Lv.4 隠れてコソコソ
皆さんこんにちは、こちら現場となる王宮の五十嵐です!では僕が怪しいと思った人物を探しに王宮内を探索したいと思います!
まず、最初のターゲットとなるのはさっきから【索敵魔法】に引っかかっているこれは、、、王宮騎士団でしょうか?なんで引っかかっているんでしょうねぇ、、、まぁこれから分かることですが!それでは突撃してみましょう!
、、、という茶番を挟んだけど許してくれ、こういうの一度やってみたかったんだ、、、!!
でも、さっきから【索敵魔法】に王宮騎士団の、、しかも団長らしき人物が住んでいそうな豪勢な扉の奥からビンビンに引っかかっているのだ。
【索敵魔法】はさっき使ったのが初めてだが、まぁ要するにゲームでいうマップだ。地形は一回行った所はマッピングされるし、人物や生体反応があるとマップの中の点が点滅するし、人物が移動するとその点も動く、あと接近するとマップの枠と点が光る。その光り型にもいくつか種類があって、
・味方や仲間、人間には白く光る
・盗賊や罪を犯したもの、犯罪者は黄色く光る
最後にこれが重要だが、
・魔物や魔族またはそれに準ずるものの場合、赤く光るのだ。
説明してる間に、今回の探索の最重要ターゲットが向かってきたので【偽装魔法】で姿を隠し【空間魔法】で作った空間へと入り込む。僕の予感が正しければこの最重要ターゲットはこの豪勢な扉の奥の人物と落ち合う筈だ。
さぁ、なんでこの国の王女と騎士団長が赤く光っているのかじっくりたっぷり聞かせてもらおうじゃないか。
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騎士団長の部屋
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コンコン
「、、、入れ」
「失礼しますね」
「やはり貴女様でしたか、それで?今晩はどんな御用でしょうか?」
「騎士団長としての目線で見て、今代の勇者はどうでしょうか?」
「まだまだ分かりませんな、でも期待値は高いでしょうな特に勇者は既に他の仲間達の中心人物となっているようですし、、、でも貴女様はあの勇者よりも気になっている人物がいるのでしょう?」
「バレていましたか、、、でも今回は何故かあの方が魔法陣から外れていたのか分かりませんがいなかったんですよ」
「失礼を承知の上で聞きますがあの方、、、とは?」
「何万もの魔物や動物、天使や悪魔、海に浮かぶ戦う船、そして神まで召喚し使役して戦う伝説となった【奇跡の召喚士】と呼ばれる力を持った方です」
「ッ!!!、、、それは本当の事で?」
「はい、その方を上手く使えば我らが主が喜ぶでしょう、、、いればですがね、、」
「そうでしょうな、我らが主の目的のためにはその方の力を借りれればどんなに楽になることか、、、その方は召喚されなかったので?」
「多分、、召喚されていないと思います。あの方は男性だったので見てみましたがいませんでしたので。召喚士はいると思いますがあの方並みの力をもっているかどうか、、ですね、まだまだ不確定要素が強いです。」
「そうですか、、、では今晩はこの辺でお開きにしましょう。」
「そうですね。これ以上は怪しまれますから。」
「それでは、、、我らが王に絶対なる忠誠を」
「我らが王に絶対なる忠誠を」
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き~いちゃった~!き~いちゃった~!
やっぱり王女と騎士団長は繋がってたね、あと我らが王とか言ってたけど多分魔王かな?でも僕の称号にも魔王ってあるんだよね。ちょっと見てみよう、
[称号]魔王
・魔法を統べる王。
・すべての属性魔法と禁忌魔法を極めし者に与えられる称号。
・この称号は魔族を統べる王の魔王と間違えられるが違う。
あー、魔法を統べる方の魔王って意味だったかー。確かにあのゲームではいろいろな杖を使っていろいろな属性魔法をぶっぱしてたけどそういうことか。よし納得!
さぁて、何となく分かってたけどやっぱり魔族だった。しかも、多分かなり高位の方の魔族だったと思う、なんとなく召喚値を溜めて召喚をしたくなる衝動に駆られるがまだ魔族王女の方は泳がせておこう。
まだ、部屋に帰ってから何かしそうだしねぇ。
しっかし、この空間は最高だなぁ!
僕は今、【空間魔法】で作った空間でリラックスしながら一部始終を見ていた。なんでリラックスできるかというと、なんとこの部屋内は自分が思い描いたモノが魔力を消費して創ることが出来る。それに味をしめた僕はこたつにみかんとお茶を載せ大迫力の大型モニターにさっきの一部始終を映して見ていたのだ。愛してるこたつ!もう君とは離れられないよ!
と、皮を剥いたみかんを貪りながらまったりしていると魔族王女が自室に帰っていた。よっしゃちょっとだけ真面目に見よう。
すると王女がおもむろに赤黒い水晶を取り出した、なにをするのかな?
「報告です。我らが王【魔王ルミリアーナ】様に繋いでください。」
おお、魔王だって!やっぱ魔王!やったね真希ちゃん予測があたったよ!自分の内心でふざけきっていると大人びたお姉さんが映し出された。女?魔王って女なの?しかもめっちゃ美人である、緋色の髪を伸ばしており目が黄色い、あと胸部装甲が物凄く戦闘力が高そうだ、腰から下は見えないが上半身だけでも美人ぶりが分かるくらいだった。
「おぉお前か、して今日はどんな報告だ?」
見た目通りの落ち着いた声で魔王が魔族王女に問いかけてきた、
「勇者召喚をいたしました、、ですが【奇跡の召喚士】はおらず失敗した模様です」
多分それ僕です。いや多分じゃないな、てか僕に巻き込まれて他のクラスメイト達は転移しちゃったのか。
「ふむ、、、そうか、ではまた機を見て勇者召喚の儀を執り行え」
「それと、国の戦力ですが順調に下降傾向にあります。昔と違い、私達が【詠唱】を薦めた結果魔法自体は昔より使える人が多くなりましたが威力は低くなっています。この国の戦力をもう少し低くすれば叩くことも出来ると思います」
ふ~ん。やけに能力値が低いと思ってたら魔族が入り込んで工作してたのか。叩くって事は戦争になるのかなぁ、嫌だなぁうるさいの。気持ちよく眠れないじゃないか。
「わかった。ではこちらでも叩く準備をしよう、報告ご苦労だった。」
「はい、魔王様。」
ん、終わったみたいだ。魔族王女が水晶をしまうと、魔族王女の背中から小さい翼が、頭からは一つの角が現れた。
「ふぅ、人間の姿をとるのもなかなかに疲れるわね」
そろそろ目的も達成したことだし、自室に帰りますかね~。
さあ明日が、クラスメイトたちとお別れを告げる日だ。
最近休みの日はお昼寝をとるようにしてます。
寝る子はよく育つ!(ですが僕は164しかないです泣)