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回想
――健秀が死亡したという知らせを受けたのは、その日の夜のことだった。
原因は、脳を強く打ったこと、つまり脳挫傷だったらしい。
僕は初めて、人はこんなにもあっけなく死んでしまうものだと知った。
犯人であるトラックの運転手はすぐに捕まった。
話によると、健秀が急に道路側へ自転車と共に倒れ、ブレーキをかけたが間に合わなかったのだということだ。
葬式にも行ったが、どんなことをしたのかは記憶にない。
麻也や隼基もいたのだろうが、探すことはできなかった。見つけたとして、何を話せばいいのかもわからなかった。
そして、そんなことがあっても僕は最後まで泣かなかった。なんて友達がいのない奴だろう。
葬式から数日後、健秀のお母さんが自殺した。
夏休みをどんな風に過ごしたかも覚えていない。
二学期は、いつも以上に人と会話をしなかった。
三学期が過ぎて、卒業式。
麻也は試験を受けて、私立の中学校に入った。
そこで歳基さんは家庭教師のバイトを辞めたそうだ。
僕は隼基と一緒に、試験のない市立の中学校に入った。
意外にも、高校でまた麻也と再会した。
――それから、僕達は成人の日を迎えた。
高校での話もありましたが、鬱々しい話になりそうなので割愛しました。機会があればいつか。




