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ユレイユ書店の歴史の書  作者: 榮 裕也
一章 ミフィア・フィーシル
22/28

転機

「お姉様、どうして私と一緒にご飯を取ってくれるのですか?」


開口一番がそれですか。確かに私はエルザに甘いところがあるかも知れませんがエルザ的には万々歳ではないのでしょうか?それとも、『あの事情』のせいで優しさを受けずに育ったせいでしょうか。


親も若干距離を置いているみたいなのですが、そんな状態でどれだけ愛情を与えたとしても敏感な女の子は直ぐに気が付いてしまいます。その辺をちゃんと考えてあげて欲しいです。どちらの親も、距離を置かれながら育つなんて機会が無かったんですから色々な可能性を考慮しながら育てるべきでした。


というか距離を取るなんて親として論外です。


自分だけでも絶対的な味方になりたいとは思わなかったのでしょうか。


「エルザと一緒に居ると楽しいからですよ。偶に突撃してくるアンヘリカさんを交ぜて一緒に食べるのも楽しいですね。・・・あ、このことはアンヘリカさんに言わないでくださいよ?調子に乗るので。」


そう言ってエルザの不安を取り除きます。


しかしエルザの顔色はまだ暗いままです。何かまだあるのでしょうか?


「実は・・・お姉様が私と居るせいで陰湿ないじめに遭っているという話を聞いたのです。というか、首謀者の方から私に報告に来たんです。『君に纏わりつくゴミは私が掃除してあげましたわ。精々感謝しなさい』、と。」


ああ、そんな事ですか。その程度ならば私はへっちゃらなのでその意を伝えます。


「大丈夫ですよ。その程度の嫌がらせならばエルザが入学する前からあっていますよ?何せアベル君に付きまとっているのですからね。」


それを言うとエルザは驚いた様な表情をします。何でしょうか?今のセリフに驚く要素なんて有りはしないはずなのですが。・・・いえ、ストーカーまがいの事をお姉様と慕っている人がやっていると知ったら流石にショックなのでしょうか?


「そうなんですか?お姉様って、男性に興味があるようには見えなかったもので。」


・・・?・・・ああ、そう言えばこの子の前ではまだアベル君と会っていませんでしたね。アベル君に会っていないのならばアベル君がどれだけカッコいいかを知らなくても仕方ありません。


あれ?今の私とっても病んでいませんか?


「そんなことありませんよ?アベル君の取り巻きになりたいなーとは思いますが何分私は平民なのでただの追っかけという位置についていますね。」


「そんな弱気ではいけませんよ!好きなら自分の物にするくらいの勢いがないといけませんよ!」


思ったよりエルザは肉食系なのですね。好きな男の子が出来たら一直線に行くタイプですか。


「ですが、私は平民でアベル君は王族。釣り合いませんよ。」


そう。もし私が公爵を継いだならばアベル君に猛アタックするのもいいでしょう。ですが身分の違いとは付き合った後も障害になりかねないし、最悪アベル君の将来を潰す可能性があります。流石に好きな人を蔑ろにしてまで自分の幸せを手に入れたいとは思いませんね。


