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最強勇者スキルだけど口に出すのも恥ずかしい・・・  作者: 安藤昌益
魔法討伐の旅

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糞妻達の最後をよく見せてやるわ

 ヴァルハラ城に迫った魔王軍の前に、城壁から吊り下げられたものがあった。巨大な毛虫、ミミズ、狂暴そのもののモルモットモドキと雀モドキの4匹・・・魔王の妻達、高位魔族の女達で魔法が解けて人間型の姿から本来の姿に戻ったのである。半死半生で再生どころではないのが、遠目でもわかった。

「人質にでもしようというのか?ひ、卑怯者め!」

 魔王が思っていることを、誰かが代弁するように叫んだ。この暴挙に、軍全体の怒りが士気を高めるかも、と魔王は思った。

「ん?」

 彼女?達を吊り下げているところ、城壁の上に2つの影が見えた。

 それが誰だかは、すぐにわかった。魔王は、遠目の魔法で妻のネルティスとスカディだとわかった。

「おお、お前達は無事だったのか?彼女達を助けようというのか?無理はするな、わしが行くまで待っていろ。」

と思わず口にした。

 

「糞魔王、聞いているか、見ているか?この屑化け物女達が八つ裂きにするところを見せてあげるわよ。」

「私達がお前の妻だなんて思っているのかい?お前とこの糞女達に殺されかかったんだよ。その私達が、お前のために、この屑化け物女達を助けるとでも思ったのかい?」

「早く止めを刺してやりましよう、この死にかけの化け物たちに。」

「そうね、気色悪いものね。」

「や、止めろー。気でも狂ったのかー。裏切る気か?」

 

 魔王の叫びに、2人は実に嬉しそうに笑った。それは、実に恐ろしい顔だった。

 火や雷で焼かれたり、氷漬けになったりした4匹は微かに断末魔の声を上げた。哀れを乞う声のようにも聞こえた。そして、真っ二つに、いや8裂きになって地上に落ちていった。地面に落ちて、肉塊に四散した。

「な、何たることだ。お、お前ら~。」

 魔王は、2人の妻達の裏切りに怒り狂った。

「ゆ、勇者め・・・妻達を操りおって・・・魅惑の魔法でも使ったか?」


「く、くそー。母上を。我らが相手だ。」

「今度は、あなた方を八つ裂きにしてあげるわ。」

「母の仇だ。」

「この恨み果たすわ。」

「目にもの見せてやる。この淫売女。」

「下等な下位魔族と亜人が。」

と魔王子・魔王女達が飛び出して行った。

 魔王は止めようとしたが、声がでなかった、敢えて出さなかった、彼女達を殺したいと彼も思っていたともある。


「あら化け物女の糞子供がやってきたわよ。」

「返り討ちにしてあげましょうか?」

と2人が互いの顔を見ると、

「やっちゃいなさいよ。」

「他の雑魚は私達に任せなさい。」

「やりなさい。」

「ここはあなた方にまかすわ。他は私達。最後の大者達は勇者様に任せますが。」 

と彼女達の下の方から声がした。

「じゃあ、行っきま~す。」

「まとめて叩き潰しましょう。」

と2人は城壁から飛び降りた。

「じゃあ、私達もいきましょうか?」

「雑魚の整理をいたしましょうか?」

「そうでもないる。」

「彼らの指揮官にはされなりの実力者がいますから、手ごたえがないことはないですよ。」

 4人も飛び出した。


「風と火の聖霊よ。我の敵を滅せよ。」

「え~い。下位魔族の力を思い知れ。」

 2人は魔王子・魔王女達に向った。

「この・・・え?」

「力が押し返される。」

「力が抑えられている?」

「く、くく・・・。馬鹿な、何故下位魔族に、亜人に。」

「ま、負けるものか・・・勝てない・・・?」

 魔王子・魔王女達は驚き、慌て、動揺し、狼狽えた。

 1人は、吹っ飛ばされて全ての骨がボロボロになったように感じて身動きができなくなったし、1人は手足が1つづつ切り落とされて立てなくなったし、半身が黒焦げになった者、体中が切り刻まれて倒れた者、氷漬けになった者、光と氷と鋼鉄と火の槍に貫かれて、その4つの多数の矢が突き刺さった・・・。

 それでも、彼ら彼女らは本体を現わして、蠅であったり、ミミズであったり、ネズミであったり、イモリであったり・・・、再生を始めた。だが、その魔力も力も体力も大幅に低下していた。


