お昼ごはん【火.カヤ】
==カヤ==
【火曜日】
いつもの四人グループで固まり、いつもの教室で昼食をとる。今日の弁当は何かな、うーんシャケかあ。嫌いではないけど、朝ごはんと同じメニューはちょっとだけテンションが下がる。
今日も美味しいご飯を囲みながら、たわいもない会話に花が咲く。
「お金欲しい」
マユミがため息交じりに言うと、カナコが箸で彼女を指して頷く。
「わかる」
「石油王の彼氏ほしいわ」
「えー、彼氏はお金よりどれだけ自分に優しくしてくれるかじゃない?」
ミサが頬に手を当て軽く黄色い声をあげる。
「自分に優しくしてくれるサッカー部のケンイチくんが彼氏だったらいいなって?」
私が意地悪く言うと、ミサは慌てて私の肩に手を置き周りを見回す。
「大丈夫だって。ケンイチくんは今ここにいないって」
「もうカヤ! 驚かせないでよね」
「ごめんごめん」
「はあーっ、私もそんな恋してぇー」
マユミは脱力し、箸を進める。
「別に恋とか、そんなんじゃないからね?」
「はいはい」
「カヤは? 浮いた話ないの? バイト先でイケメンの彼氏とか見つけた?」
「ないよ、ないない」
カナコの突っ込みをいなしながら、シャケの身をほぐす。
箸を進めながら、昨日のセンパイとのやりとりを思い返した。
あれは浮いた話に入るのかな。まあ、十万円なんて大金を突きつけたから、簡単にお流れになるだろう。そうなると、センパイは別の条件を持ちかけてきそうだ。どんなお馬鹿な交換条件を持ちかけてくるか、明日のバイトが楽しみだ。




