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呪いのG☆D★KILLER ~彼女は彼女の為に。~  作者: ボンバイエ
第一章 見知らぬ人。見知らぬ場所。
19/31

ルノーの街で買い出し。

予定通り更新。


1. バジリスクの死体の納品。

2. ヂロン盗賊団の討伐。

3. 薬草の納品。

4. オーガの角の納品。

5. オーク肉の納品。

6. ゴブリン集落の殲滅。

7. 金塊の納品。

8. タランチュラの糸の納品。

9. 鋼鉄の納品。

10. ブラックファング(黒狼)の皮の納品。



受けた依頼の内二つは完了している。

討伐関係の2と6は完了した。

残りは8個ある。



「さぁ、洞窟に行くよ。」


「洞窟?って、あの洞窟?」


「そう。あの洞窟。今回行く洞窟の名前はディックディックの洞窟です。」


「何か、聞いた事ある様な名前だね。」


「そうだね。まぁ何処にでもある様な洞窟だけど、依頼内容の全部をいっきに達成するために、そこにしました。」


「おぉおぉ~。」


「という事で頑張りましょう。」


「あれ?ちょっと待って。」


「なに?」


「それってさ。すっごく大変なんじゃないの?」


「・・・。」


「いっきにという事は全部を回収するって事でしょう?」


「そうよ。これも訓練の一環です。」



鬼だ。

鬼が復活した。

玲ちゃんの皮を被った鬼がここに居る。



「という訳で、洞窟に行くのだけど、準備をしっかりとしましょう。という事で、買い物に行くわよ。そして今日は買い食いよ。」


「おぉおぉ~!」



買い物、ショッピング。

何故か胸躍るのよね。

なんか誤魔化された気がするけど、まぁ仕方ないよね。


私達は宿を出て商店街へと向かった。

いつ来ても商店街には人が一杯いる。

色んな目的を持ってこの路地を練り歩く人達。



「今日は何を食べようかな?」


「やっぱり、甘いモノは外せないよね。」


「そうね。たしか揚げパンを売っている所があった気がするんだけどな。」


「うっそ?揚げパン?砂糖付きの?」


「白っぽい何かは掛かっていたよ。でも砂糖かは分からないよ~。」


「そっかぁ、じゃあさ。いつもの店によって、スカッシュを買っていこうよ。」


「いいね。」



私達は初めてこのルノーの街に来た時に寄ったスカッシュ店に向かった。

露店という形をとっているスカッシュ店のお姉さんは、ヴィヴィさんと言って色気のある人で見た目は人間種なのだけど、ダークエルフと人間のハーフだそうだ。

語るも涙、話すも涙の自身の半生をこの間、笑いながら話してくれた。

もちろん、ツッコミはいれたよ。


ちなみに、スカッシュだけではなくアルコール飲料も置いてある。

エールと呼ばれる炭酸入りのお酒で、冷たくて少しの苦みがあって喉越しが最高だとか。



「玲ちゃんに凛ちゃん。はい。スカッシュ2個ね。」


「「ありがとう。」」


「今日はどうしたの?お休み?」


「いいえ。明日の準備の買い出しです。」


「そうなんだぁ~。明日は何処かへ行くの?」


「はい。洞窟に行く予定にしています。」


「もしかして、ディックディックの洞窟?」


「はい。その予定です。」


「そっかぁ。二人とも見た目によらず強いんだね。」


「玲ちゃんは強いですけど、私は全然。駆け出しですよ。」


「でも、行くんだろ?」


「はい。」


「ならやっぱり強いんじゃん。だって玲ちゃんは弱い者を一緒に連れて行かないだろう?足手まといは上級者であっても、恐ろしいモノだって聞くよ。洞窟には連れて行かないだろう?」


「そういうモノですかね?」


「なっ?玲ちゃん。」


「・・・ええ。信頼してないと無理です。」



恥ずかしそうに下を向いて玲ちゃんが答える姿はカワイイ。

『そうだろう。』と言いながら頷くヴィヴィさん。

あれ?私期待されてる?



「・・・調子に乗るのは厳禁です。」


「ですよねぇ~。」



私はニマニマが止まらない。

その様子を見てヴィヴィさんは苦笑い。

ちょっと続けてニマニマしていて玲ちゃんの頭に角が二本出てきた所で、私はブルっと震えて我に返った。



「微笑ましい限りだね。」


「あははは。」


「本当に凛ちゃんは直ぐに調子に乗るんだから。」


「すいません。」


「でも、期待はしてるよ。油断はしないようにね。」


「うん。」


「本当に仲が良いね。お姉さん妬けちゃうよ。」



茶化してくれたヴィヴィさんに他のお客さんからの注文が入ったので、邪魔をしない様にヴィヴィさんに別れを告げて店を後にした。


その後は買い食いをしまくった。

ボア肉の串焼きや鶏の照り焼きにパフェなど、沢山食べた。

動けないと思う程に食べた後に買い出し。

ちょっと買ってはデザート食べてを繰り返して全て買い終わった時には日が沈んでいて、真っ暗な世界に露店やお店などの建物から漏れ出た光に彩られた風景に変わっていた。



「いっぱい食べたね。」


「いや、そこは一杯買ったね。でしょ?目的忘れてない?」


「もう玲ちゃんは固いなぁ~。」


「まぁ、最初から食べる事に頭が占領されてたんだろうけど。」


「うぅ、そんな事ないもん。玲ちゃんの意地悪。」



そんなクダラナイ事を言い合いながら“超高級宿ひととき”のプライベートルームへと戻った。

二人して食べ過ぎたお腹を擦りながら寝るという“落ち”はついてしまったが、幸せな一日の一つだった。




◇◇◇◆◇◇◇




「“獄炎と氷結の魔女”とその相方は、かなりの手練れの様です。明日からディックディックの洞窟へ向かうと言っておりました。」


「そう。分かったわ。そっちは別のを手配するわ。」


「はい。では私はそのままでよろしいのですね?」


「そうね。もう少し彼女達の動向を探っておいて。どうも、私達以外にも彼女達に興味を持っている存在があるようだから。」


「・・・かしこまりました。」


「あら?どうしたの?」


「いえ、我らが主は何をお考えなのでしょうか?ふと疑問に思いまして。」


「ふふふ。そうね。でも指示が出ているのは確かなのだから従うのが私達の務め。だから、気にしない事も重要よ。」


「そうですね。わかりました。」


「それよりも、順調みたいね。」


「はい。」


「それは、良かったわ。楽しんでね。ではまた報告をお願いね。」


暗い部屋。

明かりが届かない場所。

その部屋の扉を開き出て行くとその者の気配は直ぐに消えた。

そして、残っていたハズの者の気配もふっとなくなると同時に姿も消えた。


残されたのは、ただの闇だけだった。


次回更新は

明日、2021年10月20日(水曜日)12時

よろしくお願いします。

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