そんなことを考えていると、エルザはエルザで何か考え事をしているようです。たっぷり三分熟考して私に案を出します。


「私の家の・・・アーズヘルム家の養子になりませんか?」


・・・成程。その方法もあります。ですがそれが出来るほど『ミフィア』価値はありません。


「そんなことできるのでしょうか?」


「私が全力で頼みます!・・・それに、お姉様が本当にお姉様になってくれたら私も嬉しいですし・・・」


そこまで言われたら引き下がれないことをこの子は分かっているのでしょうか?エルザは退路を断つのが上手いですね。


そんなこんなで私はアーズヘルム家に養子入りすることに決めました。



と、言っても私の持っている手札は最弱のカードと最強のカードという風に極端な手札なので交渉が不利になる可能性があります。


なのでアーズヘルム侯爵家に売り込むのは八月中旬、夏休みの間にします。それまでに中くらいに威力のあるカードを作っておきました。


これがあれば下手に手を出せないという物からこれがあるとこれからの領土運営が良好になるものまでいろいろ、そろえてきました。


悪ぶった言い方をするなら、脅す材料はたっぷり溜まりました。


そこでアーズヘルム侯爵家へのりこめー。まあ、実際はエルザの招待という態で侯爵家に赴いたのですが。


「お姉様、準備は宜しいですか?」


エルザは不安そうな顔をしています。まあ、そうでしょうね。ただの平民が規則に成るなんて前代未聞もいいところです。私だってこんなことになるとは五月まで思っていませんでした。だからこそ準備は万端です。


「ええ、大丈夫です。さあ、貴女の『お姉様』になるための許可を貰いに行きましょうか。」


そう言うと若干顔を赤らめながらエルザの調子が戻っていきます。ここまでの大勝負なのですから、多少気障なセリフを吐いても許されるでしょう。


そう思いながらカツ、カツと廊下を歩いていきます。エルザがあらかじめ『大切な話がある』と言ってお父様とお母様を一室に詰め込んでおいたようで、すんなり話し合いを開始できます。


ガチャ、と開けた奥には二、三か月前に会ったばかりのアーズヘルム侯爵と初対面のアーズヘルム侯爵夫人が座っています。侯爵の方は真剣な面持ちで、夫人の方は微笑を湛えながらも目はしっかりと私を値踏みしています。


この瞬間私は気が付きました。エルザ、貴女の企みバレていますよ。


きっと計画を練っている時に無意識に声に出ていた上に聞かれてしまったとかそんな感じなのでしょう。分かりますよ。私、それやったことありますから。メイルさんに言われて気が付いたので若干改善されていると思う(思いたい)ので今度エルザに注意しておきましょう。


「いらっしゃい、可愛いお客さん。今日は何の御用だ?」


侯爵は此方を見据えてそう言います。そのしっかりした声から事への真剣な対応が分かります。


「はい、この度はお願いがあって参りました。」


そして一拍置いて本題を口にします。


「ですが、先ずは世間話から始めませんか?それが貴族の嗜みと伺っていますので。」


私は今後の為に、アーズヘルム侯爵に圧勝します。



四人が席につき、会話が始まります。ここからは私が話の流れを掴み、巧みに誘導し、どれだけの手札を『残して』この話し合いに肝になってきます。


この交渉では私の技量を彼らに伝えるためにあえて踏んだ手順なので上手く活用できなければ意味がありません。ぶっちゃけ、こんなことしなくてもさっさと養子になれるのですがそれでは侯爵には認めてもらえないでしょう。


巧みな話術で手玉に取ってやりましょう。


「そう言えば、この辺りも最近は活気が出てきましたね。」


ただの世間話だったので驚いている公爵をよそに夫人は模範解答のような返答を返します。


「ええ、最近お隣の区画が『浸食』してきたお陰でこっちの区画も開発が進められたそうよ。」


『浸食』というのは、『地券』を持った者同士の戦いみたいなものです。隣の区画が平均の四分の三を下回っている状態で、自分の区画がその区画の収益の七倍を行っていればその区画の地券をゲットできるというものです。


そこまで大差が付くことは稀にしかないので、今回のような、二つも同時に区画が『浸食』されることは前代未聞なんだそうです。


「その地券の持ち主は確か・・・『舞姫』と言ったかしら?」


「そうですね。二週間前に浸食して直ぐに・・・というか一晩でインフラが整ったのは見ていて爽快でした。」


そう。私が浸食したのです。浸食なんて制度知らなかったので地検が三枚に増えているときは驚きましたが速攻で区画整理を敢行してやりました。インフラが整っているので移動用魔術式フライングディスクを作り、それを馬車代わりに低空飛行で運用してもらって交通の便を図ってもらっています。


