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第2話, ミレニアム•クエスト

ゲームは架空のものです。

領主の館、つまりぼくン家


目の前には、一心不乱にメシを食う男。  勇者だ。


見捨てるわけにも、いかないからね。


しかし行き倒れるかね? 普通。

ぼく達でさえ、川で魚とって食ったりするのに‥‥


で、ぼくは今、勇者を鑑定中だ。


集中して凝視すれば、それだけ多くのメタ情報を見ることが出来る。


名前 ソータ  

年齢 15才  

種族 人間  

性別 男

職業 「行き倒れ」「元•農夫」「勇者」

レベル 2

体力 120

魔力 150

強さ 11

頑丈さ 13

素早さ 12

頭の良さ 11

精神力 11

スキル 勇者システム アイテムBOX

使える魔法 「火炎弾」「回復 小」


何だこれ?

鑑定して、レベルやステータスが見えた人は初めてだ。

ゲームのキャラクターじゃあるまいし。


じゃあナニかい? 魔物を倒しまくれば、経験値が溜まって

無尽蔵にレベルアップして、強くなり続けるとでも言うのか?


「いやあ、助かったよ! 坊や。 ありがとな。

すんでのとこで餓死するとこだったぜ」


「いいけど、食い終わったら、事情を話してもらうからね」


「お、おう‥‥」


勇者ソータの話は、要領を得なかったが、要約すると

天変地異があった日、ソータのもとに

「魔王が復活したから、勇者となって、それを滅ぼせ」って

声が聞こえたんだってさ。

で、手の甲になんか模様が浮かんだって。


あ、本当だ。 ある。


で、魔王退治の旅に出たはいいけど、どうしていいかわからず

彷徨った末、現在に至るらしい。


「何やってんだよ‼️」


ただ、ハッキリしたことがある。


こいつゲームのキャラクターだ。





そう考えると、思い当たるゲームがある。


前世の自分が、死ぬ20年前にプレイしたRPGだ。


「ミレニアム•クエスト」

勇者4人パーティーが、金魚のフンのようにゾロゾロと

移動しつつ、魔物を倒してレベルを上げ、最後に魔王を倒すという

某超有名RPGの、丸パクリと言っていいシロモノだ。


合計30年も昔のゲームだが、間違いない。

地名やら国名やら、状況も完全に一致する。


前世の記憶なんて、かなり怪しいのに

このゲームの事だけは、鮮明に思い出せるのも、おかしい。


むしろ、転生して10年、何で今まで、気が付かなかったのだろうと思う。


ああ、ただの異世界じゃなくて、ゲームの中の世界だったのか‥‥


やばいじゃん!


どうすれば、あんな1本道のシナリオの盲導犬型RPGを

迷走出来るんだ?


ここバルタム男爵領なんて、ゲームのマップでは

省略されていて、出てこない場所だぞ。


「仲間の人はどうしたの?」


「仲間? 仲間なんていねーよ。 俺は一人だぜ」


マジか‥‥

1ヶ月間、何してたんだ‥‥こいつ。

レベルだって、序盤はすぐレベル5くらいまでは上がったはず

本当に何もしてないな‥‥


この男、見た目はかっこいい2枚目なのに

中身が残念過ぎる。


洒落にならないぞ! こんな奴に世界の命運がかかってるなんて‥‥


「おッ パーティー登録しますか? だって‥‥

YES‥っと」

「おい!待て! 何の話だそれ?」


名前 ユウム  

年齢 10才  

種族 人間  

性別 男

職業 「バルタム男爵家三男」「転生者」

レベル 1

体力 80

魔力 --

強さ 7

頑丈さ 8

素早さ 10

頭の良さ 12

精神力 10

スキル 言語 鑑定 空間


「何じゃこりゃあああ?

ぼくにまで、レベルが付いたぞ! ステータス弱ッ!

いやいや、何が起きたんだ? これ」


「パーティー登録しますか? ってメッセージが目の前に浮かんで

‥‥ついYESって、しちまった。悪い悪い」


「いや、ぼくは勇者のパーティーメンバーじゃないから!」


魔法も使えない10才児が、戦力になるわけないだろう!

何考えてるんだ!





































 












 











 









ポンコツ勇者‥‥

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