あぁ、綺麗な花が咲いているよ。
番外編です。感覚に出てくる主人公みたいな頭やべー奴のお話だと思ってください。
僕の通る道に、ふと目を惹くものがあった。
とても綺麗な花なんだよ。
(Sanoit valheen.Kukka, se ei ole henkilö.)
まだ咲いたばかりのようで、初々しく、どこか儚げで。
そして、美しい。
(Kaunis nainen.)
僕は近くを通るだけ。ショーケースに並べられた色とりどりの宝石たちに目を向ける客のように。
何度見ても、美しい。
時々虫がたかっているから、僕は何度も追い払った。
(Mies, ei hyönteinen.Miten päästä eroon siitä?Tietenkin se sisältää väkivaltaa.)
あぁ、花びら一枚一枚にキスをしたい!
もういっそのこと、僕が種を運んであげたい位だよ!
でも、花はいつか枯れてしまう。
汚れ、しおれ、朽ち果ててしまう。
それがどうしてもいやだった。
だから僕は、枯れる前にその花を摘み取ったんだ。
(Tapoin naisen.)
まだ綺麗なうちに。
もう花は見れないけれど、僕の記憶には綺麗な姿だけが残っている。
まただ。
あぁ、綺麗な花が咲いているよ!
(Voi kauniita kukkia kukkivat.)