王都の外ならば低空じゃなくてもいいとしていますが、私が所有している三区画は勿論のこと、王都内では人口密度が高いので高度が高いと事故の時に対応しかねます。


「侯爵家にもあの『フライングディスク』なる物が四台ほど送られましたが、あれ程交通を楽しいと思える乗り物はありませんね。通常、空を飛ぶなんて高位の魔術師くらいしか出来ないのですが、あれに乗っているとまるで御伽話の『ドラゴンライダー』になった気分でしたわ。」


意外と女性にも大人気なんですね。私が作ったせいで魔力効率がいい分、高位貴族みたいに魔力が多い人はスピードが出たり高く飛べたりして楽しいんでしょう。


因みに、魔力が低い人は別売りの『魔力結晶』を買ってもらいます。『魔石』との違いは、石としての原型を保っているか、ドライアイスみたいに放っておけば魔力が気化して無くなってしまうかの違いです。別に触っても害はないので、購入後半日以内にフライングディスクの魔力挿入口に入れましょう。


「私も乗ってみたが、あれの移動速度は凄まじい。移動速度の改革だといえるだろう。舞姫が所有する三区画に住んでいなければ購入できないというのが難点だが、それは景気促進の為の行為ならば素晴らしいの一言に尽きる。」


「私は飛行魔法を使えばフライングディスクよりも自在に飛べるので乗ったことは数度しかありませんね。」


私のさり気無い自慢に気が付いたのか侯爵の耳がぴくっと反応します。勿論意図的です。まあ、耳が動いた程度のことを態々指摘したりはしませんが。


「少し話は変わるのですが、この家は若干金銭的な面で苦しいという話を聞いたのですが、それの対処は如何する御つもりですか?」


私のこのセリフにはさすがにスルー出来ず顔を顰めます。まさか一介の小娘が秘匿している情報を入手しているとは思っていなかったのでしょう。私がする事と言えば精々自分のアピールをする程度と思っていたのでしょうね。


「え!?そうなのですかお父様!」


エルザは本当に驚いたという顔をします。まあ、大切な娘にそんな大人の事情を見せたくなかったのでしょう。私だってエルザにはこんな話をしたくはありませんでした。まあ、私を養子に迎えれば全て解決なので今回は侯爵に切り込む一つの武器として使用させてもらいます。


「・・・私が養子入りを断った場合その情報を他の貴族に売る、と解釈していいのか?」


「あ、すいません。言い忘れていました。ここでの会話の全ては『ここだけの話』にしてもらえませんか?私はこの場で、誰にも話していない秘密を幾つか話そうと思っています。よろしいですか?」


私の話に安堵したのか若干強張った表情が元に戻り、わかった、とだけ答えました。


「そうだな・・・家にあるものを幾つか売ろうかと考えている。四台あるフライングディスクも二台売ろうと思っている。これでエルザが十五になるまでは今までの生活が維持できるはずだ。娘がいる間はリスクが付き纏うことをしたくないから立て直しはそれ以降だ。」


その言葉を聞いて私のほうが安堵します。養子に成る成らないはともかく、生活が悪化するというのは見過ごせませんからね。


「実は、というか今回の話し合いの要にするものは『お金』です。侯爵家が養子とるのならばそれ相応の『表の理由』が必要になります。なので、この家の財政に首を突っ込もうと考えています。」


私がそう宣言すると二人の表情はなお一層真剣な面持ちに変化します。子供のお遊びに付き合うのとは訳が違いますからね大人の事情に首を突っ込むことの事の大きさは子供のほうがよく分かっていますから。


「それで、どのように介入しようと言うのかしら?」


「そうですね・・・私を養子に迎え入れるのであれば、これがあなた方の財産になります。」


そう言って取り出したのは三枚の羊用紙。


それは紛れもない契約書です。一つ目はオリハルコン鉱山の所有権で、最近見つかったもので埋蔵量がかなり期待できるものです。二つ目は最近フライングディスクの設計図とその権利の移譲書。三枚目は白紙の契約書です。


