主人が離婚をしたいといったのですが浮気相手と真実の恋に落ちたといわれました。断りましたところ、号泣されました。私が悪いのですか?真実の恋の相手とやらがしかも…
「私は真実の恋をしてしまった」
「はあ」
「離婚してほしい」
確かこんな物語ありましたかねえなんて思いながら主人の話を聞いていました。
浮気をしているのは感づいてましたが子供のために黙っていましたが。
まだ子供が5歳なものでして。
「跡取りはレンのままでいい」
「……」
「慰謝料も渡す!」
黙るしかありませんでした。レンはまだ5歳。お父様とかわいらしい盛り、わが子爵の家の跡取りでもあります。それは当然です。
親同士が決めた婚約者からの結婚とはいえそれなりにうまくやっているつもりでしたが。
「私、離婚はいたしません」
「私は真実の愛の相手と生きたい!」
子爵家同士の取り合わせなので家柄は釣り合いました。
年齢も釣り合いました。
でもそれ以上に私は結婚後、夫のことを愛しました。
夫もそうだと思っていましたが。
「いたしません」
「君はまだ25歳だ、今離婚すれば……」
「あなたの浮気相手は誰です?」
「それは言えない……」
「そんなことすら言えないようとは……」
私は絶対に離婚しませんときっぱりと言いました。
離婚された妻の行く末なんてどうなるか私は仕事もしていません。
レンもまだ小さいのに……。土下座して号泣まではじめた夫を私はただ見ることしかできませんでした。
「荷物はまとめた出ていけ!」
「……」
「ここは私の屋敷だ。君のものじゃない!」
私はカバンに荷物を詰められて出ていけと夫に言われていました。
レンはとみると跡取りのレンは置いていけと言われます。
「レンについての権利は私にいまありますわ」
「は?」
「跡取りがいないわが実家、親の養子にレンはなりましたの。だからレンはうちの実家の跡取りなのですわ」
私はこうなるだろうと踏んで親にお願いをしてレンを養子にしてもらっていました。
浮気相手の調査結果について一緒に伝えましたけど……。
「あなた父が外で作った私の妹のユーディと浮気をしていたそうですわね」
「……」
「妻の身内と浮気をしていたとなればあなたから勝手に離婚はできないのですわ。それは知ってますわよね?」
「ああ」
法律によると妻側の姉妹といえども浮気することは自らの姉妹となることとなり近親による婚姻は認められていないわが国では重罪でした。
「近親相姦は死罪ですわ」
「お前と離婚さえすれば!」
「まだ離婚してませんし」
私はにっこりと笑って出ていきませんしと言い放ちました。
いえだってあの子私のものをとりあげるのが趣味でしたが主人までとっていたなんて。
「私、絶対に許しません」
かわいげのない女と言われましても、私は子がかわいい母。レンがお母さまと泣きながら家から出てきました。私はレンをぎゅっと抱きしめさあ家に入りましょうとレンに笑いかけました。
出ていけと言えなくなった夫、私は離婚してくれと土下座する夫に対してしませんと言い続けあとは法律にのっとって有責の二人にたいして慰謝料を申し立てました。
夫と妹に不義の罪も一緒に。
夫と妹は死罪になりまして、レンにはお父様は病で死んだのよと言い聞かせました。
相手があの妹でなければまだ……。
私はレンの寝顔を見つめながら真実の愛に殉じることができてよかったですわよねと笑いそのあと愛し愛された人の裏切りを思い涙したのでありました。
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