第零話 自称神(笑)、現る
転生物が書きたくなったので、書きます。
いつまで続くか……
いやぁ、転生って漫画の世界の話だよねー……
「はい、現実逃避しない」
だって、あれだぜ?
俺、確か海外に一人旅してたはずなんだよ?
で、ホテルで寝てたら、そのホテルがテロに遭って崩壊。
あぁ、死ぬんだなぁ……なんて、落ちてくる瓦礫を眺めてたんだ。
それで、気が付いたら目の前には、羽を背中につけた女の人。
しかも、「私は転生神、パメティア」なんて言い出した。
……………………………頭、わいてんのか、この人?
「ちょっと、失礼じゃない!!それに、この羽は本物よ!」
さっきから、なんなんだよ。
人の思考を読まないでほしい、まったく。
ま、こんな頭イった奴は放っておいて。
「こらこら、曲がりなりにも神である私に向かって、そんな暴言吐いてもいいと思ってんの!?」
うるさいなぁ。
「誰のせいよ!……ンンッ、改めて、私は転生神よ。あなたは死神の手違いで、死ぬはずじゃなかったのに、殺されちゃったの」
死神?なにそれ、どこのファンタジー?
だいたい、頭イった奴の言葉って信用できないし……
「お願い!!話が進まないから、私の話を聞いて!!」
半泣き状態ですがってくる、自称神。
「もういいわ、自称でもなんでも。とりあえず話の続きをするわ。で、本当は死ぬはずじゃなかったのに、殺しちゃったから、私が別の世界に転生してあげることになったの」
つまりなんだ?
コイツの言ってることを信用するなら……
1.俺は死ぬはずじゃなかったのに、殺された。
2.そのままにしておくのは、なんだか心苦しい。
3.だから、他の世界に転生させてあげる。
ってこと?
「そうそう、理解が早くて助かるわ」
……………………………ハッ、笑えない冗談だな
やっぱこの人、頭おかしい。
精神科に行くことをお勧めしよう。
そうだ、そうしよう。
「そこまで言う……?」
またもや泣きそうになった、自称神(笑)。
「笑うなぁぁぁ!!……もういいわ。あなたの転生は決まったことだし、さっさと転生させてしまおう。正直早く解放されたい……」
自称神(笑)がそう言った途端、俺は光りに包まれた。
お、おい、ちょ、眩しい!!!
おいコラ、自称神!!何とかしろ!!
「おぎゃぁぁ!!おぎゃぁぁ!!」
……え?どゆこと?
普通に喋ろうとしたら、おぎゃぁぁ!!しか言えないんだけど……。
「あなたはその世界で、一から人生をやり直せるの。ま、セカンドライフね」
こんなセカンドライフいらねぇよ!!
「あ、そうそう、転生モノのテンプレも、ちゃんとしてあげてるからね」
どういう意味だよ!!
「つまり、チートみたいな能力を付けてあげたの。じゃねー、これでも私忙しいからー」
おいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ、置いて行くなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!
「おぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
こうして俺の、自称神(笑)曰く「楽しい楽しい(笑)セカンドライフ」が幕を開けたのだった。




