校長な話は声としゃべり方に問題があるから退屈なんだ
あれは私がまだ小学生の頃でした
私は旦那様と従兄弟でこの屋敷に事情があって住んでいた時期があったのです
その時の当主だった旦那様のお父様、つまり佐奈様の御祖父様のご好意により私は不自由ない生活を送っておりました
しかし、それをよく思わない人もいた
メイドにも党閥があり、私はその一派に気に入られなかった
理由は単なる嫌がらせだと思う
メイド達のストレスのはけ口に私はどうする事もできなかった
居候の身ゆえにおじ様に文句を言えばこの家を追い出されてしまう
幼い私は孤独という恐怖に敏感だった
そして、比べるようにして旦那様…つまり佐助様が私よりも何倍も贅沢な優遇をされるのを、私は醜くも嫉妬してしまった
嫉妬は惜し気もなく憎しみに変わった
同じ屋敷にいながらも私は佐助様を避けるようになった
同じ空間に居ながら一言も会話をしない
そんな生活が3ヶ月続いた頃に変化は訪れた
「話についてきてますか」
「長い。くだくだ」
「何を今更」
「もっかいまとめると、帰るとあんたが家にいてでっかい家につれてこられて兄とか父とかにであってらちがあかないから執事の昔話なんか出して流れを変えようとして」
「でもぐだぐだに」
「所詮ギャグを目指してんだからあんたのしんみりした話なんかいらないわ」
「失礼ですね」
「流れを本格的に変えましょう」
「これぞ今更」
「いいのよ!ギャグなんだから!」
「ギャグという言葉に全てを任せすぎでは」
「うっさいわねー。あんたは執事ってキャラたってんだからいいじゃない!眼鏡つけるかコラ!」
「ハッ私に萌えを求めてらっしゃって?」
「ちょっなんでそんな強気で行くのよ!アンタはやられキャラで行きなさい!」
「えぇ、なんかもうお嬢様のキャラにやられ気味ですよ」
「じゃ次から新説・破天荒少女って事で」
「いままでがキャラ立ちしてないのに話を進めようとしたからぐだぐだになったんですよ」
「敬語って逆にいらってくるの知ってる?」
「もちろん」
「ならヨシ」
変わります。変わりたいです