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最強勇者スキルだけど口に出すのも恥ずかしい・・・  作者: 安藤昌益
恥ずかしいスキルの最強無双の出番です

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リタイア勇者パーティーの見舞い

「もう大丈夫なのか?無理していないか?」

 小柄な若者に、タイジは声をかけた。

「え?ああ、人妻愛好の・・・。あなたこそ元気そうで、安心しましたよ。」

と彼は懐かしそうな表情で笑ってみせた。鈴木博美、集団召喚された1人で勇者だった。病人服だが、そこから出ている部分、顔を含めて、には傷跡などはない。しかし、杖を使って歩く姿はヨロヨロして見た目も危なっかしいものだった。

 

 そこは、王都の修道院の中庭。王都の修道院の1つが、重傷を負った集団召喚された勇者パーティーの療養施設にあてられていたのである。タイジは、旅立つ前に彼らと話をしておこうと思って、訪問したのである。彼らには恨みはないし、犠牲者同志であり、よくある小説、漫画のように罵られたり、蔑まれたりはしていないし、かえって事実上幽閉される彼に同情して、旅立ちの時もちゃんと挨拶していたから、強くはないが、一応親近感があったからだ。

「一応勇者ですからね、僕も。体の回復は早いようで、何とか体を動かせるようになりました。それなら、早めにリハビリをした方が治りが早いでしょう?」

と近くのベンチに座って、人懐っこい笑顔を見せた。

 大聖女が、自分も傷ついている身で、皆に必死で回復・治癒魔法を施して、失われた手や足まで再生して、傷まで修復したのだ。ただし、体の中身がボロボロになっていたのは、何とか生きている状態にまで再生するのにやっとだったし、魔力の枯渇、ほとんど零になっていたため、半死半生身動きできない状態だった。大聖女というと、ギリギリまで魔力、体力を酷使したため、やはり体の中身がかなりボロボロになり、魔力枯渇で同様な状態になったのである。そして、大聖女の措置が間に合ったのは、勇者達の生命力が強かったこと、彼らがパーティーメンバーを守るために奮戦したからである。 


「それに早く治して、元に戻って、みんなを守らないといけませんから。」

と表情を暗くした言った。

 これからのことを心配しているな、なかなか賢い奴だ、とタイジは思った。

「それで人妻大好きさんは、ついに出番と言うわけですね?」

 彼は、話題を変えるように質問した。

「名前を忘れられてしまうのは仕方がないが、ひどい言い方だな。大序龍映だよ。」

「すみません。戦いに夢中で考えることがなくて、つい名前を忘れて・・・でも、あれが鮮明に頭に残っていた・・・。」

 彼は笑い、それにつられてタイジも吹き出した。

 タイジは、彼の現状と鈴木達パーティーメンバーへの安全としかるべき待遇について、国王に約束させたことを伝えた。

「ありがとうございます。でも、壮観な人妻ハーレムですね。王妃様まで・・・。でも、大丈夫ですか?僕たちは、あれから戦でレベルを早く上げることができましたけど・・・。僕はレベル10、能力1100、皆は最低でも能力は900・・・え?レベル30、能力3000?王妃様達も能力値が600?それも、すぐにまだ伸びる?あのスキル・・・凄かったんですね・・・まあ、確かに、最強無双勇者ってありましたもんね。」

と彼はまた笑った。それは、少し寂しそうでもあった、とタイジには見えた。

 しかし、彼は小さなため息をついてから顔を上げ、それは真剣なまなざしだった、

「この世界の人間にとって・・・そして僕たちにとっても、タイジさんは切り札みたいなものですから、頑張ってください。僕たちはこんなで、助けることができないのがとても心苦しいですが。」

と言った。

「ああ、ありがとう。頑張るよ。君も早く元気になってくれよ。これから、他のみんなに挨拶してくるよ。」

「そうして下さい。結構、みんな、人妻大好きさんのことは心配していたんですから。」

 彼は、わざと、タイジが嫌がる呼び名で言った、もちろん邪気も悪意もないものだった。それはタイジにもわかった。

「おいおい・・・。じゃあな。また、土産話を楽しみにしていてくれ。」

「魔王を倒した武勇談を期待していますよ。」

と言いあって握手をしてから、タイジは立ち上がり、背を向けて立ち去った。その背中に向って、鈴木は、この世界ではスーキと呼ばれたが、小さく手を振り続けた。


 もう一人の勇者、女勇者、毛利悦子、小柄な可愛い高校生は、大人の可愛い美人になっていた。彼女も動けるようになっていて、リハビリの散歩から少し前に戻ってきたところだと言って、部屋に入ってきたタイジにベッドから起き上がって伝えた。

 彼の説明を聞くと、

「流石に人妻大好きおじさんに頼らなければならなくなったわけですね、この世界は。能力値3000、まだどんどん伸びる、ですって?流石に最強無双の人妻大好き勇者様、私達の出番はもうないですね。あんな魔族なんかどんどんやっつけて、早く魔王をボコボコにして倒して、私達の仇を討ってくださいね。王妃様達にもよろしくね。まあ、私達のことは気にしないで・・・でもやっぱり気にしておいてほしいかな?とにかく私達の安全について、国王さんに言っておいてくれてありがとう。ところで、気をつけて下さいね、色々な意味で。」

と一気に早口で捲し上げて、努めて明るく振舞おうとしているのがわかった。

 笑って彼女とは、拳をぶつけ合って別れると、タイジは他のメンバー達を次々見舞った。

 他のメンバーは、起き上がるのがやっとというところだった。


 大聖女、中村郁代は、起き上がるので精一杯、割と大柄な知的な美人というところの彼女はかなり痩せてやつれてはいたが、それでも大丈夫そうにみえた。召喚された女性では一番年長で23歳である、現状。

 彼から説明を聞いて、

「そうですか。私はこんなでお助けできませんが、頑張ってください。そして、色々な意味で気を付けてください。」

 それだけ言うのも、億劫なようだった。

「みんな、君には感謝していたよ、今生きているのは君のお蔭だった。ゆっくり養生してくれ。武勇談を期待していてくれ。」

 彼女は弱弱しく、別れ際手を振った。


 そして、最後に一番の年長者、大賢者。

「おお、遂に人妻大好きおっさんが、堂々の登場か?人妻ハーレム楽しみだな、図星だろう?」

と彼は身を起こすと大声で呼びかけた。


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