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迫りくる選択の時 漆
迫りくる選択の時 漆
吹き上げてくる水飛沫と風圧に目が開けていられない。
なんてのは、ただの弱虫なわたしの言い訳だし。
ギリギリと歯を食い縛り! 充血する目をカッと見開き! 涙混じりに全てを受け止めていく!!!
洗濯物壱枚壱枚と背負う洗濯籠の底に流し込んでいた気が、充填完了したみたいだ。
「ここに鞘ありて! 我に鞘ありて! 我の心に鞘ありて! 壱心同体我、鞘成りて! 背負いし鞘納めしえものその壱点へ、壱閃と成り運命の道標を駆け抜けろ! 流鶯籠解放! 出でよ清流! 右螺旋金時か? いや、時に在らず。左螺旋銀時? また、時に在らず。 逆螺旋鳴門、時来たりして! よし! 出でよ逆螺旋鳴門よ! 我より迸れ!」
流々華の体内を逆螺旋鳴門の波動が練り上がってゆく。
「壱閃爆破! 洗濯物逆螺旋鳴門!! いっけえ~~~っ!!」