おばあちゃん
おばあちゃんに会えた
久しぶりに会えた
夢に出て来てくれた
どこか違う世界のパン屋さんにいた
シャン、と立っていて、だいぶ若かった
でも、確かにおばあちゃんだった
会ってすぐ、ガッチリ握手をした
ガッチリ抱き合って、泣いた
「麻雀、お疲れさま」
と、おばあちゃんは最初に言った
僕のいる世界でのことを、
ねぎらってくれているみたいだった
「なんでもっと一緒に居られないんだ」
僕は、泣きながら、おばあちゃんの肩越しで、そう言った
「ほら、もう行かなきゃ」
と、おばあちゃんが言った
おばあちゃんも、泣いていた
「寂しい」
絞り出して、僕は言った
お互い、どこか分かっている風だった
思い合っていても、今は、このままここでは、一緒には居られないことを
永遠のようなひと時から目が覚めた
こっちの世界でも、やはり泣いていた
涙が滲んでいた
もう少し、もう少し、この世界で、
辛い思いでも何でも出来るような気がした