旅行先でのホテルでの一コマ
彼氏の名前:○○
彼女の名前:●●
「ん~……」
いつもより重い。でも、心地好くてこのままがいい。●●が、その心地好さをもっと感じたくて身動ぎをした。
「起きたの?」
○○の優しい声が聞こえてきた。
「ん~……、○○?」
「寝ぼけてるの? 可愛い」
それから、ギュッと抱きしめられた。だんだんと覚醒してきた頭と感覚。でもまだ眠いのは変わらない。
(何で、抱きしめられてるの? 確か、昨日の夜は、別々のベッドで寝たハズ……)
頭の中で考えていると、パジャマの裾から○○の手が服の中に入ってきた。●●が、慌てて腕に力を入れるが、それも叶わず○○の手が●●の素肌に触れてきた。
「何、してるの?」
「……触ろうとしてる」
何をとは聞かない。もう既に、おへそや腰の曲線をゆっくりと撫でられている。確かにその触れ方が、●●にとって気持ちいいと感じてしまう。だから、自然と感じているような声が出てしまう。
「ん……ぅん……」
「気持ちいいの?」
○○は嬉しそうに囁いてくる。耳元にかかる○○の息遣いと●●好みの低音ボイス。その声が腰にくる。時折、キュンッときてしまう。それが○○にバレないようにしたいのに、○○が密着してくる。
「朝……、だか、らぁ……さぁ……、起き……、ない……?」
「やだ」
語尾にハートマークがついているのが良くわかる。ここで押しきられては、お花見が出来ない。それは●●の中で譲れない。
「桜……、○○と……一緒に、見たい……!」
「ん~、それじゃあ、少しだけ触らせて。それで終わりにするから」
妥協してくれたんだから、こっちも妥協した方がいいのかなと思え、仕方なくそれを肯定するために頷いた。
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