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第11話, 竜の谷 

洞窟の奥は、もう1匹のドラゴンがいた。

グララよりは小型だが、それでもかなりデカい。


そのドラゴンは有無を言わせず、ぼくに襲いかかってきたが、

グララおばさんに軽く撃退された。


「ガウガウ(あなた!何なさるんですか!)」

「ガウガウガウ(ララを攫った悪い人間だ! 許さん!)」


どうやら、ララのお父さんドラゴンらしい。


「ガウガウ!(ララ! 無事だったか! 心配したのだぞ!)」

お父さんドラゴンが、人化しているララに擦り寄るが……


「ガウ!(パパ嫌い 臭〜い!)」


パワーアップしているララも、容赦なくお父さんドラゴンをぶっ飛ばす。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


お父さんドラゴンは、ギロロさんというらしい。


デグウィート語も話せず、人化も出来ない彼は

妻と娘にぶっ飛ばされて、洞窟の外でいじけている。


「バカは放っといて、旅のお話を聞かせて頂戴な」

人間サイズの家具を魔法で用意し、お茶しながら

魔王討伐の話をグララに聞かせる。


「まあまあ、エタルーゼスちゃんも災難ね」

魔王をちゃん付けですか。 そうですか。


「それで、大量の魔素を抱え込む事になってしまって……

この『竜の谷』に破棄しちゃダメかなあ……」


元々この辺りの魔素は濃い。 

100倍位になったって、ドラゴンがおかしくなったりしないだろうし、

魔物が湧いてもドラゴンなら平気だろうし。

もう他に捨て場所はないよね。


「構わないけど、勿体無いわよ。 捨てるなんて」

「いやいや、魔力を持たない僕が、魔素を抱え込んでたって邪魔なだけだし」


「だから、その魔力の代わりにすれば、いいじゃない」

「え?」

どういう事?


「あなたのスキル、あなたの亜空間の中のものを自由に使えるわよ。

その魔素を魔力に変換しちゃえば、魔法使い放題じゃない」


「なななな‥なんですと〜!!!!」

魔王といいグララといい‥‥ 何でぼくより、ぼくのスキルに詳しいんだよ?



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「いっその事、此処に住んではどうかしら? 歓迎するわよ


結局ぼくは、しばらく滞在して魔法を修練することになった。


大量の魔素を消費するためにも、ここに住むのは正解だろう。


ソータはステータス画面から、自動(オートマ)で魔法を発動出来たが、

ぼくは、そういう訳には行かない。


魔法言語と術式を理解する必要がある。


魔法言語は「言語」スキルがあるので問題ない。


あとは術式だけだ。

ビビアンさんが教えてくれることになった。

  

グララ達ドラゴンは、魔法耐性を持っているので、攻撃魔法は効かない。

再生能力もあるので、ドラゴンには魔法を使うメリットがない。

なので、魔力はあるが、魔法は苦手なのだ。




一旦、王都に戻って正式に家を出ることを両親に告げた。

勿論、グララのとこに行くとは、言ってない。


両親には、『ビビアンさんの弟子になって修行の旅に出るな』どと伝えた。

まあ、丸っ切り嘘ではない。


父上は、ぼくにバルタム子爵家を継がせることも、考えていたらしいけど、

ぼくに全くその気がないと知って、諦めてくれたようだ。




谷に戻り、修行の日々が始まる




ただビビアンさんも、いい教師とは言えなかった。


ビビアンさんにとって、初級魔法も超上級魔法も区別がないらしく

授業は滅茶苦茶だった。


いきなり極大魔法から覚えたよ。


ララが張り合って、ドラゴンブレスを吐きドヤ顔している。


いや、そういう事じゃないからね。


竜の谷は、ドラゴンの住処なだけあって、

極大魔法やドラゴンブレスを使いまくっても、問題ない。

遠慮なく魔法の練習が出来るのは助かる。


攻撃魔法は、頭の良さ、聖魔法は精神力のステータスに由来している

レベル30になった事で、それぞれ常人の200倍あるおかげか、

みるみる魔法を習得していく。


それも身体強化やら、飛行魔法やら超級のものまで。


今更ぼくは、俺TUEEEE状態になりつつある。

でも、魔王はもう倒しちゃった後なんだよなあ。


意味なくないか?

















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