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最強勇者スキルだけど口に出すのも恥ずかしい・・・  作者: 安藤昌益
新たな旅に

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何をしていたんだと言われても

「とにかく、また会えて嬉しいよ。最強無双勇者様。」

 クロノスは、自分達の前に現れた、何もない空間から光と共に、6人の人妻Sを連れたタイジに向って言った。そして、手を差し伸べた。

 タイジは黙ってその手を握った。クロノスの隣にいる女性がヘレナであることが分かって、少し安堵したが、

「あら、相変わらず仲がよろしいようね。」

「あれから夫婦仲はどうなのかしら?」

「子供は?」

「あ、顔を赤らめたところを見ると、せっせと励んでできたんだ?あ、図星だった?羨ましいわね。何時?

何歳?、立った?、歩いた?、最初の言葉は?」

「羨ましいわね。とはいうものの・・・子供はいた・・・わね?」

「あら、嫌だ、忘れていたの?そう言えば私もいたわね・・・忘れていたわ。」

と6人がヘレナをおもちゃにし始めた。

 タイジは笑いながらも、そう言えば6人とも子供がいたんたよな、と少し罪悪感を感じることになった。


「しかし、あらためて聞きたいが、転移後どうなっていたんだ?」

「そもそも最初は、現在いる場所がどこで、どのくらいの時間がたっているのかを把握しようとしたんだよ。ある程度それが把握できてから、正確な位置を知ること、情報を集めることを目的にし、怪しまれないように冒険者としての旅をだな、続けたというところだよ。」

 そう言ってから、別室に移ってテーブルを挟んでタイジとクロノスの会議と言う形になっていた、これまでの経緯を説明した。

「それで、ゆっくり新婚旅行方々ゆっくりと来たわけだ。」

「ひどいことを言うなよ。1日に200㎞くらい歩いた、いや走ったんだぞ、毎回のように。」

「そして、一旦止まって数日間、或いはそれ以上かけて楽しんだんだろう?」

「情報を収集しないといけないだろう?本当に、俺達を快く迎えてくれるかどうか、色々と不安状態にあったからな。それよりも、神竜国の問題だろう?戦況は悪いようだが、実際はどうなんだ?いつでも参戦できる状態だが。」

 実際のところ、確かに7人で駆けた。その速度は人間離れしていた。彼ら以外には不可能だったろう。しかし、もっと走り続けることもできたし、情報収集には長すぎるくらい途中の都市に留まり、冒険者ギルドへの委託された仕事をする必要もなかったであろう。都市の中で、買い物や見学、グルメを彼女達は堪能していたし、ギルドの仕事も観光のように楽しんでこなしていたという方が事実に近いかもしれない、タイジは心の中で思ってはいた。


「クロノス殿。とにかく最強無双の勇者殿が来られているのであるから、話を進めてはどうだろうか?我々も追いつめられているというのが本心といえるし。」

と間に入ったのは、皇帝であった。もうすっかり老境に入っている、落ち着きを感じさせるオーラを持っていた。だから、各王国・公国・共和国・有力都市・宗教界・部族の選挙と帝国議会から皇帝として選ばれたのである。

「分かりました。話を先にすすめましょう。」

とクロノスが言って、状況の説明となった。


 召喚勇者達は、戦いでの重傷者は出ていたが、死んだ者はいなかった。流石に、召喚者というチート性から現地の勇者よりレベルが上なことだけはあった。彼らの奮戦で、帝都への竜神国の侵攻を撃退している。ただ、何とか撃退したというところであって、再度の侵攻を凌ぎきれるかどうかは不明だった。各地の戦況も悪く、帝都周辺を持ちこたえられないとしても、撤退して何とかなるというものではない、つまり逃げる先がないという状況に陥っていた。それは魔界でも、エルフ等の亜人達の領域でも同様だった。

 竜神帝国の侵攻が始まって、僅か数か月で神聖帝国をはじめとして、危機的な状況にどこも陥っているのである。ヘル達の母国オリオ王国も、国土の大半が占領されてしまっている状態なのである。

「やはり相手の戦略の重点は、帝都占領だろう?その準備をしている、そのための兵力をどこかに集結させているというところだろう?そこを先手をとって攻撃するのが得策ではないか?手っ取り早いいし、他の戦線に動揺をもたらすのではないか?それに物資の集結場所でもあるはずだから好都合では?」

と戦況の説明が終わったところでタイジが口を挟んだ。

「その場所はわかっているが・・・兵力に余裕がないし、リスクが多い。」

と軍司令官が躊躇していた。

「私達7人でやります。」

「大丈夫か?」

 クロノスは、心配した。彼らは大事な戦力であり、それを失ってはもう後がないからである。とはいえいつまでもとっておいて追い込まれては本末転倒である。

「頼めるか?」

と言い直した。

「大丈夫ですわ。勇者様と私達の力を見せて差し上げますわ。」

とフレイアが立ち上がって宣言してしまった。ジト目で非難する5人と苦笑するタイジ。皇帝にクロノスが顔を向け頷くと、皇帝も頷きかえして、

「最強無敵勇者殿。よろしく頼む。」

と頭を軽く下げた。

 タイジは立ち上がって、深々と頭を下げてから、

「戦いは時の運がありますし、こちらが強いと思う時には、相手も強いものですから確約することはできませんが、ご期待にこたえるため、せっかくできた魔族・人間・亜人の共存する世界を守るため全力を尽くすつもりです。」

と厳かな調子で答えた。


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