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見よ、わたしは今日、命と幸い、および死と災をあなたの前に置いた

レッドバック飛行場


タキシング状態のF16戦闘機が滑走路をゆっくりと移動していく


クルジド軍の作戦により停滞気味だった制空権確保も地上のSAMサイトと飛竜用妨害電波とも言うべき音響兵器の活躍により勢いを盛り返してきた証拠だ


《レッドバックコントロールよりミニマム2-1、離陸を許可する》


「ミニマム2-1より、コントロール、了解した」


《奴らに思い知らせてやれ》


「倍返しにしてやる」

イスカンダル中尉は細く息を吐き、酸素マスクをつけた


飛び立ったF16を追いかけるように攻撃ヘリが何機も飛び立つ、それぞれエアインテークに新型の増設フィルターを取り付けており、対策は万全だった


山頂のクルジド軍陣地を叩くのはレッドバック空軍基地の航空機とコロモクのロズワルト基地より遥々やってきたAC130とA10である


A10が搭載したロケットポッドが一斉に火を噴くと流星群のようにロケット弾が山頂を中心に突き刺さり、爆炎を散らせた


《ドラゴンブレス2、攻撃開始》


《全て灰にしてやる!》


従軍したリラビア兵は後に、山が噴火したようだったと語った。山頂陣地を中心に山のあちこちが爆発し、爆煙を噴き上げていた

それだけでは無い、麓に分散配置された砲兵隊が重砲やロケット砲を発射しており、山を掘り返す勢いで砲弾を叩き込んでいた












バスドム山 リラビア軍 北東陣地

第42中隊 第一小隊 アル中尉


バスドム山には摺鉢基地から山頂に向けて開拓されている道は2本あり、上から見たら棚田のように連なっている大きな岩盤を避けるようにしてY字に別れているのがよくわかり、Y字の一番下に摺鉢基地があるイメージだ

リラビア軍はその2本の道の両方に一個大隊を派遣し、その大隊をさらに四つの中隊に分け、分散進撃し、クルジド軍の山頂陣地に四方向から襲い掛かろうと画策していた

右翼登山路は細かい軽石が積み重なった悪路であり、歩兵主体の部隊配置がされていた。進撃するのはリラビア軍第42擲弾兵中隊であり、対する比較的地面が剥き出しで道として安定している左翼登山路は第54装甲擲弾兵中隊であり、装甲車と魔法兵が多く配備されている


そして残る二つの中隊は予備戦力兼外周からの進軍を目的とした二個小隊がそれぞれ展開していた

登山路から外れた道なき道を開拓して進むのは第63歩兵中隊と第89工兵中隊であり、最左翼を63中隊、最右翼を89中隊が担当する


それぞれの中隊の最終目的地は山頂のクルジド軍本陣地、そして目下の第一目標はY字路の中心、摺鉢基地を見下ろすようにせりでた棚田の中でも一番大きい丘陵上に作られたクルジド軍の前哨基地、名目上、皇国軍が名付けた704高地と名付けられた高地の奪取である


大軍が陣地化出来る程の巨大な岩盤は摺鉢基地とクルジド軍の704高地の二つのみだがクルジド軍は704高地を中心にいくつかの高地と棚田の平面を占領し、ジャイアントシャドーで見せた相互防御の構えでリラビア軍を待ち構えていた


