第十八話 …どうして。
「…で。話って何だよ?」
俺はなるべくがけのほうには近づかないようにしながら啓のほうを振り返った。
「……さえ」
啓が口を開いた。
開いたはいいが…何と言っているのかよく分からない。
「…?いま、なんて言った?ごめん、聞こえなか…「お前さえッ!!!!!」
啓の急な大きな罵声に、俺は思わず肩をすくめた。
「…な…ッ」
「お前さえッ!!!!お前さえ、いなければッ!!!!!俺は、俺はッ!!!!!」
啓が罵声を俺に浴びせながら、俺の胸倉をつかみかかってくる…!!
「け…いっ、ど…して」
「ははははははははっ!!とんだ天然野郎だよ、てめぇは!!!!!!せっかく優が『警告』を出しているにもかかわらず、俺にのこのこついてくるなんてなぁ!!!!!」
俺の胸倉をつかんでいた啓の手は、俺の首へと伸びてくる…ッ!!
「がッ!!」
ぎり…っ
息が…出来ない。
「警戒心が足りなかったなぁ!!!!なぁ、飛鳥蓮ッ!!!!!!」
「…どう…して、だよ…ッ、啓…!!」
首にかかる力がだんだん強くなる。
…苦しい…
もちろん、首を絞められていることで息が出来なくて苦しい。
でも、…信じていた、本当に親友だと信じていた人物にこうして裏切られることが一番苦しくてたまらなかった。
信じられなかった
目の前で罵声を浴びせている啓は…偽者ではないのか。
…これは、夢ではないのか。
そう思うと、思わず涙が溢れ出してくる。
「…はぁっ、は…っ、…蓮。これから、お前をこのがけから突き落とす」
しばらく罵声を浴びせていた啓が呼吸を整えて…俺にこういった。
「…っ!!」
さすがに俺も驚いた。
かといって逃げられない。
足を怪我しているし、啓が俺を押さえつけたままだったからだ。
「…がけの下は、とがった岩だらけなんだ。まえ、ここから落ちた人がいたけど、その人は助からなかったって聞いたことがある。」
…そんな。
「…さよなら、飛鳥蓮。」
いつの間にか、がけのすぐそば。
俺は、啓に押されて、…まっさかさまに…
お久しぶりですorz
ボツになった話が生き返りました。
ただ単にめんどくさかったからなんですけd(ry
このあたりでやっと半分くらいかな…
疲れました。←