「これは・・・確かに凄まじい財産だ。どうやってこれを手にしたのか聞いてもいいだろうか?」


「オリハルコン鉱山は適当に掘って見つけたんです。フライングディスクは私が設計したので生み出したという方が正しいですね。」


そう言うと侯爵と夫人はなお一層驚きの表情を深めます。


「君の親が手に入れたのではなく、君が?」


ああ、そういう事ですか。そういえばこの人たちには言っていませんでしたね。


「私の両親、兄、姉は全員一年半前に全員毒殺されているので。この養子入りすら私の意志で行っていることで、何らかの大人の意向は私の発言に含まれていませんよ?」


「そうだったんですかお姉様!?」


エルザにも言っていませんでしたっけ?言うタイミングが無かったっていう事ですね。エルザになら言ってもいいと私は思っていますから。


「そうなのね・・・ごめんなさい。辛い記憶でしょう?」


暗い雰囲気をくみ取った夫人が私に同情します。これは演技ではないようで、心からの言葉だと分かります。なのでここは話の方向を明るい方向に修正しましょう。


「あ、いえ、人体実験の材料に実の娘を使う人達だったので気にしていませんよ。」


もっと雰囲気が悪くなりました。


五分くらい暗い沈黙が続いたので何もなかったが如く話を続けさせてもらいましょう。


「で、まあ、この三枚の羊用紙があればむこう三百年は遊んで暮らせると思います。領の立て直しを図りたいなら三十年くらいで無くなりそうですけどね。」


私が話していると隣でエルザがこちらをじっと見ています。何でしょうか?


「お姉様、私の知らないことがぽろぽろ出てくるのはどうゆうことですか!隠し事は無しって言ったのに!お姉様はどうしてそんなに大切なこと言ってくれなかったんですか!」


「す、すいません・・・言う機会が無かったんです・・・」


私達のやり取りを聞いて侯爵と夫人はひそひそと話し始めました。おい、聞こえてますよ。なんですか『既に尻に敷かれてるんだな』って。別にそんなことはありませんよ。


「まあいいでしょう。それでいいでしょう。私が言いたいのは他です他。・・・まだ何か隠しているんですね?お姉様は最後まで詰める人です。序盤でここまでの事をしたんですから、まだ無いか残しているんですね?」


よくわかりましたね。その通りなんですが今言ってしまうとインパクトに欠けてしまいますよ。なので、ね?まだ言いませんよ?


「むうう・・・分かりました。お姉様の表情を見ているとまだ隠しておきたいと思っているようですしまだ言及はしませんっ!」


「何でみんな私の心が読めるのか知りたいです。」


本格的にヤバいですよこれ。これでは私が考えていることが筒抜けになってしまいます。貴族に舞い戻る予定なのでポーカーフェイスは大切なんです。


「その話は後でいいだろう。それで、この三枚目の羊用紙は何だ?」


私が用意した三枚目の羊用紙を持って問いかけてきます。二枚もヤバイ物を出したのに三枚目が唯の紙なわけがないと勘繰っているのでしょう。


勿論正解です。


「はい。三枚目の羊用紙は・・・こうやって使います。」


私は同じ羊用紙を持ち出して破ります。すると、三体のゴーレムが召喚されます。


「このゴーレムには、治癒、攻撃、防御魔法を発動する様になっています。有事の時は便利だと思いますよ?そうですね・・・一年前みたいな魔獣大襲撃に使えば対処できますよ。」


他領に対抗できる戦力が無いアーズヘルム侯爵家にはありがたい代物だと思います。別に使用制限時間なんてものは作っていませんしそれがあるだけで何事にも対応できますね。荒地限定で。


「そんなに物騒なものを渡して君は何がしたいんだ・・・。」


侯爵は呆れの方が大きいようです。


「・・・確かに、これだけのものがあれば領を立て直すのも難しくは無い。鉱山があれば新しい事業にも手が付けられる。フライングディスクの権利書があれば歴史に名を残せるだろう。・・・だが先程も言った通りこれが無くても私達はやっていける。欲しい理由はあるが絶対になければならない理由が無いんだ。」


まあ、確かにその通りです。頭が回らいない人ならメリットだけを見て飛びついたかもしれませんがこれにはデメリットもあります。素性の知らない私を養子に居れるというのは社交界で悪いうわさが流れる可能性があるのです。