そしてアル中尉達は42中隊所属であり、中隊の頭とも呼べる基幹部隊だ


「ハミル、いつもの賭けをするか」


「中尉殿も好きですね、いいですよ、どちらにします?」

ハミル曹長とアル中尉は開戦当初から共に戦ってきた親友でもあり、突撃の前には塹壕内にクルジド兵が生きているか死んでいるか賭けをするのだ


「生きてる、銀貨を賭けてもいい」


「本当ですか!?あの爆撃で生きてるわけありませんよ!」


「アレは今までの塹壕陣地とは違う、この一年、敵も対策を考え抜いてきたはずだ、反撃出来るかどうかは置いとくにして、生存している敵兵がいるはずだ」

そういうとアル中尉は塹壕から頭を少しだけ出し、双眼鏡を覗く

戦闘ヘリは飛び出た棚田の上の陣地を、爆撃機は山頂のクルジド軍陣地を徹底的に叩き、観測機の座標支援の元、麓の砲兵隊は山中のクルジド軍陣地に砲撃を浴びせていた

砲撃は土砂崩れなどを防ぐ為、砲弾の8割が地表に着弾しないVT信管やフェレシェット弾の砲弾が多用され、音速の鉄片がクルジド兵の頭に降り注いでいる筈だが、この中尉は一切の油断をしない


「あの向こう側に、必ずいる、全員気を引き締めろ!敵は手強いぞ!」

砲爆撃は一通り終わり、今では土煙とクルジド軍の陣地の火災だろうか、鈍く光る炎のみが見えるばかりだ


「銃に砂が入らないように注意しろ!山頂が光ったら、敵の砲弾が来る!直ぐにその場に伏せろ!いいな!」

アル中尉の言葉に、思い出したように何人かの兵士が自身の銃を確認する


アル中尉は腕時計を確認する。突撃開始時刻まであと一分である


「さて、やるか」

アル中尉が信号銃を取り出す、数百メートル隣の小隊でも同じ光景が待っているだろう


時間ぴったりに信号銃を撃った。昼間でも目を引く赤い閃光が打ち上がった


この信号銃は突撃の歩調を合わせるのと同時に、麓の砲兵隊に誤射などが無く、予定通り中隊前面に煙幕を展開するように要請するための信号弾でもあった


「突撃ぃ!」

アル中尉の号令と共に中隊が斜面を駆け出す。細かな砂利や軽石に足を取られそうになる

だが麓の基地で訓練されたリラビア兵達はその程度の障害では止まらない。雄叫びこそ無いものの、全員がゆっくりとだが着実に山を登っていく


砲撃の影響で悪戦苦闘していると遠くから遠雷のような銃声が響いた


「銃撃だ!頭を低く!」


《こちら54中隊のマーリンだ!敵の塹壕陣地を目視!隠匿されている、全隊注意しろ!》


「賭けは俺の勝ちだな、クソッ!」

砲撃跡の窪みに身を滑り込ませ、アル中尉は慎重に前方を観察する。山から吹き下ろす強風のせいで煙幕は早くも晴れ始めている、敵も味方も丸見えだ

塹壕といっても、木の蓋とその上に土を被せただけのタコツボの様だ、数はさほど多く無い


「小銃擲弾よぉーい!前方の塹壕にぶちかませ!」

アル中尉の号令と共にKar98を持った兵が弾薬係から小銃擲弾と空砲を受け取る


「距離50、二発撃ったら笛の合図で前進だ!」


「安全装置解除!魔法兵は杖を装着しろ!」

ハミル曹長の命令で付き従ってる兵達は銃を再度点検し、魔法が使える者は銃剣の代わりに刺突剣(スパイク)のように尖らせた杖をライフルの先端に取り付ける


「擲弾…テェっ!」

分隊長の号令で十二人の擲弾兵が一斉に小銃擲弾を発射する。配下の兵は次の擲弾の準備をする

弧を描いて飛翔した擲弾はクルジド軍の塹壕に着弾。先ほどの砲撃と比べると小規模な爆発が巻き起こった


「突撃にぃー!前ぇーッ!」

アル中尉の号令の元、兵士達は一斉に立ち上がり、砲撃に負けないほどの地鳴りと迫力の雄叫びを上げながら目前の塹壕へ駆け寄る

最初に入ったのはMP40を持ったアル中尉だ。軽快な音と共にMP40を乱射する

アル中尉に続き、続々と隊員が塹壕に飛び込み、辺りに散らばるクルジド兵の死体に銃弾を半狂乱になりながら叩き込む


「撃ち方やめッ!撃ち方やめッ!撃つな!やめろ!」

ハミル曹長の怒鳴り声と共にようやく隊員全員が冷静を取り戻した、各々が奪取した塹壕に滑り込み、頭を下げて敵弾を警戒したり、銃に新しい弾薬をこめたりと次の戦闘準備を進めた


