good job
ある家の夜の9時過ぎ
二つの怒鳴り声が外まで響いた。
家の中では、旦那が不貞腐れて
居間のソファーに座り
妻は、キッチンで旦那を睨んでいる。
この家には二人の子供がおり
4才の男の子と
3才の女の子の兄妹は
居間で
大人しくテレビを見ていた。
子供もこの夫婦喧嘩には
慣れたもんで
一週間に
一回の恒例行事みたいになっている。
妻はかなぎり声で旦那に
言い放った。
「何で、貴方は、いつも、いつも
仕事とか言って
家の事をしてくれないの?
ちょっとは、子供達の事
考えてよ!」
旦那
「うるせーな!
俺は、お前達の為に夜遅くまで
仕事してんだよ
疲れて帰って来てるのに
何で!怒鳴られなきゃ
いけねーだよ!」
妻
「はぁ?安い給料で
何言ってるの?
私が、パート行かなきゃ
この家は、回っていかないの
私も働いているんですけど?」
旦那
「あ〜あ
安月給で悪かったね
誰も働いてくれ
なんで頼んでないけど」
妻
「なんですて!」
旦那
「なんだよ!」
旦那と妻の沈黙の睨み合いが続き
妻の方が先に目をそらし
子供達に目先を向けた。
妻
「もう、こんな時間!
あんた達もう寝る時間よ」
兄、妹
「は〜い」
妻
「さぁ、布団に行きましょ
馬鹿旦那は、ほっといて」
旦那
「フン!」
旦那は、妻と子供達に
そっぽを向き
妻は、子供達を連れて
寝室に連れて行き
10分後
妻が居間に戻って来た。
妻
「貴方.........ちょっと
聞いて」
旦那
「あんだよ
まだ、言い合いするかよ!」
妻
「違うの
今、子供達を寝かしつけた時
二人共、寝た思って
行こうとしたら
お兄ちゃんがまだ
起きていて、私に言ったの」
お兄ちゃん
「ママ、あのね
僕、誰にも言ってない
秘密が、あるんだ〜」
妻
「え?何?
聞きたいな〜教えて」
お兄ちゃん
「特別にママだけに教えてあげるね
僕ね
生まれる前の事、覚えているだ〜
生まれる前ね
雲の上にいてね
そこには神様がいたの
神様がね
親を選びなさいとか
言ったから
僕
迷わずにパパとママの事を選んだの」
妻
「何で?」
お兄ちゃん
「ここなら僕は
幸せになれると思って
僕、幸せだよ
パパとママの子供で
でも、余り喧嘩しないでね」
妻
「だって」
妻は、涙目で旦那を見つめ
旦那は、頭をかきながら
下を向き
旦那
「悪かったな
ごめんな、言い過ぎたよ」
妻
「いいのよ
私も悪かったわ
ごめんなさい」
そして、二人は抱きしめあった
その頃、寝室では
妹が目を開けて
お兄ちゃんに向けて
親指を出した
妹
「グッジョブ」
お兄ちゃん
「チョロイもんよ」
お兄ちゃんも
妹に向けて親指出した
(・∀・)bグッジョブ!!