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セスが出ていった後のちょっとした話 7

いちゃいちゃしていた(そう見えた)ジークとエリカに気づかれずに、部屋を退室したバトラスは、さっきの話に出ていた進入者の排除に向かっている。

今バトラスは歩いている。進入者がいるにも関わらず、歩いている。それは散歩でもしているかのような、楽しくピクニックに行っている風にも見える。

進入者を探す必要がないわけではない。普通は探さなければいけない。この屋敷は大きいのだから。

それなのになぜ探さないのか、他の執事やメイドの連絡を待っているわけではない。

なら、周りの気配を探知しているのか。それも違う。

罠が張り巡らされているから、その罠に掛かった進入者の場所がすぐに分かるようになっているのか。これも違う。

ならなぜ、バトラスは歩いているのか、それは何となくだった。

ただ何となく歩いている。こうしていれば進入者に出会える気がしていた。

バトラスが廊下の角に後5メートルのところで、頭から足首まですっぽり覆う大きさのマントを着た進入者が突然現れた。進入者はフードを深くかぶり顔がよく見えない。

その進入者はバトラスの二メートル先で止まった。

「クソッ! 見つかった!!」

進入者は小さく嘆く。声からすると男のようだ。

男はその場から全く動こうとせず、バトラスの出方をうかがっている。

「......いらっしゃいませ、お客様。何用で参られたのですか?」

バトラスは客人に対するように(客人なのだが)男に言う。

「.........」

男は何も言わない。バトラスが何を言ったのかは理解した。だが何を言ってるのかが分からなかった。

なぜ客人に対するように振る舞うのか、なぜ攻撃を仕掛けてこないのか、なぜ目の前の執事は戦闘体勢にならないのか、普通ならすぐにでも進入者を排除するはず、と男は思った。

「どうかしましたか、お客様?」

バトラスのその言葉を聞いた瞬間に男は動き出した。

「貫け炎の槍! ファイアーランス!」

男は火属性の下級魔法を詠唱し発動した。ファイアーランスは一直線にバトラスに向かう。

「炎よ爆発しろ!」


ボンッ!


男が次の詠唱をしたらファイアーランスは爆発した。

そこまでの威力はない。だが目くらまし程度にはなった。その隙に男はその場を後にした。

バトラスは何も言わずに男を追う。その表情はどこか楽しそうだった。

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