聖徳太子はすごい耳を持ってたようだ
ただいまの気分
『動物園の動物』
素敵な視線を感じながらもただ今大ブレイク中の佐奈です☆
毎日のレッスンは厳しくて泣いちゃう事もあるけど頑張って練習してますっそれでは聞いて下さい☆
私のデビュー曲『このまま現実逃避し続けてもいいかな?』
話が進まないので現実を見ます
視線で人が殺せるなら私は即死してます
まず執事からはよくも手間かけさせやがってというとっても冷たい視線を感じます。正直痛いです。視線で殺せなくても外傷が付きそうなほど痛いです
一方、兄っぽい人物は好奇心溢れた視線を向けて来ます
見定める視線です。つまりは上から下まで満遍なく見てきます。これが兄妹という関係でなく上司と部下ならセクハラで訴えれると思います。
これを友達に言ったら美形二人に囲まれて羨ましいと言いそうですがあいにく私にとっては兄と執事です
しかも今日会ったばっかりです
設定としては萌えるかも知れませんが主人公としては萌えれません
とりあえずこの妙な沈黙を破りたいと思います
「あの…」
「へぇ、コレがあの奈々さんの」
「えぇ、似ておられるでしょう?」
「言われてみればそっくりだな」
あれれぇ?沈黙を破ったのは私なのに私の言葉は無視?(コ〇ン君風に)
「佐奈様。旦那様の所へ
「疲れた」
この家広すぎなんだよ。疲れてないあんたがすごい
「佐奈。俺の事、奏汰お兄ちゃまって呼ん
「嫌よ」
お兄ちゃまって何。てかあんた何者だよ。
「それならこれからは急にいなくならないで下さい。私がどれだけ探したと思ってるんですか。それに…」
「なんでだよ。呼べよ。だいたいお前は…」
うぁっW説教!?
てか二人一緒に喋るから何言ってるか聞き取れない
逃げようにも奏汰さんに手を掴まれてるから逃げれない
どうしようもないから黙って聞いているフリをしてると前から、つまり二人の背後から人がやってくる
「あ……」
もしかして…この人…
「「聞いてるんですか?(のか?)」」
「何をしてるんだい?」
その人の声に勢いよく振り向く二人
「お父様…」
「旦那様…」
奏汰さんの父親って事は
「楽しそうな声が聞こえてね。君は……佐奈かぃ?」
私のお父さんなのかな