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え、転生?ウソでしょ!?  作者: 共通言語
学園入試!
7/10

第六話 ヴェルス学園の入試 その四


総合PVが、既に一万を超えていました……


    (^q^) マジか



ありがとうございます!!!




 ~テスト科目「白兵戦」~


入試最終日。

俺達は昨日と同じように、待機会場で待っていた。


「次のテスト、白兵戦だよね?」

「あぁ、そうだな」

「なんかわくわくするな~!」

「そりゃ、自分の得意分野だからだろ」

「そうなんだよ!」


やたらとテンションが高いニーナ。

それに比べ……。


「サフィ?大丈夫か?」

「ふぇ!?だ、大丈夫ですよ!?」

「明らかに大丈夫じゃなさそうなんだが……」

「そ、そんなことないですよ?」

「ふーん」


凄いきょどってる。

おそらく、次のテストが不得意科目だからだろう。


「さて、頑張りますか」


俺は特に得意不得意ないし、通常運転だ。

そして、俺達は試験官に呼ばれ、試験会場に入った。


「では、試験を開始します。先日の「魔法」と同じくレプリカですので、大きな怪我を負うことはありません」


科目「魔法」と同じように魔方陣から召喚されたのは、岩でできた3m級のゴーレムだった。


「レイさん、これは?」

「ゴーレムだな」

「ゴーレム?」

「ゴーレムは攻撃魔法を無効化するバリアを張っている。だから、潰すには近寄らなきゃいけねぇ」

「じゃ、早速!」

「待て!いくらレプリカのゴーレムだからといってうかつに近寄ると、吹き飛ばされるぞ?」

「え!?」

「動きは鈍くねぇし、一発は重い。誰か囮をした方が確実に仕留めれる」


問題は、その囮を誰がするかだ。


「じゃ、私がする!」

「ダメだ。お前が攻撃の主軸なんだから」

「じゃあ、誰がするの?」

「……」


よく考えたら、俺しかいなくね?


「よし、俺がしよう」

「いいの?」

「俺しかできねぇだろ。サフィは白兵戦が苦手っぽいし」

「すいません……」

「別にいいさ。苦手にしてる物があるのは別に悪いことじゃねぇ」

「じゃ、レイっちが囮役だね?そろそろ、ゴーレムも動き出すよ」

「そうだな。よし、サフィは俺とニーナの援護だ。防御をしてくれると助かる」

「わかりました!」


俺達が話し終えると、ゴーレムが動き出した。

律儀に待っていてくれていたらしい。


「よっしゃぁ!行くぜ!!」


俺は剣を抜きながら、ゴーレムに突っ込んで行く。

ゴーレムは俺に狙いを定め、拳を振るってきた。


「俺にとっては遅いな!」


大振りの拳を体勢を低くし避け、岩と岩のつなぎ目に剣を突きだす。


 ガキッ!


「ちっ!」


やっぱり、剣じゃ不利だな。

ニーナみたいな打撃武器じゃないと、今のも効果的じゃない。

ゴーレムみたいな敵には、関節を狙うのがオーソドックスな対処法。

しかし、それは打撃武器じゃないと効果が期待できない。


「うおっ!?」


 ブンッ!


俺は咄嗟に後ろに飛び、拳を避けた。

ゴーレムは追撃に蹴りを放って来る。

風を切る音が、耳朶を打つ。


 ゴォッ!


「チッ……」


俺は多少のダメージを覚悟し、剣でガードを試みた。


「プロテクト!」


 ガツッ!


その時、サフィのサポートでガードができた。

が、威力までは殺せず、後ろに吹き飛んだ。


「っと。サンキュ、サフィ。ナイスタイミング!」


俺は空中で体勢を立て直し、着地。

ゴーレムは未だに俺をロックオンしている。


「やぁぁぁ!!」


ゴーレムが俺に向かって進もうとした時、後ろからニーナが殴りつけた。


 バゴッ!


打撃音が試験会場に響き渡った。

だが、岩が砕けた程度で、ゴーレム自身のダメージはさほどない。

ゴーレムはまったくニーナに見向きもせず、俺に攻撃を仕掛けて来た。


「うおっと」


―なーんで、俺だけロックオンしてんのかな、コイツ。


左に飛んで避け、ゴーレムの足元に駆けだした。


「でやぁぁぁ!」


しかし、俺の力任せの攻撃は、まったく効くことなく。


「ちっ!」


これは同じことの繰り返しになりそうだな……。

仕掛けるか?


「ニーナ、左のひざ裏を狙って体勢を崩してみてくれ!」

「やってみる!」

「サフィ!」

「は、はい!」

「ゴーレムの右の足元に、防御魔法をなんでもいいからかけてくれ!」

「な、何をするんですか?」

「転倒させる!」

「わかりました!」


俺は剣を鞘に納めた。


「レイっち!?」

「いいから、集中しろ!」

「う、うん」


俺は目を閉じる。

意識を右手に集中させる。


―まさか親父に冗談半分で習った剣技が役に立つ日が来るとは……


静かに目を開く。

ちょうど、ゴーレムがサフィの張ったバリアに右足を取られて、体勢を崩している所だった。

そして、ニーナ渾身の拳がゴーレムの左のひざ裏に入った。

体重が乗っかってる左足のひざ裏を殴られたゴーレムは、ひざかっくんをされたように左膝を折られる。

そして、そのまま俺の方へと倒れて来た。


「レイっち!?」

「レイさん!?」


俺は焦らずに剣の柄を握った。


「……四閃・金刀比羅(コトヒラ)


剣を抜き去り、神速で四度ゴーレムを斬りつけた。

今度は斬撃のすべてを、ニーナの攻撃で弱った部分に叩き込んだ。


 ズズン!!


ゴーレムの体がばらばらになり、試験会場を揺らした。


「……はぁ」


俺は息を付き、剣を鞘に戻した。


「し、試験終了です。お疲れ様でした」

「レイっち、今のどうやったの!?」

「まったく見えませんでした……」

「ま、それは秘密だ」


コイツは親父が編み出した、親父の剣技だ。

俺は息子だから教えてもらえたが、普通に教えて回っていいもんじゃないのは分かる。


―それに、これ習得するのに、かなり苦労するし。


こうして、白兵戦の試験も無事(?)に終わることが出来た。





































 side ?


レイ達がゴーレムを相手していた時、ヴェルス学園のとある場所で男が一人笑っていた。


「ふ、ふふふ……コイツを使えばこの学園も終わりだな……フハハハハ!!!」


男は高笑いしながら、「総合」の試験会場に向かうのだった。





波乱の予感!?



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