社交界ではたかがうわさで沢山の貴族が敵に回り、最悪取り潰しになったりもします。異例とは、この世界では命取りなんです。


あと一押しですがどうしましょうか・・・あれはあまり使わない方がいいので違う手を今から考えましょうか・・・


「失礼します。旦那様、お話があります。」


私が若干手詰まり感を出しているとドアから人が入ってきました。騎士団長とメイド長と執事長です。


「差し出がましいかもしれませんが、一つ、言っても宜しいでしょうか?」


「構わん。」


メイド長が一歩前に出て話し始めます。


「私達、騎士、メイド、執事は、ミフィア様が養子入りしなければ全員暇を取る所存です。」


「・・・は?」


侯爵は何を言っているか分からないようです。私も何でこんなことしているのかさっぱりです。


「何故だ?」


「秘密です。」


メイド長は表情を変えず淡々と返答してます。笑いそうです。後ろの騎士が滅茶苦茶笑っていて執事長小突いています。仲いいですね。


「・・・何をもってそう決めたのか聞きたいが・・・まあいい。今の状況で確定したのはミフィアが養子にならなければ損害が大きいということだ。」


この家に仕えている人たちが協力してくれるとは思っていませんでした。彼ら彼女らにも生活はあるはずなのですが・・・


これでは私に養子にならなくちゃいけない理由が出来てしまったではないですか。


「・・・皆さんがそこまでしてくれるのなら、私も切り札を使わなければなりませんね。」


そうして私は椅子から立ち上がり、懐から一枚のカードを取り出します。


「これを。」


そして侯爵はそのカードを取って目を見開きます。


「これはまさか・・・地券!?どうしてこれを!!」


始めてみた慌て様に私の口元はにやけます。


私は知っていながらセリフを口にします。


「ああ・・・そう言えば、本名は言いましたが偽名は言っていませんでしたね。」


にやけた顔が更に深くなります。


「偽名?」


「はい。私の偽名は知られ過ぎていておいそれと話せないのですがここでの話は『ここだけの話』にすると決めているので、言わせてもらいます。」


そして一拍置きます。


「私はミフィア。巷では『舞姫』と名乗っているものです。





011


「お姉様、ダンジョンに付き合ってくれてありがとうございます!」


私は現在、エルザと一緒にダンジョンに来ています。侯爵・・・いえ、今は父様ですが、私が強いと分かるや否や一緒にレベル上げに行かされました。


私も強いですがレベルはそこまで高くないので一緒に私もレベルを上げれます。一石二鳥ですね。


「お姉様が本当のお姉様になってくれて私は幸せです!あ、スケルトンが来ました。私が前衛に行きますね!」


私が行った方が効率がいいのですが、実戦経験を積ませるのもダンジョンに来た理由の一つらしいのでここは任せます。


「はぁぁっ!!」


エルザは拳を固く握って思い切りスケルトンに一撃を入れます。知能が無いスケルトンは避けることなく拳でバラバラになり、エルザが経験値を入手します。


私は後ろに隠れていた古龍に攻撃します。魔獣ではなく魔物なので、魔法を吸収するという厄介な性質はもっていません。あっさりとダメージが通って倒れます。


私が倒した古龍を餌に大海水龍をこの大地底海ダンジョンで釣り上げようと思うのですが・・・地底海まではなかなか遠いですね。


「見てください!スケルトンが結晶を落としましたよ!!」


「それは土魔力結晶ですね。」


それを聞くなりエルザはしょんぼりします。


「お姉様が作ったやつですか・・・もっと珍しいものが欲しいです。」


それも十分珍しいと思うんですけどね・・・最近魔力結晶を作れることは凄い事って気が付きましたからね。


その後時間はあまりかからず地底海に到達します。


そこには土下座しながら命乞いをする大海水龍の姿がありました。


・・・平和、ですね。

大海水龍

 おんがいしまっすコロサナイデくっさいっ

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