』が直撃したはずの二人が目の前に傷一つ無い状態でそこにいるのを。
すこし時をさかのぼって。
ジークとエリカは、男が部屋に入ってくるなり撃ってきた魔法『フレアランス』を難なく防いでいた。(正確には、ジーク一人で防いでいた)
難なく防いだと言ったが、難なく防げる人間は少ない。なぜか、それは男の放った『フレアランス』の速さと威力、標的までの距離にある。まず標的までの距離(この場合はジークとエリカまでの距離)はだいたい10メートルぐらいだ。速さは10メートルだったら0.5秒掛からないぐらいだ。威力はそこら辺の魔法使いが100人位の束で防御魔法を7日間かけてようやく防げるレベルだ。地球で例えるなら核爆弾と同等かそれ以上の威力だ。この時点で分かるとおり男の放った『フレアランス』のすごさが分かる。それを1人で防いだジークのすごさもまた分かるだろう。