「曹長、賭けは俺の勝ちだな」


「そうですね、しかし敵の抵抗があまりにも少ない、これは一体……」

ハミル曹長が顎に手をやり、考える。大隊本部から出された命令では今日はこの塹壕と損害しだいではもう一つ先の塹壕線を制圧する様に言われている、このままでは想定より早く制圧が終わりそうだし、それだとこの中隊だけが突出することになる


「大隊本部に連絡を、第一線陣地を制圧。我が隊の損害は軽微、第二線陣地まで進出の用意あり、本部の指示をこう、とな」






















リラビア軍陣地

大隊指揮所


「最左翼中隊より報告、第一線陣地を確保。前進の許可を求めてます」


「ふむ、存外あっけない物だな」

大隊指揮官のジュモ少佐はそう呟き、戦況図を眺め、コーヒーを啜る

後退した頭髪とは対照的に歳とともに伸びてくる鬼人族特有のツノを撫で、ジュモ少佐は考えを巡らせる


「皇国空軍は所定通り山頂、並び断崖上の敵抵抗陣地を爆撃し、補給の為帰投、砲兵隊は引き続き支援体制にあるとのことです」


「うむ、結構」

ただでさえ悪い進軍路を崩さない為、砲撃支援は空中炸裂弾やフェレシェットのよなうな対人弾に限定されてきたが、それでもクルジド軍には十分過ぎた様だ


その後、各中隊の損害が集計され、結果として損耗は軽微、そのため前進が許可されたのだ

















攻勢開始一週間前……


クルジド軍 山頂本陣地


山頂に作られた半地下壕、そこに丸太と積み上げられた石で防備を固めた作戦指揮所、そこにヴォルガン卿とディンギィル、そしてアラヒュト教聖騎士団の役職者やクルジド軍の各軍団長が集まっていた


「指揮官諸君、最終的防衛策を講じた、これで敵の進撃を少しは遅らせられるだろう」

ヴォルガン卿が壁に張り出した前哨陣地の概略図を前に説明を始めた


「徴募兵の塹壕を見下ろす様に、鹵獲機銃の陣地を構築する。もちろん中央前哨陣地内部の隠匿された穴からも機銃で撃つ事にする」


「正気ですか、ヴォルガン卿、練度の低い徴募兵をこの様な最前線においては、あっという間に塹壕を取られ、敵に足場を固められます!」


「よい、取らせておけ、大事なのは我々が上から撃ち下ろせる位置取りにあると言う事だ」


「…徴募兵は囮ですか?」


「そうだ、ディンギィル、よくわかってくれた。どれほど訓練された軍隊であっても塹壕に入ってしまえば塹壕に沿って一列になる。そこを横合いから機銃で薙ぎ払うわけだ」


ヴォルガン卿は練度の低い徴募兵を囮に敢えて塹壕をとらせ、リラビア軍が塹壕に着くと同時に側面の704高地から鹵獲機銃で撃ち下ろす作戦を提案したのだ


ディンギィルが治めていたシルバーグラードはバスドム山を見上げる様に広がる都市である。当然このバスドム山の事はよく知っている

バスドム山は実は鉄鉱石の産地でもある、一部では鉱石が露出しているほどにその産出量は多く、シルバーグラードの財政を支える大切な山でもある

その為バスドム連山には無数の坑道があり、山中の露出した岩盤内や棚田の下にも複雑な坑道が掘られており、外に向けて穴を掘ればあっという間に銃眼が完成する難攻不落の要塞であることは地元民なら周知の事実でもある


