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枯れ葉の賑わい 壱
枯れ葉の賑わい 壱
はらはらはらら、ほろりと枯れ葉散る。
はらはらほろほろ、ほろりと枯れ葉散る。
大地の賑わい、命育みて。
幾重にも重なり滅びた数々の文明の残穢が至るところに点在する大地、吹き荒れる砂嵐、空を覆う黒雲、轟く霆、大地割れ噴き出すマグマ黒煙立ち上りて。
ピリピリの雨が降り注ぐ。
空を覆う黒雲を突き刺す様に、くねくねと伸びる、数千メートルはあろうくねくねの木が波気を出し等間隔で顔を出すパンドラシルの森があった。
蟲使いのコロコロポクルたちと無蟲と呼ばれる蟲たちが造り護る鎮守の森である。
蟲使いのコロコロポクルたちは、この世界最強のマルマル無蟲を育てお世話をしながら、文明の残穢を無に還し森へと呑み込んでゆくのが役目なのであります。