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彼女いない歴【土.ヨウスケ】

【土曜日】

==ヨウスケ==


 汐田からデートの申し出が来た時には心底驚いた。

 一週間限定の恋人契約が延長したはただただラッキーとしか考えていなかったが、デートとなってくると話が変わってくる。


 汐田にとって俺はただのバイト先にいる先輩の一人にすぎなかったはずだ。恋人契約はアルバイトとしてお金を払い、必要最低限のことをやってもらっている。そうだったはずなのに、お互いをよく知るためのデートを向こうから提案してきたのだ。

 それはつまり、汐田は俺のことを本気で彼氏だと考えるようになったんじゃないだろうか。今まではあまり意識していなかったけど、実際にデートをして恋人のフリを経て、好きの想いを自覚したとか。もしくは、元々俺のことが好きだったのかもしれない。

 妄想の域をでないけれど、ありうる話だ。

 いや、本当にそうなのかもしれない。


 それにしては俺への態度があしらっているだけのように見えるときもあるが、照れ隠しに違いない。きっとそうだ。


「センパイ、何にやにやしてるんです? 気持ち悪いですよ」

「ああ、悪い悪い」

 汐田はそれに怪訝な顔で返す。

「なんですか、その顔。やめたほうがいいと思いますよ」

「そんな顔してた?」

「ええ。とっても」

 その言葉を受け、真顔に努めようと試みる。頬の緩みを戻すのはちょっと大変だ。



「では本題のデートと行きましょうか。センパイ、ご趣味は?」


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