リラビアや大日本皇国側は満足に航空偵察が行えず、この情報を把握しておらず、突入した兵隊は無条件で上から見下ろされている状況に突入したことになる


「正面から来るのであれば敵はあっという間に分散するだろう。だが敵が奪い取ったと思い込んだ塹壕が既に我らの狩場と化しているのだ、当然逃げたり隠れたりする事はないだろう。そこが狙い目だ」

聞いていたクルジド軍指揮官達は思わず唸った。敵を有利な位置に誘い込み、一挙に殲滅する。戦の常道であり、尚且つ新兵器である機関銃がその精度をさらにあげているのだ


「ただ、徴募兵の戦死は免れない、か……」


「致し方の無い犠牲だ。それに塹壕陣地に籠り、持久戦になろうとも、いずれは敵の砲爆撃で全滅する、食糧や備蓄の事もある、彼らの尊い犠牲の元、我らは戦に勝利するべきだ!」


「貴様ッ!人命をなんだと思っている!」


「理想論を語るな!損害のない戦は存在しないのだ!」

クルジド側の指揮官達も侃侃諤諤の議論を交わす、だが現場視察をしたディンギィルは既に陣地が構築されて武器の搬入もほぼほぼ済んでいる現在を知っており、この事後報告の様な会議を早く終わらせたい一心だった


かくして軍議は揺れに揺れたが、最終的には他に良案無しの結論に陥り、徴募兵を囮にした作戦が決行されるに至った


















「よぉし!撃てぇ!」

クルジド軍士官がそう怒鳴ると銃眼を隠していた跳ね上げ扉が開かれた

外界の光が坑道の暗闇に慣れた眼に突き刺さるが、それでも眼下に掘られた塹壕に横並びで伏せているリラビア兵の姿は容易に確認できた


「浴びせろ!」

クルジド軍が持ち出したのはMG08水冷式機関銃である。戦場に置いて常に遺棄されがちな重武装の代表格としてこの機関銃はクルジド軍の主力機関銃として採用されており、パーツの複製も進んでいる一丁である

