~第46話~ 再びスランプ
ウ~~~~ム…
書けない。全然書けない。サッパリ進まなくなってしまった。正確に言えば、全然書けないわけではない。書いてはいる。書いてはいるのだが、自分で読んでいてつまらないので、消してしまうのだ。
書いては消し、書いては消し、書いては消す。その繰り返し。だから、全然進まない。
正直、ストーリー自体はできている。次の話どころか、ほぼ最後まで完成している。頭の中には、完成した小説の姿があるのだ。けれども、それを実際に文字にしてみると、つまらない。実につまらない!なんていうか、魂が入っていない感じ。まるで、人形が動いているみたいなのだ。
「これは、人形劇じゃないんだよ!!」と、部屋の真ん中で叫びたくなってしまう。
イライラする!あ~、イライラする!イライラするったら、ありゃしない!!
僕は、部屋の中をグルグルと歩いて回る。まるで、狂った犬みたいに歩き回る。
1周、2周、3周…もう覚えていないくらい歩き回った。けれども、先へは進めない。そりゃ、そうだ。ストーリーで詰まっているわけではないのだから。問題は、別にある。ストーリー自体は、問題ない。むしろ、かなりいい部類に入るだろう。ただ、書けない。書いていてつまらないと感じてしまうのだ。これでは、お話にならない。
仕方がないので寝て過ごす。それで、体力も精神力も回復する。だけども、小説の方は進まない。全く進まない。むしろ、以前よりも悪くなってしまったみたいだ。
どうする僕?ここで終わりなのか?この小説は、ここで終わり?僕も、この部屋から永遠に出られしないのか?