「だ、だめだ。ご命令に背かざるを得ない事態だ。」

「王子様、王女様達を救えー。」

「見殺しにするなー。」

と彼らの戦いを見守っていた魔王軍は動き始めた。事前に手を出すなと言われていたが、そのような事態でないことを理解せずにはいられなかった。が、その動きはすぐに止まった。彼らの前に、4人の女が現れ、その前衛が瞬殺されたからである。

「折角の義母達によるお仕置きの邪魔をするものではないわ。」

「私達が相手をしてあげるから、感謝しなさいね。そして死になさい。」

「手強い奴がいないの?」

「早く幹部の方は出て来なさい。部下達がどんどん殺されて山になりますよ。高位の魔族だけでやってきていいわよ。」

 次々に、魔族達の死体の山ができて、体を再生しようとして、その半ばで叩きのめされ、また立ち上がって再生を開始して・・・の繰り返すことになった。


「恐ろしいな。」

 クロノスは、城壁の上で矢や岩、槍、魔法を流れ弾を避けて隠れて、戦闘の状況を見ながら呟いた。

「あの2人どのくらいの力になったのですか?」

「まあ、能力値は5000程度までになっているだろうな。魔王子達は、2000程度、相手にならない。元々能力値は高かったからだが・・・タイジ、勇者様の力が高まっているせいかもな。」

「1人に5人がかりで、いたぶったせいではありませんか?」

 そう言って、ヘレナは真っ赤になった。クロノスが思い出して、顔が赤くなったのと同様だった。あの日から2日後、2人はタイジに抱かれた


 ちなみに、まず彼のスキルの説明とその発動、そして発動対象、その後について詳しく説明したのは、させられたのはクロノスだった。

「なに、その恥ずかしいスキルは?私を・・・そんなの・・・。」

「どうして私がそう言うことになるのよ?」

と2人に責められることになったのもクロノスだった。責めた後、その反動で凌辱されたことへのうしろめたさが出た。

「世の中に洗い流せない汚れはない。それに、俺が求めるのは処女のお前達ではなく、お前達そのものなんだ。」

とタイジは、クロノスにとってはいいとこどりだが、2人に言った。さらに続けて、

「魔王を殺したくないか?」

 ネルティスは、直ぐにその言葉になびいた。魔族、下位魔族の魔王の一人でもあるスカディは躊躇した。

「上位魔族の支配から解放されたくはないか?人間と協力、共存しないか?」

と説かれて落ちた。4人とは違い、夫に捨てられているのだからなおさらだった。

 

「さあさあ、恥ずかしがらないで。初心な小娘じゃあるまいし。立派な人妻でしょう。これからは、6人一緒に勇者様に愛されるのだから、今のうちから馴れておきましよう。」

と4人も加わっての・・・となり、2人は完全にぐったりとなった。それから毎日のように、6人はタイジに抱かれたのだが、監視というかどうなるか心配でもあった、クロノスとヘレネは隠れてその営みを見た。そして、

「こういうやり方もあるのか?しかし、これで本当に女が喜ぶものなのか?」

と呟きながらヘレネを見ると、もじもじしながら、

「わ、私で試してみてはどうですか?クロノス様?」

と熱い目線で見上げた。それを見ると、自分の体も熱くなっていた彼も、その言葉に応じざるを得なくなっていた。その場で、堪らなくなり、激しく抱き合い、彼の、タイジはされるより愛撫する方を好んだ、ように、ここまでするかという愛撫をすると、彼女はここまで愛撫されたら・・・と今までにない快感を感じて・・・激しく快感を感じて、そして一体となると今までになく激しく動き・・・彼らの喘ぎ声、体を打ち付ける音、ベッドが軋む音を聞きながら、快感の余韻に浸りながら抱き合ったまま眠りに落ちてしまった。


 ヘル達もレベル30はゆうに越え、能力値は6000に達しているかもしれない。そして対峙はレベルは100以上、能力値は2万を軽く超えているのではないかと思われた。クロノスでは、もう把握できないレベルに達していた。

 副魔王は、ゆっくり確認する時間がなかったが、能力値3000はいってなかっただろう。僅か数日抱かれただけで・・・と思うと改めてため息が出た。そして、かんじんの魔王だが・・・遠目で見て、感じるところでは能力値は1万をかなり超えているかというところだった。ただ、彼の親衛隊、それ以外の魔族の将兵もいる。タイジが、それをまとめて倒せるかというと・・・分からなかった。 

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