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 「異世界って……嘘だろ……。」





 いや、情報は理解出来る。しかし、与えられた知識とそれを信じることはまた別だ。



 いきなり「貴方は異世界に来ました!」と言われても、「そうか!ここは異世界に違いない!」なんて思う奴はそうそう居ないだろう。



 〈アムも、タケルの知識の一部を共有しているので推測が可能です。世界の名称の不一致や魔力が存在しない事から、タケルが居た場所はこの世界とは違う世界と推測できます。〉





 あり得ない話だ。あり得ない話だけど、アムが与えてくれた情報によって、信じられないが理解出来てしまう。


 これはドッキリや何かの話ではない、現実の話なのだ。



 取り敢えず、アムから与えられた知識を頭の中で反芻してみる。




 この世界はロウナードと言うらしい。



 実際、大昔の人が大地と世界を区別出来ていなかったように、星と世界。宇宙と世界。をどう区別しているのかは分からないが、ロウナードという世界。



 そして、驚くことにロウナードには魔法という現象が存在し、その現象を起こす源が魔力、魔素、マナ、など様々な呼ばれ方をしている。



 また、ロウナードは元居た世界と同じく、人類が支配している世界だ。



 人類は三種類に分類される。


 厳密には三種族の中でさらに民族、氏族に別れているらしいが、大まかに分類されるのはこの三種族らしい。



 一つ目はヒューマ。


 ロウナードの中ではもっとも代表的であり、もっとも数が多い種族。身体的特徴はあまりなく、力も魔力も強い訳ではないが手先が器用で、大勢で集まって群を形成し暮らしている種族だ。


 多分、俺が知っている人類に一番近いのはこれなのだろう。




 二つ目はビーステューマ。


 体の一部に獣のような身体的特徴を持ち、特技もその特徴ごとに違うらしい。大抵のビーステューマはヒューマよりも力は強いとされていて、ヒューマのように大規模では無いものの、小規模な氏族ごとに群れを形成して暮らしている場合が多く、統率力に優れている。




 三つ目はエルビューマ。


 情報はほとんど無いが、他の種族より魔力量が高く耳が長いのが特徴らしい。





 それから、この世界には獣の他にモンスターと呼ばれる存在が居る。


 地域によっては魔獣とも呼ばれていて、魔力による突然変異で生まれてきたもの、魔力によって獣が形状変化、存在変化したもの等がいて、体内に魔素を溜め込み結晶化している。


 また、人が魔的な要因で形状変化、存在変化したものを魔人と言うらしい。



 最後に召喚獣。


 召喚石によって、完全に魔力から産み出された存在。大体は精霊や聖霊と言った概念生命体らしいが、アムもこの分類だそうだ……。



 


 なんと言うか、まるでファンタジーだ。


 ニートをしていた時に、web小説やアニメで同じような状況に陥る物語は、何度か読んだり見た記憶がある。


 異世界に突然召喚されて冒険したり、英雄になったりしていくストーリーが大半だった。けどそれは創作物だからこそ楽しめるのであって、いざ自分がとなると話は別だ。


 こんなの何処ぞともわからぬ外国に、突然放り出されたのと同じじゃないか。



 信じられない、あり得ない。その言葉がぐるぐるぐるぐるあたまに浮かぶ。



 いや、実際は信じたく無いだけのかも知れない。



 



 平和な日本で、なに不自由なく怠惰に暮らして来た俺が、こんな場所で生きて行けるのか? だが……俺の最後の砦である実家の部屋は、この世界には存在しない……。



 「こんな事……あるのかよ……。」



〈確かにタケルにとって信じられないことなのでしょう。 現状、アムも召喚石に蓄積された情報で判断する事しか出来ません。ならば、共にこの世界を見て回れば真実が見えてくるのでは、と提案します。〉



 しかし、この世界が本当に異世界だとして、俺はどうすればいいんだ?


 いや、どうするもなにも、現状で頼れれるのはアムしか居ないのだ。


 ならばアムが言ったように、世界を見て回れば真実が見えてくるのだろうか。


 そう、世界を見てまわ……ん?






 ……俺、動けないんですが……。





 


操作を間違って書きかけが消えてしまう事が多いです。

やはりスマホじゃダメなのか……。

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