序章 壱
序章 壱
広大に広がる闇と光の映し出す、世界の細やかな壱点。
誰にも知られないとある場所に、伍つの世界が隣合う空間があった。
創成神エル・シオンが管理する場所である。
創成神エル・シオンはある時、その伍つの世界を任せた其々のトップを召集した。
そしてとある話し合いを始めたのだ。
「今回は毎期恒例の、豪華商品争奪戦をやりたいと思いまして皆さんをお呼びしました。有り難う御座います」
創成神エル・シオンはニコやかな天真爛漫な笑顔を振り撒きながら、皆に壱言そう告げました。
「ほう! また戯れの時期がやって来ましたか? それは楽しそうですな……」
「棄権はありなのか? ありなら棄権だ!」
「わたしもそれで宜しいわ」
「もうやらなくてもよくないか? 作期の999回記念大会で幕を閉じるとかいってなかったかな?」
「まあまあまあ……そう慌てないで下さい。わたしもよくよく考えてみるとなんとですね。なんとですよ! 1000回記念じゃないですか? 今回! 棄権等とおっしゃらずに、わたしの話を聞いてからでも遅くは無いでしょう?」
「またどうせ下らない事に決まってるだろ! 聞くだけ無駄だ! わたしの世界に帰してくれ! 忙しい身の上なのは分かっているだろう?」
「作期、超超超超超超超超超スペシャルなこれで最後ですよ! 豪華商品争奪魚魚丸魚釣り大会でやりきったとわたしは思っておるんだかな?」
「それでは、解散ということだな。承知した」
「手ぶらじゃね? 何かお土産を頂きたいわね! 足代としてね!」
「ちょっと待って下さいよ? 今回はガチの奴でいきたいんですよ! 全能力解放のガチバトルっていったらどうでしょうね! まだわたしはあきらめせんからね! 各世界の実力者同士の、本気の力と力がぶつかり合い。全力の戦いをみるのが楽しみなんです。ですので是非に協力して頂けませんか?」
「ふむ……成る程、そう来たか。協力するのは構わないが、うちの世界の奴らを全解放で戦わせて大丈夫なのですかな? わたしは責任持てませんが? 宜しいのかな?」
「願ったり叶ったりですよ! 望むところです!」
「フフッ……いや何分常識が通用するやつらではないのでね……」
片目に眼帯をした屈強な男はそう言い切る。
「それでこそ熱い勝負が見れるというもの! さあ! やりましょう……」
「フフッ! 楽しめそうですわね! 強い相手との戦い! 滾りますわぁ!」
「それよりも豪華商品争奪戦なのでしょ? 豪華商品はどのような物ですの!?」
「ああ……まだルールも何も解ってないんだけど? わたしは、まだ了承できないですよ?」
「そうでしたね……先走ってしまいました。それでは豪華商品争奪戦のルールを簡単に説明すると致しましょう!」
「何時もみたくぐだぐだ遠回しは要らないぞ! 簡潔に頼む!」
「なんとその様に思われていましたか? 侵害ですねえ? 皆様に解りやすくを心掛けておりますといいますのにね」
「それがまどろっこしいんだよ!」
「成る程! おっほん! それでは、豪華商品争奪戦のルールについて簡単に説明致しましょう!」




