フェンリル 2
フェンリル偏、まだ続きます。
親バカで、動物好きの父さんは、
「これは、シルバーウルフか?」
僕に聞いてきた。
なぜ、三歳の子供に、シルバーウルフを知っている事前提で、話しているのか分からない。
だから僕は、分からないふりをした。
それを察したのか、父さんは説明をしてくれた。
「おっと、すまない。シルバーウルフなど言われても分からないよな。
シルバーウルフって言うのはな、ウルフ系の魔物の一種なんだ。
ウルフ系の強さがあってだな、下からウルフ、ブロンズウルフ、
シルバーウルフ、ゴールドウルフ、プラチナウルフ、そして、
フェンリルがいるんだ。だから、銀色をしているから、シルバーウルフなんだ。分かったか?」
僕は、一応頷いておいた。
「そうか、そうか、やはり俺の息子なだけはあるな」
父さんは、とても嬉しそうにしている。ちょっと嬉しい、と思ったのは秘密。
と、そこで、バン!と大きな音を立てて、扉を開いた人物がいた。
腰まであるさらさらの金髪。それは、純金にも負けず劣らずの金髪。
顔立ちは、すらっとした鼻に、ちょっとおっとり気味の蒼目、
それでいて、輪郭もすらっとしている。
さらに、普通よりも大きい胸に、折れてしまうのでは無いかと思うほど細い腕、
誰もが憧れる程のくびれに、すらっとした脚。
そう、僕の母、エリカ・クラウンその人だ。
凄い美人。ファンクラブがあるそうだ。凄い。
「セスく~ん!本当今日も可愛いわ~」
入ってきて早々、僕を抱っこし始めた。
とりあえず、言いたいことがある。
「母さん、・・・痛い」
と、本当に強く抱きついてくるのだ。
「あら~、ごめんなさいね~」
やっと離してもらえた。痛かった
「それで、どうしたの?」
僕は、一応聞いてみた。
「受かったのよ~」
母さんはいきなり言った。
フェンリル偏では無くなってる気がします。
すみません。