訓練で的を撃ってばかりの毎日だったが、今日は違う。目の前には無防備に背中を晒すリラビア兵達がいる。そのプレッシャーだけで、引き金が普段の倍重く感じた


視界が潰れるほどのマズルフラッシュと鼻を突き刺す火薬の臭いにむせそうになるが、射手は塹壕に向けて弾を撃ち続けた













「待ち伏せだぁ!」


「奴ら山に陣地を隠してやがった!」


「航空支援を!なんでもいい!早く!」

塹壕の中は混乱の極みだった。順調に思えたが次の瞬間には敵に高所を奪われ、機銃掃射を浴びせられている現状、歴戦の兵士でも慌てふためくのは当然だ


「この音、MG08です!奴ら俺たちの機銃で撃ってやがる!」


「退却処理を蔑ろにしたツケだな!スモークある奴は今すぐ投げろ!ありったけだ!」

アル中尉の命令と共にハミル曹長はポーチからスモークグレネードを取り出し投げる。他の兵隊もそれに従い各々スモークグレネードを投げる


「無線兵!砲撃を要請しろ!中央の岩山だ!」


「中尉!もう呼んでますが、各中隊が敵の反攻にあってるみたいで、こっちに回す手がないと!」


「クソタレが!」

クルジド軍は煙幕があろうと銃撃の手を止めない。リラビア側も果敢に射撃をするが命中するはずもない


「前進命令は出ている!ここにいても死ぬだけだ!第一第二小隊前進!進めぇ!残りはこの塹壕を守れ!メルギス軍曹、指揮を頼む!」


「了解しました!」


「前進ッ!」

アル中尉とハミル曹長の号令でリラビア兵達が立ち上がり、塹壕を乗り越えて走り出す

目標の次の塹壕が白い煙に覆われる。敵のマスケット銃の掃射だ


銃撃に何人かの兵士が巻き込まれる、ハミル曹長もヘルメットを吹き飛ばして斜面を転がり落ちていった


「前進!前進ッ!」

アル中尉は歩みを止めず、柄付きグレネードを取り出し、ピンを引き抜いた


「こぉの!」

投げたグレネードはプロペラのように回転しながらクルジド軍の塹壕に落ち、起爆。銃撃が緩んだ隙にアル中尉は塹壕に飛び込んだ

滑り込むと同時にMP40を乱射。マスケットを装填していたクルジド兵達が薙ぎ倒されていく


「コイツら、アラヒュト教の神殿騎士共です!」

次席の軍曹が死体をかき分け、頭を下げながら駆け寄ってくる


「連中には神の元にお帰り願おうか!擲弾よぉい!」

アル中尉がそう怒鳴ると生き延びた擲弾手がKar98の先端に擲弾を取り付け始める


「側面警戒!弾幕絶やすな!」

塹壕ごとにクルジド軍はキルゾーンを設定しているのを見抜いたアル中尉は側面の銃眼を潰すべきだと判断し、擲弾兵に狙わせる


「てぇッ!」

まばらな着弾で岩山が削れる。だが降り注ぐ機銃掃射は止まない


「中尉!小隊の半分が被弾してます!後詰めの部隊も襲撃を受け、被害甚大、大隊本部から作戦中止の命令が来ました!」


「クソッ!無駄骨じゃねぇか!後退する!砲兵隊に煙幕を要請!」


「二分後に煙幕、着弾します!」


「よぉし!煙幕と同時に撤退だ!それまで生き延びろ!」


アル中尉は肌身で感じていた。この作戦の失敗を

















摺鉢基地

皇国軍 第七戦闘団 団長室


「48名が死亡、146名が負傷、行方不明者が24名、装甲車一台が擱座して爆破処理、航空機の損失は無いものの、地上戦力の喪失は現時点ではこれだけあります」

石鏡(いじか)大佐は報告書を流し読み、手渡して来た副官を睨む


「想定より多いな」


「どうも敵に鹵獲された兵器を効率的に配備し、待ち伏せしたそうです」


「大見得切った割には、大したことのない」

ゼウロス将軍の怒り狂った怒鳴り声は庁舎を挟んだこの部屋にも轟くほどの大声だった。石鏡大佐はそれを聞いて作戦の失敗を悟っていた


「今回の失敗で彼を罷免することができるのでは?」


「滅多なことを言うな。それに一度の失敗で挫けるほど、リラビア軍も柔じゃない。我々は引き続き、敵の後方地帯を脅かすことに専念するんだ、そっちの戦果は?」

そういうと副官はタブレットを一つ手渡す。手渡された戦闘詳報をスライドしていき、満足そうにうなづいた


皇国軍は高高度からシルバーグラード一帯に爆撃を行っていたのだ

敵後方の防衛設備や物資集積所になっている村々や飛竜訓練施設、そして食糧を供給してる畑などを中心に爆撃していた


皇国軍が飛竜関連施設や空中警戒中の飛竜に攻撃していたおかげで地上で苦戦するリラビア軍の損害がこれだけで済んだのである


「これで彼らも慎重にことを運ぶということを学んだろう。そうなってくると我々の方にもお呼びがかかるかもしれない、我々の仕事はシルバーグラードの陥落だ、こんな山一つでつまづいている場合ではないのだ」

戦闘詳報の入ったタブレットを置き、石鏡大佐は立ち上がり、窓の外を眺める


「次の攻勢で突破する。同じ手は食わない」

石鏡大佐は鋭い眼光でそう呟き、拳を握りしめた

皆さま、お久しぶりでございます、次話投稿が遅れてしまい申し訳ありませんでした

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