~第41話~ このまま永遠に
8匹の仲間の内、7匹までやって来た。のこり1匹。ひたすらずっと順調とはいかなかったけれども、どうにかここまで書き切った。
ここで僕は後ろを振り返る。思い返してみれば、長い道のりだったな…と。そうして、今度は先を見る。まだゴールは遠い。けれども、このまま進み続ければ、いずれ最後まで到達する日はやって来るだろう。そのような確信めいた未来を、僕は頭の中に思い浮かべていた。
そうしたら、どうなるのだろう?僕は元の人生に戻り、それまでと同じような生活を続けるのだろうか?なんだか、それも寂しいな…と、僕は思った。もう、いっそのこと、ずっとこの部屋で暮らし続けようか?延々とストーリーを引き伸ばし、いつまでもこの部屋に居続けようか?そうして、永遠に小説を書き続けるのだ。いつまでもいつまでも、終わることのない小説を…
いや、それではいけないな。始めた物語は終わらせなければ。それが、小説を書く者の使命。小説には適度な長さというものがある。その小説自身に与えられた長さというものが。それを無理に長くしたり、短く縮めたりしてはならい。
そう思い直すと、僕は再び執筆を再開した。